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南米で携帯電話を盗難されて絶望

南米旅をしていた際にチリで携帯電話のひったくりに遭いました。

一人旅であったことや、翻訳機や宿の宿泊、航空券の取得やその他の様々な情報収集に携帯電話を使っていたのでその時はかなり絶望しました。笑

ただ今振り返るとなかなか面白く、反面教師としてお伝えできることもあるのでそれについて書いていきます。


経緯

チリには、ペルーからアルゼンチンに入る際に首都サンティアゴ経由で入るのと直行便の値段がほぼ同じだったのでせっかくなら寄ってみようかなというノリで入りました。

それはチリに入った初日でした。

国を跨ぐとその国の電波を拾うのにSIMカードを現地で買う必要があります。空港で買えるケースが多いのですが、買えない場合は市街地で調達する必要があり、そこまでは電波なしで行くしかありません。

到着したチリのサンティアゴの空港ではSIMが入手できなかったので、セントロ付近の電気屋で購入することにし、空港のWifiでセントロまで行くバスとバス停から予約した宿までの道のりだけを調べて向かうこととしました。

バス停から宿までは徒歩20分くらいあり荷物も大きかったため、少し歩くには危険かなと思ったのですが、交通費を抑えたいという気持ちとチリは南米でも比較的治安が良いと聞いていたことから当初の予定通りバス+徒歩で向かうことにしました。

降車場所はLos Héroesというセントロ中心部で、後々調べて分かったのですがセントロ周辺は治安があまり良くないと言われているよう。ただ、それは降りて浮浪者の多さや街の雰囲気からすぐに気づき、警戒はしていました。(それでもやられた)

インターネットが使えないのと荷物が大きく目を付けられやすいことから、とにかく宿にまっすぐ向かうことと、あわよくば道中でSIMを買える場所があれば手に入れようという気持ちで宿まで向かいました。

そしてついに

マップを見ながら横断歩道を渡っていたところ、左背後には右折するために私が渡り終わるのを待つ1台のバイクが。

そこで特に気にせず、視線を戻してマップを見ながら歩き始めると、そのバイクは一気に加速し私の前を通り過ぎ、同時に私の手にあったスマホが消えました。笑 ひったくりでした。そのバイクはかなりのスピードで行ってしまい、私も大きい荷物があったので取り返すこともできず唖然。

近くにいたおじさんも哀れな目で私を見ていました。笑 荷物がなかったら走って取り返しに行っていたかもしれませんが、冷静になった今は安全の面からからそれはしなくて正解、荷物があって良かったと思っています。

宿からの景色
絶望しながらずっと黄昏ていた

安全を買うという重要性

空港からUberタクシーで宿まで直接行けば、2000円ほどはかかりましたが安全に宿まで着くことができたはず。費用面で毎回このような選択はできなくても20分大きい荷物を背負って歩くリスクがある今回は取っても良かったかもしれない。これが安全を買うということだと痛感しました。
多くの旅人、バッグパッカー達の「ヒッチハイクしました!」などの投稿を見ると、案外いけるものなのかと思いがちですが、それは10%のハズレを引かなかっただけ。リスクをとって節約する、面白い経験をすることが必ずしも正解ではないと改めて感じました。

2泊3日で食べた唯一の食事
絶望(と物価高)で何も食べられなかった。笑

海外旅行保険の重要さ

私が盗まれたのはiphone13で、購入当時は11,12万円くらいでした。
これを失うのは辛すぎましたが、保険に入っていたのが何よりもの幸運でした。加入していたのは一番安かった日新火災の海外旅行保険で南米45日で22000円ほど。何か怪我や病気で現地の医療を受けた際に、国民皆保険制度的なものが適応されず高額な請求が…とならないように入っていたのですが、そこに携行品紛失の保証も含まれており、明らかな自分の過失でなければ時価額で最大10万円分保証してくれるというものでした。これのおかげで大きな損失はなく被害を回収することができそうです(まだ手続き中)。本当に加入していて良かったと思っています。
追記:無事に保証が適応されて10万円保証されました。
クレジットカードに含まれている海外旅行保険も多いですが、これの他にも飛行機遅延で乗り換えをミスした時の保証など数多く含まれており、マイナーなケースでの安全も買うなら保険会社のものに加入していた方がいいかもしれないですね。

盗難届を現地でもらう

ただ海外旅行保険には落とし穴が一つあり、それは現地で盗難届をもらわないと行けないということ。まあ、当たり前の話ですが証拠がないと保険会社も支払いしないわけで。
なので、今回2泊3日の中日の1日は隣町のバルパライソでの観光予定でしたが、盗難届受け取りで一日費やし、私のチリでの旅はトラブルで終わりました。笑

部署移動で初めてパトカーに乗った
パトカー童貞卒業がまさかのチリとは思わなかったな

その後

幸いにも、念には念をということで日本からサブのiphone10を持ってきており、これのおかげで生き延びることができました。また、旅の終盤で寄ったパラグアイのシウダデルエステという街は、南米の秋葉原と呼ばれる街でApple製品をはじめとした電化製品が現地の物価もあり格安で入手することができます。ここで失った全く同じモデルのiphone13を新品9万円弱で再入手し、結果オーライ。なんなら儲かってしまった。笑


二次被害

ただ失ったiphoneは設定で、一定時間経つと自動的に電源オフになる機能をオフにしており、かつ画面ロックを外した状態で盗まれてしまったためApple IDを変えられ追跡ができなくなり、紛失としてマークの機能もできず内部の情報を保護することができなくなりました。(幸いにも現状被害なし)

また、Googleアカウントのパスワードもどうやったのか変更され、Gメールが使えなかったりGoogleアカウントに紐付けたアプリ、サイトも多かったためかなり苦労しました。(日本のSIMを入れてデータローミングを受けてSMS認証をしたり、過去のパスワードを入れて認証したりし、1週間ほど取り返すのにかかった)

サブで持っていったiphone10にInstagramとTwitterだけインストールしていてログインできる状態にしてあったのですがこれが不幸中の幸いで、本当に助けられました。私はアプリのログインIDやパスワードをicloudメモ機能に保存しているのですが、重要な情報なのでパスワードロックをかけていました。この状態だとicloud共有がされない?のかサブiphoneから確認することができず、Trip.comやBooking.comといった旅に欠かせないアプリのログインができず旅終了の危機にありました。ただ、InstagramのDMから日本の友人に報告することができ、私の郵便ポストに入れた鍵から私の自宅に入ってもらいMacBookのメモ機能からパスワード一覧を写真で送ってもらい無事に入手。友人にも本当に感謝。

反面教師として(まとめ)

警戒すべきところでは歩きスマホをしない、路上で使うときは建物内や壁を背後にひっそりと使うことが重要だと改めて感じました。慣れてくると疎かになりがちですが、注意すれば防げることなので。
また、万が一盗まれてしまった時のために、二次被害防止にも重要なアプリのログインIDとパスワードを紙に控えておくことや、サブの携帯電話を持っていくことが大事だと思います。

おまけ

私の盗まれた携帯電話は、Apple IDを変えられたことで追跡不能となりましたが友人との位置情報共有アプリが入っており、これで居場所が追跡可能でした。盗まれた日の夜にサンティアゴの空港に場所が移動しており、そこで消息が経ちました。おそらくここから、どこか他の地域に運ばれ売られたのかと。私の携帯電話は今、どこで誰に使われているのだろうか。笑


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