見出し画像

高学歴な大学生こそ長期インターンよりバイトしろ

@インターン生の採用面接

「単純作業をこなす日々が物足りなくて、もっとやりがいのある仕事がしたいんです」「だからバイトじゃなくて、裁量権のあるインターンに応募しました」

うーん。まあ、分からなくもないけどさ。

よくある志望動機である。だから合格だの、不合格だのをそれだけで決めるつもりはないけれど、大学生活をそこそこアルバイト(塾講師)に打ち込んできた僕からすれば、少し違和感がある。

長期インターンとバイトをどっちが有用かなんて、一概に定義できないのは分かっているし、そんな議論をするつもりは毛頭ない。

バイトなめんなよ

ただ、周りに流されて「長期インターンさえやれば、成長して就活に有利になる」と思っている高学歴の大学生がいるならば、「バイトなめんなよ」と伝えたい。それだけだ。


1.広義の社会を知れ

インターンで社会を知りたい!

って、そういう話はよく聞くけど、本当に社会を知れるのだろうか。全てのインターンを知っている訳ではないから、断言することはできないが、僕の私見を述べるならばこうだ。

インターンで知れる社会は狭い?

大抵の長期インターンは高学歴の優秀な人が集まる。インターン生をマネジメントできる環境な時点で、社員は大抵優秀だし、理不尽も少ない。ビジネスも学べるし、経験も詰める。お金貰えて、優秀になった気になれる。就活も強い。やっぱインターンって最高じゃん!

って、あれ?その社会、めちゃ狭くない?

高学歴で優秀な人が、高学歴で優秀な人と集まって、高学歴で優秀な人が得意なビジネスという専門分野への知見を高めて、さらに優秀になって。まあ悪いことではないけど、狭いよね。

当たり前は当たり前じゃない

僕の周りも97%の人間は大卒なんだけど、日本の大学進学率は6割にも満たなかったりする。これってよく考えてみると、どれだけ狭い世界に生きてるんだって話だと思ってて。

Marchくらいの大学に通っている学生だと、かなりの割合で「自分は頭が悪い」と話すが、それでも上位10%だ。どう考えても頭は悪くない。それくらいに高学歴の人の見える世界は偏っていると思っている。

高学歴な人の顧客は高学歴な人じゃない

で、ここからが最大の焦点なんだけど。高学歴の人が広義の社会を知るべき理由は、高学歴の人が将来ビジネスを行う際の顧客は大抵”高学歴で優秀ではない人”だからだ。

例えば塾、一部の元々勉強ができる人は特待生として大して授業も受けずに勝手にいい大学に受かっていく。塾の利益の源泉は、勉強が得意でない人たちだ。

経営コンサルティングも大体似たようなもんで、経営コンサルティングを必要としている人も、ビジネスを分かっていない人たちである。

言うまでもなくto Cメーカーのお客様も、高学歴の優秀層でなく、多くの一般人である。

マネジメントするのも普通の人

それに、長期インターンを志す人くらい向上心のある人は、将来人を動かす立場になると思うが、その時の部下もみんなが優秀な人ばかりではない。

広義の社会を知れるのはバイト

そう考えた時に、幅広い人と出会うことができるのは、バイトだ。理不尽なこともあるし、お客さんからよく分からないクレームを受けるし、話が思うように通じないこともある。

*下記のnoteも非常に面白いです。

本当に優秀ならば、どうせ社会に出たら優秀な人に囲まれて、恵まれた環境で働くことになるのだから、大学生のうちくらいは、アルバイトによって視野を広げる経験をしていいんじゃないかと思う。


2.リーダーシップが全て

ここから先はそもそも論

長期インターン生が求めるものって大抵の場合は「成長」だと思うんだけど、じゃあ何がどうなったら「成長」と言えるのだろうかって話。

これは僕の中である程度の結論は出ていて、仕事で活躍できる人の特徴は、

リーダーシップがある人

に尽きると思っている。リーダーシップを詳しく解説すると、現状に対して、自分自身で課題を見つけて、自分主体で動いて、問題を解決できるスキル。

言い換えると、バイト先の環境が悪い時に、文句を言わずに、課題を考えて、職場をよりよくするための最善案を考えて、実行に移すことのできるスキルのこと。

リクルートでは、

「リクルートに入りたい人は採用しない」

と言われていて、リクルートに入ることが目的化している人材は採用せず、リクルートだろうと、リクルートじゃなかろうと、活躍できる人材こそが採用したい人材だ。という意味が込められていますが、まさにその通りだ。

長期インターン採用も同じである

アルバイトの環境に不満があり応募してくる人よりも、アルバイトでも課題意識をもって、何とかする人の方が数倍も採用したいと思うのは必然だと思う。

外資コンサルマッキンゼーの採用基準は、地頭じゃなくてリーダーシップって話なんだけど、完全に同意で、インターン生の採用基準もこんな感じなのかなと。

リーダーシップはバイトでも身につく

「チームで働くスキルを付けたい」という志望動機を聞くことがあるが、その場としてどんな環境が相応しいのか少し考えてみる。

上司は理解があって、チームビルディングを意識していて、同じ目的を既に共有している人が集まり、大抵のことは話せば伝わる長期インターンはなのか。それとも、異なる目的を持った人が集まり、話が通じないこともあるバイトなのか。

バイトでもサークルでもボランティアでも何でもいいんだけれど、そういうカオスな状況で何とかするために頭を使ってきた経験の方が、ビジネス現場でも役に立つんじゃないかと、僕は思っている。

より専門スキルを付けたいならインターン

その上で、マーケとか、プログラミングとか、専門スキルを身に着けたくて、バイトじゃその目的が達成できないならば、長期インターンを志望すればいいと思う。

ただ、どんな環境にしても、1番大切なのはリーダーシップであり、リーダーシップを伸ばすのは、どの環境でも個人次第という事実は変わらない。


3.僕のマーケ力はバイトで身についた

最後に、長期インターンよりもバイトの方がマーケティングのスキルが身についた経験をしているので、少しだけ話そうと思う。

塾講師でライティングスキル向上

僕は国語が苦手だし、ライティングの勉強もしていないし、名もなき無名の凡人であるが、SEOを使わずに半年でnote5万PVほどを獲得している。そして、それができた要因については、学生時代の塾講師バイトの経験のおかげだと自負している。

どうすれば中学生に伝わるのか

これまで個別塾で計100人以上の生徒の勉強を教えてきた。その時に当たり前のようにぶつかる壁が、「全然伝わらない!」ことだ。当たり前のようにできた数学を、当たり前のように話しても全然伝わらなかった。

そんな局面で、どうすれば伝わるのかを試行錯誤することになる。

・中学生でも分かる具体例で置き換える
・構造化して丁寧に教える
・そもそも授業を楽しんでもらう

などなど、どんな言い回しをすれば伝わるのか。理解してくれるのか。話を聞いてくれるのか。解けるようになるのか。日々試し続けた。

マーケティングと全く同じ

このプロセスはマーケティングと同様だ。マーケティングでは、顧客の頭の中を想像し、どうすれば心が動くのか、価値を理解してもらえるのかを考えた上で、最適なコミュニケーションを考える。

ただ、マーケティングだとデータしか見ることができない。仮に、noteでPVが増えても、なぜPVが増えたのか、どの部分が刺さったのかは仮説にしか過ぎなかったりする。

仮説検証ができた塾講師バイト

その点、塾講師バイトは仮説検証し放題だ。変な説明をすると、生徒は正直な顔をするし、つまらない話をしても、生徒は正直な顔をする。しかも中学生という自分とは属性の違う人に伝える点で難易度も高い。

そうやって、マーケティングの定量データでは分からない感覚を、身に着けたからこそ、そこそこ文章を書くのが苦手でなくなったという自負がある。

どこでやるかじゃなく、どう向き合うか

結論。大切なのは、長期インターンか、バイトか。ではなくて、与えられた環境でどうベストを尽くすか考えることだと思う。皮肉なことに、倍率の高い長期インターンの選考に受かる人も、そういうことができる人なのかなとも思う。

それなので、とりあえず長期インターン!って考えている人も、バイトを通して何ができるかを考えるマインドがないと、長期インターンでも何も得られないのかなと思った次第です。

僕は塾講師しかしていないので何とも言えませんが、マックでこのような経験ができるとなると、本当に環境でなく個人次第なんだなと。(これはすごい)


おわりに

ちょっとテイスト変えて偉そうに語ってみました。議論は大歓迎ですが、批判は受け付けてません。別に長期インターンを批判するつもりもないし、どっちが向いてるかは人次第って当たり前の話なので。

次回はちゃんと優しめのnoteかけたらいいな。最後までお読みいただきありがとうございました!感謝!

サポートだなんて必要ありませんので、よかったら反応いただけますと嬉しいです!