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プライドは捨てる。音楽って人のためにある。人前で歌を歌えた奇跡と感謝

人前で歌を歌うには、僕は向いていなさすぎた。
一つは緊張しい。
もう一つは音痴。

こんな僕が歌を歌える分けなかったんだ……..




僕は歌が下手だった。
どれくらい下手かというと、中学の時に友達といったカラオケで、流行りのback numberのわたがしを歌うと、ジョイサウンドなのに52点を叩き出すくらい下手だ。


52点って。


ジョイサウンドって接待カラオケにめっちゃ使えるのに?
今までの経験上、どれだけ下手でも70点は越えるように作られてると思ってた。

想像を遥か下回ってしまった。僕はとんでもなく歌が下手だった。
めちゃめちゃがっかりした。もうあのかっこいい人みたいにはなれないのかと。


もうめちゃくちゃ悔しかった。
友達は音程バーに合わせて気持ちよく歌って、みんなを盛り上げてるのに、
僕はなかなか音程バーに合わず、赤丸しかつかなくて少し気まずい。


僕は歌が上手くなりたかった。
上手くなって、人気者になってみたかった。
僕の中でかっこいい人の要素の一つが、歌が上手いことだった。


カラオケに行く度に自信がなくなって、そんな自分に我慢ができなくなった僕は、ネットでボイストレーニングの商材を買った。ネットで商品を買うことがめちゃくちゃ怖かったから、超緊張したし、詐欺られると思ってた。


だけどその人はとても優しく、本当に歌を歌うのが好きな人なんだなーって思った。


それからピアノの音の高さに合わせて、自分で音を出す練習や、
鼻腔を響かせる発声の仕方なんかを教えて貰った。
今振り返れば、ちゃんとした質の高いサービスを受けた気がする。

そのレッスンは途中でやめちゃったけど、カラオケにはいき続けた。


永遠にヒトカラをして、高い声を安定して出せないくせに
大好きなRADWIMPSの歌を歌って、
低い点数が出て
「いつか歌えるようになってやる」
って歯を食いしばった日々


そういえば、高校の時の音楽の先生が、歌を上手くなる方法を教えてくれて
「歌い続けること。音痴な人は音に合わせて歌うことに慣れていないだけ」
っていう言葉を言ってくれたけど、結構救われた。


ああ、歌い続けよう。
まだ上手くなりたい。


そうしていくうちに大学生になって、あの憧れのRADWIMPSの歌がだいぶ歌えるようになっていった。その頃くらいには、学校以外の活動も活発に行っていたので、自信とか挑戦心とかが育まれていたのかな。


そして最近、なんと歌を歌う機会を頂けた。
頂けたと言っても友達から誘われたんだけど、一緒に歌わないか?って。


もちろん怖かった。
いくらカラオケで歌ってるといえど、人前では初めてだし、自分は音痴なんだっていう思い込みが強いから。


それでも、
後悔したくないのと、
人生一度きりなのと、
生きてるだけで感謝。何が起こってもたとえ失敗したとしてもなんら問題はない。この人たちに恥を晒してもまだ別の人達が世界にはいる。


って言い聞かせて、足と肩を震わせながら出るって言った。


そうやって初めてのボーカル経験ができた。
中学校の僕からしたら、相当感慨深いね。
よくやった!!!!!!!!!


人前で歌うたって感じたことは、
自分が見て欲しいからじゃなくて、誰かに響いて欲しいから、誰かに届けたいから歌うのが正しいと思った。


僕が緊張していた理由は
”自分をかっこよく見られたい”
からだ。だからどこか上手くいかなかったら恥ずかしいと思ってた。


だけど歌う直前でみんなの方を見た。
暖かい視線だった。
僕はこの人達のために歌いたいと思った。

そう思った時、緊張が和らいだ。


なーんだ。
音楽って人のためにあるんじゃん。
って腑に落ちた瞬間だった。


かっこつけるために音楽やってる人はダサいね。


人前で歌うたう。
そんな経験をした。








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