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【体験日記:後編】独身が新型コロナウイルスに感染した

 この記事は”後編”です。

 こちらを読まれる前に、”前編”を読んでいただくことをオススメします。

4.発症

 保健所に「検査不要」と回答した次の日でした。

 「身体怠いな。。。」

 そう思い熱を測ると、38.5度・・・「えっ、高熱じゃん!?」

 高熱に加えて、全身のダルさが強く、また、朝食として食べたヨーグルトがなんとなく味が薄かった気がしました。これは気のせいかもしれません。

 さらに、油断すると咳が止まらなくなり、最終的に嘔吐しそうになるというおまけ付き。昨日までの自分との落差があり過ぎて、現実を受け入れるのに時間がかかったのを覚えています。

 

 そうです。なんと検査不要と回答した次の日に症状が出てしまったのです。 


 通常、新型コロナウイルスの症状が発生するのは、平均して濃厚接触日から4〜5日とネットで調べていました。

 なので、「14日間自宅待機なんて、慎重すぎるくらいでしょ?6日目以降に発症することなんてほとんどないんでしょう」と思い込んでいた僕にとっては大変ショッキングで、言葉も出ませんでした。

 油断しないでください。13日目でも発症するんです。

 

 僕は、ひとまず保健所に連絡をすることにしました。

 今まで一回もこちらからかけて繋がったことのない保健所でしたが、この時は奇跡的に一回で繋がりました。

 発信者の状況により通電するかどうかを制御しているんでしょうか・・?そんな技術があるんであれば、うちの会社にも導入したいくらいです。

 

 話が逸れましたが、保健所から伝えられたのは「本日、検査ができる病院を確認して連絡するので、そこに検査を受けに行ってほしい」ということでした。結果は、恐らく2日後にわかるとのこと。

 1回目の連絡から30分くらいして、近くの病院に予約が取れたとの連絡がありました。仕事が早い。

 

 指定の時間に病院に向かいますが、公共の交通手段を使用しないことという注意を受けていたので、自転車で20分くらいかけて行きました。

 久しぶりに外に出て運動をしたので、これだけで下半身がパンパンになったのを覚えています。


5.検査

 病院に着いたら、正面入り口ではなく、保健所から指定されていた小さな脇道に入ったところの入り口から建物内に入ります。

 入ると、インターホンで予約時間と名前を伝え、廊下に並んだ番号の貼ってある椅子に座って待ちます。(僕が行った時は他に人がいなかったので、どの番号の椅子に座ってもいいとのことでした)

 そして、椅子の上に置いてある問診票に必要事項を記載します。(症状の内容、現れた日、体温 等)


 しばらくして、感じの良い年配の女性のお医者さんが来て、診察室まで案内してくれました。ここでは、仮にお医者さんのことを美魔女さんと呼ぶことにします。

 診察前に、美魔女は私に以下の3つの選択肢を提示しました。

 (1) コロナの検査のみをする

 (2) コロナとインフルエンザの検査をする

 (3) コロナとインフルの検査及び通常の診察(風邪かどうかの検査や薬の処方)をする

 (3)の場合、現在、通常の診察で並んでいるお客さんと同様に順番待ちになるため、約1時間待つ必要があるとのこと。


 僕は、全身の寒気と咳に耐えられず、すぐにでも帰りたかったので、(2)のコロナとインフルの検査のみを選択肢しました。


 美魔女の手で鼻の穴に細長い棒を2本突っ込まれ、その日の検査は終了しました。コロナの検査結果は2日後の午後にわかるとのこと。

 忙しい状況であることは病院内の雰囲気を見れば一目瞭然でしたが、最後まで優しく、僕のことを気遣ってくれた美魔女に感謝しながら、病院を後にしました。生まれる時代が違えば、もっと彼女に会うのが早ければ、僕は独身を貫く決意をしていなかったかもしまれません。


 ちなみに、インフルの結果だけはすぐに分かったらしく、帰りがけに「インフルじゃなかったよー」と気さくに告げられました。

 とりあえず、一安心でした。

 

6.陽性

 症状が現れ、検査を受けた次の日には熱は下がりました。

 倦怠感と咳だけは、残っていました。


 そして、2日後のお昼ごろ、病院から電話がありました。


 「陽性でした。」


 耳心地の良い声で陽性連絡を受けました。間違いなく美魔女の声でした。

 まあ、そうだろうなと思っていたので、あまり驚きはしませんでした。

 しかし、身近な人が陽性になった経験がなかったので、「僕の身近なコミュニティの中で、僕が一番になってしまったかー」という一種の恥ずかしさ(?)みたいな感覚があったのを覚えています。


 「今後の対応については、保健所から連絡がありますので」

 とのことだったので、電話はこれで終了しました。


 

 保健所から連絡が来たのは、この2日後でした。

 保健所に務める方々は今非常に忙しいことは理解ていますが、やはり、期間が空くとその間ずっと不安です。

 「あれ、僕が何かしなきゃいけないんだっけ?」と思ってしまいます。

 しかし、やることなんてありません。根気強く待つしかないんです。間違っても催促なんてしてはいけません。

 (実は、待ちきれず催促しようと数回こちらから保健所に連絡しました。一回も繋がりませんでした。。。保健所の方々、申し訳ありません。)


 

 2日後に保健所から「ここから毎日、健康状態の確認のため連絡しますね」との連絡をいただきました。

 ここから、症状が治り、かつ、発症から10日以上経つまで毎日定期連絡を受けます。体温と症状を報告します。

 非常に事務的なやりとりですが、家から出ずに誰とも喋らない中においては、この電話連絡が唯一の心の拠り所と言っても過言ではありませんでした。


 症状については、僕の場合ですが、発症から4日目以降は咳のみでした。 
 しかし、咳が止まらず、夜咳のために目が覚めたり、喉が擦り切れたのか痰だと思って吐いたら血だったりし、かなり辛かったです。もう二度と観戦したくありません。


7.完治

 発症から10日目、保健所から「今日で最後ですね」と最後の定期連絡がありました。

 喜ばしいことでしたが、毎日話していた人との連絡が終わると思うと、寂しさすら感じました。毎日違う人だったので、人への愛着は特にありませんでしたが。


 こうして、僕の新型コロナウイルス生活は幕を閉じました。

 咳はまだ少しだけ残っていますが、それで寝れないということはなくなりました。


 ちなみに、発症してからの自宅待機期間の生活ですが、保健所からの言いつけを守り、一回も外には出ませんでした。

 必要物資はAmazonで買い、食事は全てウーバーイーツで済ましました。なんとも便利な時代になった物です。

 まあ、保健所からは、マスクをして人混みを避ければ、コンビニやスーパーへの最低限の買い物のための外出はしても良いと言われていましたが、僕の場合は、人に移してしまうんじゃないかという恐怖から、家を出ることができませんでした。


 

 最後になりますが、新型コロナウイルスは今尚感染拡大が続いています。

 当たり前ですが、人混みを避ける等できる限りの対策をしていただき、「感染しない」ことが一番です。感染すると、症状が辛いことはもちろん、保健所や職場への連絡等、気を配ることが意外と多く、本当に大変です。


 まだ感染したことがない方の中には、予防対策をしていても、「感染したらどうしよう・・・」という不安をお持ちの方も多いと思います。

 今回の僕の体験談が、その不安を少しでも払拭する手助けになれば幸いです。


 次回以降は、また、独身生活をより良くするための生活改善情報や僕の持論を書いていきます。

 引き続き、よろしくお願いします。 

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