馬具の名前を覚えよう1〜背中周り編(鞍など)〜
馬具の名称についてです。鞍、頭絡、ボア?そんな道具一つ一つの名前から詳しく解説していきます。
馬具の名前を覚えよう1の今回は馬の背中周りにつける鞍などについて!
馬具って?
馬具(ばぐ)とは、乗馬するときや馬が馬房にいるときなどに馬に装着する道具のことを言い、馬装品(ばそうひん)といったりもします。そして、馬具を馬につけることを、「馬装する」と言ったりしますので覚えておきましょう。
馬装品に対して、人間が身につけるブーツやヘルメットのことを、人装品(じんそうひん)といいます。
代表的な馬具
代表的な馬具には、鞍や頭絡、鞍の下に引くゼッケンやボア、などがあります。
鞍(くら)
馬具の中でもメジャーなのが、鞍です。鞍は馬の背中に付ける人が座る椅子のようなものです。鞍を馬につけることを装鞍(そうあん)と呼びます。
鞍には、
馬場馬術に使用する馬場鞍(ばばぐら)、
障害馬術に使用する障害鞍(しょうがいあん)、
初心者の練習や多目的な用途に使われる総合鞍(そうごうあん)、
他にもエンデュランス競技に使われるものやウエスタン馬術のものなど、
用途、目的に合わせて様々な種類があります。
ちょっと変わったものだと、女性がスカートのまま馬にまたがるために使用される、横乗り用のサイドサドルなんてものもあります。
鞍の良し悪しや、自分の好みの鞍であるかどうかは、深く乗り心地とも関係しています。
なので、人によって好みがとても分かれる馬具でもあります。
例えば、柔らかめの鞍が好きなひともいれば、しっかりとした少し硬い革の鞍が好きな人もいます。面白いことに、鞍の生産国によって、イギリスの鞍はこんな傾向で、フランスの鞍はこんなかんじといった、鞍の性格のようなものもあります。
鞍は、使う目的と人・馬の双方の体の大きさにあったものを使うようにしましょう。
下の写真が障害鞍のイメージです。
<写真は、HORSE LOVER kc.のホームページより引用>
鐙(あぶみ)
鞍から垂らす金属やプラスチックできた輪っかで、人は鐙に足を入れてつま先で踏むようにしてつかいます。
主に鐙は金属製かプラスチック製ですか、ウエスタン馬術では革製、日本の古式馬術などでは木製のものが使用されます。
最近では、落馬時など鐙に通常かからない負荷がかかったときに鐙の側面が開き、落馬時、鐙に足が引っかかって抜けなくなった結果、馬に引きずられるという事故を防止するセーフティ鐙も登場しています。下の写真はequipeというメーカーのセーフティ鐙で赤い部分がサイドに開閉します。
<写真は、HORSE LOVER kc.のホームページより引用>
鐙は人間が馬に乗る上でハミと並んで最大の発明と呼ばれています。
それまで、鐙がなかった時代は、馬の体を足で挟み込む事によってバランスを取る必要がありました。そのため、馬を操るには非常に熟練した技術が必要だったのです。しかし、鐙が発明されたことにより、少しの訓練で誰でもかんたんに馬の上でバランスを取ることができるようになりました。鐙の開発によって、人は馬の上で安定できるようになったことで武器を扱えるようになり、騎兵の戦闘力が格段に上がったと言われています。
腹帯(はらおび)
鞍を固定するためのベルトです。
馬の前肢のすぐ後ろを通して鞍を固定します。
腹帯が通る場所を、”帯道(おびみち)”といいます。
ゼッケン
ゼッケンは鞍の下に引くマットのようなものです。
<写真は、HORSE LOVER kc.のホームページより引用>
ゼッケンを引く理由としては、鞍を直接背中に置いて傷つけないため、
鞍が安定するため、また、馬の汗を吸い取ったりするため、等様々な理由があります。
ボア・ゲル
どちらも、ゼッケンの上・鞍の下に置く、ものです。
馬の揺れや衝撃を吸収して、乗り心地を改善する目的と、馬の背中を保護するという役目があります。
ボアは主に羊毛が素材に使われていてもこもことしたものを指し、
ゲルはゴムなどでできた少しブニブニとするものです。
まとめ
馬につける道具のことを馬具といいます。
馬具はそれぞれ様々な種類があるので馬や人、運動の内容によって使い分けることが重要です。
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