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オリヴァー・ツイストと経験のお話

2日連続で舞台を見るのは今回が初めてかもしれない。

レポートが遅くなってしまいましたが2019年7月14日(日)に、東京芸術劇場プレイハウスにてミュージカル「オリヴァー・ツイスト」を観劇してきました。

その前日(2019/7/13)には新国立劇場にて「恋のヴェネチア狂騒曲」を観劇し、感想をまとめました。こちらも良かったらぜひ!

「オリヴァー・ツイスト」という文学作品に出逢ったのは大学の講義がきっかけでした。
ただ、メインで扱われたのは別の作品だったため、知識はごくわずか。
観劇前に読み直しておきたい気持ちはあったものの、そんな余裕もなく。笑
それなりの悪条件ではありましたが(笑)演劇としてはもちろん、英語文学作品を日本語版ミュージカルにしたらどうなるのか、という点にも着目しつつ、楽しみながら観劇する事ができたので、話していこうと思います。

1.内容に入る前に
(スキップして大丈夫です←)

過去に舞台やコンサート、ライブ等に行ったことがある方は、こう思ったのでは…

「チケットってそれなりに高いよね。」
「田舎住みなら交通費もかかるでしょ?」
「え、大学生ってそんなにお金ある…?」


実際、金銭的余裕はありません。((
しっかりキツイです。笑
そんな状況でもお金を払って観劇する理由は
経験はお金で買える
と思っているからです。

「幸せはお金で買えない」ってよく言いますよね。(個人的には疑いの気持ちもあったり…まあこの話はまた機会があれば。でも皆さんのご意見は気になるのでコメント欄に書いて頂けると嬉しいです。

では、経験はどうでしょう?
冒頭でもお話した通り、わたしは
ある程度の経験はお金で何とでもなる
と考えています。

ここでのポイントは「ある程度の」経験。
さすがに「総理大臣になる!」とか「世界的アーティストになる!」とか「海賊王に俺はなる!」とか(?)は、お金があったとしても厳しいでしょう。無理だ、と断言することもできませんけど。まぁ少なくとも、海賊王になりたい方は今すぐここを出て、ワンピースを読みに行った方が賢明ですよ。←

そんな冗談はさておき(笑)
恐らく人それぞれ、お金をかけるところって違いますよね。
例えば、食事や旅行、美容、おしゃれ…趣味や勉強にかけたいという方もいるかも。
生活していくだけで精一杯なんだよ、というお声も、もちろんあると思いますが、お金を使う時の優先順位、みたいなものは誰しもが持っているのではないでしょうか?


わたしはその優先順位の筆頭に
経験(と実は食事←)
があるというだけの話です。


現役大学生はもちろん、大学生だったことがある方なら誰もが分かること。
それは、大学生はビックリするくらい時間があるということです。
この時間をどう使うかは、各自に委ねられているわけですが…わたしはこの時間を今しかできないかもしれない経験に使いたい。

あと約1年半の大学生活が終われば、社会人として仕事に追われる日々が待っている。
自分のためになるはず、と思う物事に時間を割くために授業を犠牲にするのは自己責任
しかし、仕事となるとそうはいかない。
だとしたら、社会人になってから自分のために割ける時間ってどのくらいあるんだろう…

そう考えているうちに、大学生のうちはお金やスケジュールに少し無理を言わせることになったとしても、自分の興味や関心を大切にしたいと思うようになりました。
経験は決して無駄にならないと信じて。
実用性があるとは限らないかもしれませんが経験は、その人を形造るもの。
その人らしさを生み出す助けとなるもの。

だからこそ様々な経験にお金と時間をかけ、深みのある大人になりたいと思っている、というわけです。


私の話は脱線してばかりで分かりにくかったと思いますので、こちらもぜひご覧下さい。私が言いたかったことは、こちらに詰まっています。

2.「オリヴァー・ツイスト」を観て

これが本当のメイントピック。笑
大変お待たせ致しました…
ここからは観劇レポートをしていきます!
今回、注目したい役者の皆さんは以下の通りです。

山城力さん(オリヴァー・ツイスト役)
福井貴一さん(フェイギン役)
川原一馬さん(ビル・サイクス役)
神田恭兵さん(ドジャー役)

まず、主人公オリヴァー・ツイストを務めた山城力さん。(主演はWキャストでした。)
2005年生まれの14歳で、あの演技力…。
プロの凄さを痛感しました。
全体的に動きがしなやかで、特に警察官から逃げ回るシーンのアクションは圧巻。
バレエの要素とダンスの要素を掛け合わせたような形で、ミュージカルならではの音楽とあいまって鳥肌が立ちました。

続いてフェイギン役の福井貴一さん。
「あ、この人こそフェイギンだ。」と観客を納得させてしまうほどのフェイギン感。笑
自分が演じるキャラクターと真剣に向き合う大切さと、細部までこだわることの意味に、改めて気づかされました。
カーテンコールもほぼフェイギンのまま。
「役者」を貫く姿も印象深かったです。

そしてビル・サイクス役の川原一馬さん。
どちらかというとミュージカルより舞台向きな方なのかな…と個人的には感じました。
というのも、クライマックスに向けての感情の盛り上げ方が本当に自然で。
最期のシーンは、演技を見たい気持ちと、目を背けたくなる気持ちが入り混じった、複雑な感情を観客に抱かせる、という良い意味で気分の悪い演技をされていて、とても勉強になりました。
落ち着きのあるクールな声が印象的で、The 悪役のビルを演じるには、少し格好良すぎたようにも思いました。笑
(わたしの勝手なイメージではビルはあまり格好良いキャラではなかったので。笑)

最後にドジャー役の神田恭兵さん。
演技も歌も全くブレない安定感の塊でした。憧れますね…。
心に抱えた葛藤が見え隠れする、少し難しい役どころだと感じたのですが、人間味があるリアルな演技がとても素敵でした。

全体を通しての感想としては、原作のシーンを削ってしまっているので(もちろん仕方がないことなのですが)やはり展開が早すぎる感覚はありました。
また、音楽が効果的な場面と、そうではない場面があり、ミュージカル作品ではないものをミュージカルにする難しさを感じました。

ただ、感情移入できる場面や登場人物、台詞が多く、心に残る作品でした。
改めて原作を読み直してみたいと思います!


ここまでお付き合い頂きまして、ありがとうございました!
コメント等々待ってます!!!
See you next time;)

【追伸】
田舎者のりょうこはこの日、今更のゴンチャデビューを果たしました。
美味しかったけど、お腹いっぱいでした。笑

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今後の活動の糧とさせていただきます。海外にも行きたいし、舞台も見たい。国内ももっとちゃんと旅行したいし、本もたくさん読みたいし…(割愛)