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1時間で書く志望理由書のフレームワーク!!~神戸大学経済学部三年次編入学試験の合格者の志望理由書の観点から~

こういう風に思っていませんか??

・読み手の心にぶっ刺す志望理由書を簡単に作りたい
・熱い思いがあるのにそれをどう表現すればいいかわからない
・試験や面接で志望理由が必要だけど、レベル感も分からないし難しい…

私も編入学試験の際に、志望理由書で大きく頭を悩ませました。
でもそれもここで終わりです。この記事を読めばすぐに素晴らしい志望理由書をかけるようになります。
そしてここに断言します。

「個性がありながらも、簡潔で伝わりやすい文章を書くのは楽勝」です。


皆さんは書き方を知らないだけなのです。
実際に志望理由書を提出し、神戸大学に編入学した私がその方法を分かりやすく説明します。
一緒に質のいい志望理由書の作成法を確認していきましょう。

ここで確認のために、以下を質のいい志望理由書と定義します。

「個性があって、簡潔で分かりやすい。また、

効果的な自己アピールとともに、相手の心に刺す文章」

この記事を読めばこれがわかる!!

・編入合格者の志望理由書を公開!
・志望理由書の「フレームワーク」!
・志望理由所の大事なポイント!
・志望理由書の中身に何を書けば良いか分かる!
・神戸大学経済学部三年次編入学の志望理由書の設問を実例とした「生の志望理由書」を参考にできる!

こんなあなたにフレームワーク!!

志望理由書って何を書けばいいか分からない。
教授に刺さる志望理由書ってどんなの?
合格した志望理由書を見てみたい。

この悩みを解決します!

その解決方法はこれです。
「文章のフレームワークを提供すること。合格した志望理由書を例に合格した文章も学ぶ。」

私が実際に、神戸大学経済学部3年次編入学試験に提出した志望理由書を参考にしながら、簡単に受かる志望理由書を書いてしまいましょう。
また、それと同時に皆さんが勘違いしがちな重大なポイントも抑えていきましょう。

「フレームワーク=ストーリーテリングの型」であり、それで文章の大枠を創ります。
そこに私が紹介する他の要素も入れていきましょう。

説明すれば分かってもらえると思うのは大きな間違い!!

志望理由書などで自分の考えを伝える際に大事なポイントがあります。
それらのポイントを知って上手く志望理由書の内容に盛り込めば、すぐに納得のいく志望理由書が作れます。

そしてまずは、志望理由書を書く前に皆さんが認識すべき勘違いがあります。それは以下の三つです。

①人間は論理では動かない

②説明すればわかってくれると思うのは間違い

③悪目立ちしないように常識的に、無難に...

間違い①:人は論理では動かない

人は論理や説得では動きません。
なぜなら人間にとって最も重要なのは感情と思い込みだからです。事実や論理も大事ですが、人を強く動かすのは感情です。
あなたが編入を志した理由にも、感情的な理由が大きくあるのではないでしょうか。みんな学歴が高い方が良いと分かっているのに、編入学に挑戦する人はごく僅かです。これは、感情が事実を上回らないために行動できないのです。

また他にも、感情が人間を支配する経験を皆さんはよく知っています。
例えば、明らかに別れた方が良いのに、パートナーとズルズル付き合っている友人などを見たことがあると思います。
これは感情が人間の行動を支配し、論理では別れた方が良いと分かっているのに感情が納得できないために起きている現象です。

「人間は感情の生き物です。」

間違い②:説明すれば分かってくれると思うのは間違い

①と似ていますが、これも多くの人が勘違いしています。
自分の意見を論理的に説明すれば、相手は納得してくれるでしょうか。それは明確にNoです。
あなたの考えを論理的に説得しても、読み手や聞き手は納得してくれません。これは友達と話しているときに経験したことがある人が多くいると思います。
きちんと明確な理由を説明して伝えているのに意見を変えない。
そうは言っても実際はわからないでしょ。
そういうの求めてないから。 と言われて否定される。
など例を挙げるとキリがないでしょう。

「真正面から説得しても人は動かない」

間違い③:悪目立ちしないように無難にする

これは個人的に最も伝えたいポイントです。この考え方は日本人に多くいると思います。周りと合わせて、少しでも目を付けられないようにしようとする。
それは確実に悪手です。
なぜなら印象にすら残らないからです。印象に残らないものは評価すらされません。(あなたが死ぬほど優秀な場合を除いて)
恋愛でいう「良い人良い人、どうでも良い人」になってしまうのです。普通過ぎて面白みがなく、興味が湧く対象にすらなり得ないということです。
平均点しか欲しくない人はそれでいいと思います。しかし皆さんは心にぶっ刺す志望理由書を作り、合格したいと思っている方だと思います。

合格するためには目立たないより目立ったほうが絶対にいいです。印象に残れば挽回するチャンスが残されます。そして、目立つ事が出来れば、読み手は良いところを探す努力をしてくれます。

そしてベストはもちろん、個性があって目立ちながらも、悪印象を抱かれず、熱意が伝わる分かりやすい文章です。
相手に興味を沸かせた上で、中身のある文章を作っていきましょう。

「その文章を作る方法をこの記事では解説します。」

志望理由書の三つのポイント

さて本題に入っていきます。
以下では、志望理由書を書く際に最も重要で必要不可欠なポイントを3つにまとめています。
①ストーリーテリング ②簡潔に書く ③自己改善系の自慢

どれもとても当たり前で、簡単なことに思えることばかりです。しかし、逆に言えば当たり前を徹底していけば、質の高い志望理由書が書けるということです。

そのポイントを一緒に確認していきましょう。

①ストーリーテリング

人に何かを伝える際に一番大事になるのはストーリーテリングです。ストーリーテリングとは、文字通りストーリーで話を語ることです。

さて、あなたが読み手の心に刺す文章を書く際に注意するポイントはこれ。
「いつ、どこで、だれが、何をして、どう思ったか、その後どうしたいか」を意識する。

「なにゆーてるんこいつ。しばく。」

と思ったあなた。そうですよね。私もそう思います。
是非、その当たり前なことを仕組みから理解していきましょう。そうすれば下手な文章を意図的に避け、納得のいく文章を自由に作り出すことが出来ます。

話をおもしろく表現できない人は、事実を羅列するような文章を書いています。「そして......そして...…そして...…」のように小学生の作文になるのです。かつての私もそうでした。

じゃあどうすればいいか??
それはストーリーで語ることです。何故かというと、「物語りの方が人間の脳は情報処理しやすい」という性質があるからです。皆さんも参考書より、アニメや漫画の方が記憶に残りやすいという経験をお持ちだと思います。
つまり、ただの論理的な文章で、感情的な流れが分からない文章には人間はついて来れないのです。

相手に伝える文章では、感情に働きかける言葉を使うことが重要です。感情の言葉は人間のイメージを膨らませ、状況を思い浮かべやすくなります。
そうすればこちらの文章に共感してもらえます。その状態を作り出し、文章をスルスルと読ませることが出来るのです。

志望理由書に悩んでいる貴方も事実を羅列していませんか?
フレームワークに当てはめて、ストーリーを意識しましょう

★ストーリーテリングのフレームワーク★

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これが「ストーリーテリングのフレームワーク」です

これに当てはめれば誰でもストーリーテリングが出来るようになります。
その型は見て分かる通り三段階に分かれており、
ⅰ.文脈 ⅱ.アクション(感情が揺れること) ⅲ.結果    の流れです。

ⅰ.文脈
文脈」とはストーリーを理解するために必要な背景情報のことです。
背景情報をしっかりと伝えられていると、読み手が貴方の文章から得られる情報が段違いになります。
また、この「文脈」には貴方と読み手との繋がりをもたらす作用があります。それは、貴方の文章を読ませるモチベを読み手に作ってくれる力があるのです。
文脈」が上手くできれば、志望理由書はほぼ終わったも同然です。後はそれを繋げていくだけだからです。

ⅱ.アクション
アクション」とは感情が揺さぶられる体験のことであり、面白いストーリーには必ず必要なものです。これは読み手の共感を得るためにもとても重要です。
具体的に書くものは「敗北と勝利」がおすすめです。つまり、挫折や失敗などに見舞われ、それを乗り越えるストーリーです。「敗北=挫折」、「勝利=成功体験」でどんな失敗に見舞われたのか、貴方がどんな思いでどんな行動をしたのかなどを語ります。
そして、貴方の失敗に読み手が共感してくれるからこそ、貴方の成功体験や自己アピールは効果的なものになるのです。

ⅲ.結果
結果」とは教訓や学びのことです。読み手に貴方のストーリーから何が学べるか?ということをシンプルに説明しましょう。
アクション」で書いた、貴方の失敗を乗り越えた成功体験からどんな教訓を得られるかを書けばよいです。
貴方がどういう過程を経て現在に至っているのかを説明し、その成長過程から得た学びを伝えましょう。

◎何故この話をしなければならないか、ということを意識しておくと読み手の心に刺さる文章が書けるはずです。それは例えば、神戸大学の編入試験を受験することに至ったのはこの挫折経験があったからだ、という話などです。

また余談ですが、この型に当てはめると、いずれも心当たりのある大ヒット作のストーリー展開になります。
・男女が出会い、トラブルが二人を襲い別れの危機が迫る。その後二人は絆を確かめ合い、ハッピーエンドに。
・温和な地球外生命体に遭遇し友情を育む主人公。ところが政府と悪い科学者によるジャマが入り、友好関係は引き裂かれた。それが原因で地球に大きな危機が迫る。それでも主人公と地球外生命体の協力で地球の危機はなんとか回避される。

このように貴方の志望理由書にもストーリーテリングの構造を組み込めば、一気にストーリーのある語り口が出来上がるのです。

そして、質の良い志望理由書には「文脈」が重要だと言いましたが、その「文脈」を上手く作る方法も後半で解説します。

②簡潔な言い回し

当たり前のこと第二弾です。しかしこれも最重要です。
当然だと思っている事柄の仕組みを理解していれば、その効果はさらに高いものになります。その理由は応用が利くようになり、自分の意思で自由にその効果を使うことが出来るようになるからです。
あなたが今使っているスマホもそれと似ています。あなたがスマホの使い方をよく知っているからこそ、より便利な機能も使いこなせたり、新しいアプリにもすぐ順応できるのです。

さて、なぜ簡潔な言い回しが重要か説明します。
人間は自らの記憶に残ったものに価値を感じるように出来ています。
そして当然ですが、人間は頭を使わなければいけない文章は読みたくありません。
しかし、「この難しい文章を読みたくないと思った自分≒無能、めんどくさがり、怠惰な自分」を認めたくないために、理解が難しい文章を「読む価値のない文章」なんだと思い込んでしまうのです。
これは、やたらと横文字を使う意識高い系の人間の頭が悪く見えてしまう現象と同じです。「ミーティングにジョインして、タスクをアサインしてPDCA回しといてー」とかいう奴らです。

パッと読んだだけで分かるような文章を意識して、相手の記憶に残るように意識しましょう。相手にネガティブな感情を発生させないことが大事です。

「簡潔に書く」を実践して、以上のことをまとめておくとこうなります。

・人は自分の記憶に残ったものを価値あるものだと信じる。
・スルスルと読める文章を意識する。それは相手からの印象を高める。
・人は分かりやすい文章を書く人を有能だと判断する。逆に小難しい言葉や専門用語が乱用された文章を書く人のことを無能だと判断する。

③自己改善系の自己アピール

志望理由書では自己アピールをしなければいけません。しかし、自己アピールは一歩間違えれば、それはすぐに悪印象に繋がります。
「お前TOEIC何点??え、俺?俺はTOEIC900点だぜ(どやぁ)」って言ってくる編入志望者がいたらガリガリ君をそいつの鼻にぶっ刺したくなります。

ではどうすればガリガリ君を鼻にぶっ刺されずに、こちらの志望理由書を読み手の心にぶっ刺すことが出来るか。
それは「自己改善系の自慢」をすればよいのです。「自己改善系の自慢」とは、過去の自分と比較し、これからどうしていくか、という自己成長・自己改善のストーリーを語ることを言います。

例えば、こんなTOEIC900点の編入生が居たら最強に好印象です。あなたがその編入生に「TOEIC900点なんてすごいね!」と言ったとします。その人は「自己改善系の自慢」でこう返します。
「ありがとう。でも、初めてTOEICを受けたときは300点だったんだ。このままじゃだめだと思って、それから自分を変える為に死ぬ気で努力して、周りの人のサポートもあってこの点数を達成できたんだ。ほんと周りには感謝してるよ。周りの人の期待に応えるためにも、もっと努力しないといけないと思ってるんだ。次はさらに上の満点を目指すよ。」

好青年過ぎて逆にガリガリ君をぶっ刺してえと思うかもしれませんが、こいつすげえな…って感じると思います。
これは極端ですが、基本的にすべき自己アピールはこういう構造です。

自己アピールの際は「自己改善系」のアピールをする。

志望理由書の設問の確認

志望理由書を書く段階に入ります。
まずは神戸大学経済学部に提出する志望理由書の設問を確認しましょう。

__________________________________
1.経済もしくは経済学のどのような問題に興味をもち,どのように考えてきましたか。
2.神戸大学経済学部をなぜ志望しましたか。編入学試験を受けようと思った動機を書いてください。
3.高校卒業後,あなたは何に興味を持ち,どのようなことを行ってきましたか。そこから何を学びましたか。
◎志望理由書の作成に際しては, 本学部の定めるアドミッション・ポリシーをよく読んでください            神戸大学HPより
__________________________________

アドミッションポリシーにリンクを繋げてるので、気になる人は見てください。
神戸大学経済学部のアドミッションポリシーを簡単にまとめると、
「神戸大学経済学部は、好奇心が高くコミュ力抜群で、人間力がある人物を求めてるよ。そして経済学を通じて、周りの世界に働きかけて良い影響を与えることをあなたに望んでるよ。」  です。

これを踏まえて、志望理由書では以下の事柄を軸として書きます。
・どのような背景で、編入試験受験に至ったのか
・様々な価値観に触れた経験や、多様な考えを受け入れる柔軟な姿勢や行動(指針)
・その上で、経済学に関しての考えやどう活かしていくか

ストーリーテリングなどを駆使しながら設問に答えていきましょう。

★合格した志望理由書★~解説付~

それでは以上のことを踏まえて、実際に神戸大学経済学部の3年次編入学試験に合格した私の志望理由書を見ていきましょう。
自由に参考にしてください。
文言をパクってもいいですし、ここはダメだなってところももちろんあると思います。そういうところは、是非改善してご自分の志望理由書に組み込んでください。

(※ここでは設問に明確に答えることもしなければならないので、必ずしもストーリーテリングの型や自己改善系の自慢をそのまま入れなければならないということはありません。
部分的に使っても効果はありますし、型通りにしすぎてもおかしな文になってしまいます。そこは柔軟に使ってください。)

1.経済もしくは経済学のどのような問題に興味をもち,どのように考えてきましたか

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