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お好きにどうぞ。

暑い、熱い、顔が火照る。
こんな日は集中力が散漫になって、自分が悲しくなることばかりを進んで思い出そうとしてしまう。冬のほうがいい、温かいコーヒーを飲んでホッとして、心がほぐれる。

すぐにいっぱいいっぱいになってしまうので、できれば仕事のことだけ考えていたいし、私にとってはしょうもないけど誰かにとっては重大かもしれないことで悩むなら物語のプロットを考えていたいし、書いていたい。
私はたいていのことには怒らないから、どうぞどうぞ好き勝手やってください、それで幸せそうならけっこう、けっこう…と全部ぶん投げたことを考えたくなる本日夏日。

君は真面目な人だね、と言われるたびに頭の奥のほうが軋む。
「取り柄がないのだから、せめて真面目な人間になりなさい」と言われて育ってきた結果なんだけど、なんとおもしろみのない人間になってしまったんだろうか、と繰り返しため息が漏れる。破天荒に、
「いやあ、僕には手をおえないよ」
などと言われる女になってみたかった。

しかし、真面目だからこそ今まで生きて来られた、というところもあるのだろうかと思わなくもない。
30過ぎから果たして少しは味のある女になれるのだろうか、とぼんやりと考えるけど、今さらちょっと舗装された道以外のところを歩くには勇気がいる。でも、年を重ねれば重ねるほど、砂利道を歩きたくもなってくる。
真面目に生きているだけじゃ、大成功は手に入れられないし、むしろ人よりも痛い目に遭うことは多い気がする。
まっすぐ歩いてきたつもりのこの道は、何か、そうたとえば来世のいいことにつながるのだろうか。なんて、そんなことを信じられるほど徳も積んでこなかった。ははん。

曲がりくねった道でもいいから、このあとはもう少しおもしろみのある人生を。おばあちゃんになったときに「優しくていいおばあちゃんだったね」などと言われて死んでいくのはまっぴらごめん。

とは言え、真面目だろうと不真面目であろうと、〆切は守るためにある。
だから、今日もパソコンに向かう。

ありがとうございます。 本と旅費として活用させていただきます! 旅にでかけて次の作品の素材に☆☆