コンプライアンス研修に覚えた反発
5月31日金曜日、晴れ
午後からコンプライアンス研修、座学。講師の人となりが気に入らなかったのか、身が入らなかった。在職しているだけで給料が年20%以上上がったという時代を経験しただとか、はいはい、ごちそうさま。
ふだんお相手をなさっているお歳よりちょっと若い管理職の方々にはウケる講義なのかもしれないですね。紙のテキストとホワイトボードに、ところどころに挟む英語を織り交ぜた豆知識。
パワーポイントくらいなら使えるがあまりITは得意でないとおっしゃるその方が、セキュリティの構築なんかもその経歴の中でしていたとか。いや、そういった業務から外れてよかったですよ、ほんと。(同じくオンチなシニアに、コンサルという立場で歪んだ知識を注ぎ込んでいるかもしれないとおもうとゾッとしないけれど)
一貫して、この講義が誰の誰に対するものなのかがピンとこなかった。企業が世間に求められているものなのか、企業が司法的に守る(守らなければならない)ものなのか、それとも企業が従業員に守らせるものなのか、従業員が企業の名を負って自主的に守れと言われているものなのか。
それをふんわりごまかして「恥ずかしいことはしないように」。きっと講師もそういう視点で整理していない。ほんとうにわかっていないか、あるいは(面倒にまきこまれないよう)わざとボカしたのか。(たぶん後者)
誰がなんのために、なにを。
それをきちんと整理せずして半日の講義か。すごく時間がもったいない。
「誰が」にかんしては一般社員。言うまでもなく。そしてこの身分にあって半日もかけて学ぶ内容は存在しないのだろう。受発注を司るわけでなく決裁権もなく。
「正社員」という立場を(それと気づかず)振りかざしたり、あるいは(請負に関する法制を知らず)偽装請負の片棒を担がされたり。
つまり一般社員に管理職に向けたコンプライアンス研修を施しても効果は薄い。
それと知らず(あるいは明確な悪意を持って)違反をする管理職たちに対する防波堤となるように。もしくは巻き込まれて被害を受けないよう注意するために。
そういう研修が必要なんだろうとおもう。
たぶんこれって、被害を押し付けられる女子供たちに本来あるべき権利を教え自衛するために。そういう知識を教えるのと似ているんだとおもう。
力を持っているものが正しく力を使う方法でなく、暴力をふるわれるものがいかにしてそれをいなすか。
* * *
こう書いていてわかった。
講義が、講師が気に入らなかったのは、力を持つものの無神経が気に障ったからだ。
弱いものの立場によりそって望ましい形を示す誠実さが感じられなかったからだ。
* * *
すべての法令をご存知ですか?
就業規則でさえ覚えていないですよね。
だからですよ。明文化されたルールを守るのは厳しい。
世間で求められている行動を、ときどきで変わっていく正しさを実行するのがいいんです。
だと?
バカ抜かせ。
覚えてなくてもいいんだ。ルールがあって、知らず犯してしまったときにこれと示され、そしてルールに従って裁かれる。
仮にそれが国家・為政者の都合で決められた恣意的なものだろうと、明文化されたルールこそがルールで、それ以上の要求・罰則がないこと。
それが保証されているから安心して暮らせるんだ。
裁くものの都合でいくらでも緩くも苛烈にもなる不文律、社会の空気なんざで行動を縛られてたまるかってんだ。
* * *
妻が職場の親睦会とやらで夜いなかったので、こどもらに夕飯を食べさせるために早めに帰宅。(といっても8時過ぎ)
スープカレーを作っていたら軽く10時を超えてしまった。そこから夕飯スタート。
申し訳ない。
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