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NEW GUNてどんな感じ?〜vol.31〜

5月。気温が上がり、マスク&ウィッグ生活もなかなか辛い季節になって来た。調理の仕事は火に囲まれているので本当に熱い。酸欠になりがちだ。実際、点滴前の血中酸素濃度が基準値に行かず、マスクを外すと戻ることもある。

しかし、順調に行けば5/25で辛い抗がん剤も終わる。そこまではマスクは外さない。絶対に体調を崩すものか!といつも以上に気をつけて生活していた。

「あと2回だね」

「あと1回だね」

そして

「今日で終わりだね!」

ちょっと泣きそうになるくらい嬉しい最終回を迎えた。(とは言ってもハーセプチンはまだまだ続くのだけれど)

抗がん剤がお休みの日でハーセプチンの日は多少調子が良いので、帰りに買い物をしたり、出かける人が多いと看護師さんが言っていた。私も例外ではない。抗がん剤の日はいつもダウンしてしまい、病院で休んでから帰っていたが、ハーセプチンの日は割とすんなり帰ることが出来た。

抗がん剤の副作用の味覚障害は起こらなかったけれど、嗜好は変わった。

通院の日は特に食欲がおかしくなり、やたらと甘いものが食べたくなったり、いっぱい食べ過ぎて具合が悪くなったりした。動かない…というか動けないのもあり運動不足は明確で…そんなこんなで半年の抗がん剤生活で7kgほど太ってしまった。

(お酒も飲んでないのになー…)

座っている状態から立ち上がろうとすると関節がミシミシいうレベルだから、運動どころではない。

見かけはふっくらして、つやつや(あらゆる毛が生えてないから)で、とても病人には見えず、それはそれで肩身が狭いような、仮病を使っているような気分だった。


「抗がん剤の副作用抜けるのは2〜3ヶ月かかるかな?」

すごい開放感ではあるけれど、2〜3ヶ月はまだ辛いのだな。抜けたら運動して痩せよう!

1週間後の診察では白血球数も問題なし!とのことでマスクも外していいと言われた。

まだまだ治療は続くけれど、まずは「お疲れ自分!」な大きな喜びであった。

しかし、そう順調には行かないのだよ!ということが待ち受けていることをこのときはまだ知らず、ただただうかれていた。



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