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私の生きる道

私は、これまで何をやっても中途半端だった。
勉強もダメ、美大でも落ちこぼれ、仕事も続かない。
もちろん双極性障害を患っているからというのもあるのだが、それにしてもクソな人生だった。

ある時、ふと思った。
「私は何かを成し遂げたことがない」
このままのクソな人生じゃだめだと思い、徐ろにペンを握った。そう、漫画家になろうと決意した。

描くのはコミックエッセイ。
私を苦しめた双極性障害の話だ。
私は同じ双極性障害の男性と結婚した。
「そうだ!夫婦の話だ!」
すんなりとネタは決まりどんどん描いた。

20ページほど原稿が仕上がり、いざ出版社へ持ち込んだ。最初の1社はダメだった。
でもそこで私はめげなかった。
改めて手直しをし、違う出版社へ。
すると、なんとオッケーを貰えた!
夫と祝杯を上げるほど嬉しかった。

喜びもつかの間、ここからはネーム地獄。
140ページの漫画を描き、ダメ出しをされ、描き直すの繰り返し。
でも不思議と苦痛ではなかった。
逆に忙しい毎日が楽しかった。

いざ脱稿!!
終わった……あとは出版されるのを待つのみ。
ここまで頑張った自分を褒めてやりたい。
いや、褒めちぎった。
そして本になった『躁うつ夫婦』が私の手元に届いた。
涙が出そうになった。
遂にやったのだ。
私は初めて何かを成し遂げたのだ!

漫画家デビューを果たした今、私の生きる道は漫画になるだろう。
さあ、明日からも漫画を描くぞ!

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