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高次元図形の作図

高次元三角形

高次元の正三角形は、ひとつ下の次元の三角形の「重心」を、直交する次元方向にぐいっと持ち上げることで作図できます。
持ち上げた重心に向かって、各頂点から線を引っ張ってください。

これが高次元三角形の描き方です。

持ち上げた重心と既存頂点を結んだ線分により、新たな三角形がいくつか描かれます。
高次元の三角形は、ひとつ下の次元の三角形によって「囲まれ」切り取られた「空間」だと見ることができます。

一次元の三角形は線分。
二次元の三角形は、「線分」三つに囲まれた領域。
三次元の三角形(三角錐)は、三角形四つで切り取られた空間。
四次元の三角形は、三角錐五つで切り取られた四次元の領域……。

四次元三角形が、いくつの三角錐で囲まれているのか、わかりにくいですよね。ちょっとだけ補足します。

三次元の三角形を見てください。
これには四つの面(三角形)があります。
このそれぞれから、四次元空間方向に移動した重心に向かって、四次元空間方向に三角錐が立ち上がっていきます。
ですから、もとの三角錐を底辺にして新たに四つの三角錐が加わり、都合五つの三角錐ができるのです。

これだけでも想像の域を超えていますが、もう少しだけ。
この五つの三角錐は、三次元的にはぎっしり詰まったものを想像してください。(三次元の三角錐が、その骨組みに沿って画用紙を切り抜いた三角形でできあがっている……。つまり画用紙には穴は開いていない)

この重心を四次元方向に持ち上げて、各面をそれに向かって小さく絞りながら立ち上げていく。
付いてきていますか?
ここでそれぞれの軌跡は、ぎっしり詰まった三角錐になっていますよ。
そして四次元三角形ができあがったとき。
この中身の詰まった三角錐五つで囲まれた四次元空間は、中身がないのです!

高次元四角形

高次元の正方形は、ひとつ下の次元の正方形を、直交する次元方向にぐいっと持ち上げることで作図できます。
持ち上げた移動の軌跡が、そのまま次の次元の面(専門用語では「胞(ほう)」と呼びます)になります。

これが高次元四角形の描き方です。

三角形の描き方にならえば「高次元方向に持ち上げた面の各頂点に向けて、元の次元の各頂点から線分を伸ばす」、となるのですが、どちらがわかりやすいでしょうか。

三次元の豆腐キューブは、面が六つ。
これを四次元方向に立ち上げると、面が八つの超キューブができあがります。

サイコロの展開図、ありますよね。
あの展開図の正方形ひとつ一つを立方体にして、おまけにもう二つ立方体を足したものが、四次元空間の立方体の展開図。
三次元空間では、厚みを持ったロザリオ(十字架)みたいなものですね。

僕も、ちっとも想像できないのですが、このロザリオを四次元方向に折り曲げていくと四次元空間のサイコロになるのです。

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