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テーブルマナーの本質

防衛大学校では毎年テーブルマナー講習会が開かれます。将来幹部自衛官となったとき、偉い人たちと会食やパーティーに参加する機会もあるかもしれません。そのときになって恥ずかしい思いをしないよう、学生時代からテーブルマナーを身につけておく必要があります。

しかし、ただテーブルマナーの形式にとらわれるのではなく、その本質を理解し、なぜテーブルマナーが必要なのかを知らなければなりません。

テーブルマナーの本質とは、その場にいる人たちが料理をおいしく楽しみ、気持ちよく時間を過ごすための「気遣い」です。お店の雰囲気や周りのお客さんなど、シーンに合わせてふさわしい節度を持ち、料理をおいしくいただくこと。これが一番大切なことです。

テーブルマナーを身につけていれば、周りの人に不快感を与えることなく、料理の味を損なわずに食べられるという、わかりやすい目安だと思ってもいいでしょう。

テーブルマナーと言うと、細かくてややこしいルールがたくさんあるというイメージが強いですが、形式的な作法が完璧にできるかが必ずしも重要なのではありません。

少々形式からはずれていても、周りの雰囲気に調和し、おいしい食べ方をしていれば、それを不快に思う人はいないでしょう。むしろ、表面的な形式ばかりうるさくて食事を楽しめない空気をつくる人がいたら、その人こそマナーを理解していない人ではないでしょうか。

本質を理解せず形式だけにとらわれることこそ、一番無粋で、テーブルマナーの本来の精神に反するものだと思います。


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