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日記・平成最後の日、なにしてた?

 ふと昔のカレンダーを見ていたら奇跡みたいな10連休があった。


 2019年の4月27日から5月6日にかけて10連休が訪れた。当時は年号が変わることもあって浮かれていたけれど、冷静になって見ると中々な力技だ。

 きっと10日間も休みがあったのだからそれなりに有意義な休日を送っていたはずなのに、ほとんど覚えていない。これでは本当に5月1日に年号が変わったかどうかも定かじゃないな……と思ったら、ふと思い出した。

 Twitterに小説みたいな文章を書いていた。4月7日から毎日更新でTwitter上に書いて、5月1日で最終回になるように書いた。


 このツイートに続くツリーが小説の本文になっている。僕自身とても浮かれていたし、改元のタイミングで終わる小説ってなんだか面白いなと思って書いていた。

 なんだかもう既に懐かしい……。4月30日の夜は大崎駅の近くにあるスタバでこの小説を書いていた。それは思い出せたのに、なにをしに東京へ行っていたのか全く思い出せず、さらに自分のTwitterを検索してみる。

(ちなみにTwitterで"『ユーザー名』since:2019-4-30 until:2019-5-1"で検索をかけると見られます。たまに振り返ると面白いかも知れません) 



 クリムト展を見ていた。春に見に行ったのは覚えていたけれど、この10連休で見ていたとは思わなかった。



 それから渋谷のLOFT9で短編映画を見ていた。検索すると案外情報が残っている。



 平成最後の日に、上野のクリムトと渋谷の短編映画を見て小説を書いていた。駆け込みというか、そういえば僕は「平成最後の日を記憶に残る日にしよう」と思って予定を詰め込んでいたのだ。

 しかし当の本人はすっかり忘れて令和を生きている。

 人生のほとんどを平成の中で過ごしている僕が自分にとっての平成の終わりがどんなだったか全く覚えていなかった。

 いま思えばあの10連休は夢のような時間だった。どこにでも好きなように出かけられて、誰にでも気軽に会えて、たくさんのイベントが目白押しで、10日も休みがあるんだからそのうちの2、3日は家でゆっくりするのもいいなぁ……と思っていた。

 家でゆっくりしたい。なんて贅沢な悩みだろう。

 そのあとに「家でゆっくりさせられる」時代が来るとは思ってもいなかった自分が愚かしい。10日間あるのならば10日間とも出かけるべきだったと過去の自分に言いたい。

 もしも叶うのならばもう一度10連休を作ってほしい。全てが落ち着いた頃、強引にでも10日間の休暇を作って。

 マスクが要らなくなった世界を改元したみたいにみんなで祝いたい。





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