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【WEEKLY留学記⑪】(10/29~11/4)

秋真っ盛りである

冬越しに向けてリスたちも準備を着々と

読んでくれてるみんなも忙しい日々を送っておられると思います。僕も今週は忙しかった。現実逃避するために深夜に寮を抜け出して、サウナで汗かいた後にラーメンを食べたいなってたまに思ったりするけど、そういえば大学の近くに銭湯もラーメン屋さんもないんだった。

時間管理

あれもしたい、これもしたい。人に会えば会うほど、話を聞けば聞くほど、興味が湧いてくることはいっぱいある。それは一時的な衝動で、しばらく時間が経つとその興味が無くなる時もあれば、その印象が自分の中に強く残って、これをやらずに次のステージにはいけないと小さな覚悟を決める時もある。

一方で、生活の中にはルーティンワークもあって、やりたいこと好き勝手はできない。交換留学生としてアメリカに来ている僕の場合は授業に出ないとまずいし、やるからにはいい成績を取っておきたいからテスト勉強も手を抜けない。そこに研究室や翻訳の仕事を合わせたら、一日のうち残ってる時間はあまり多くはない。友達付き合いも大事だしね。

実は今週、テストが二つあり、しかも先週分のタスクが終わってないまま今週に突入したので、キツキツのスケジュールに完全に飲み込まれてしまい、あまり余裕がなかった一週間だった。時間管理は大事だなと改めて感じます。

留学をしてるかどうか関わらず、時間管理はこれからもつきまとってくる重要なテーマなので、ここで自戒の念を込めて気づいたことを二つ共有したい。

現実的な計画

千里の道も一歩から。英語を上達させるのも、分厚い専門書を一冊読み切るのも、細マッチョに絞りあげるのも、そしてこの留学を意味あるものにするのも、結局は毎日の地味なスケジュールに沿った動き方の中から育てていくものである。かと言って、あれもこれもスケジュールに詰め込むのは持続的なやり方じゃないから賢明ではない。時間の振り方を決める時は一番冷静に考える必要がある。

ルーティンワークのいいところは、慣れてくるとその作業にかかる時間がだいたい予測できることだと思う。レポート500字なら大体一時間ぐらいだなとか。そしてそのかかる時間に対してプラス10%ぐらいの余裕を持たせる方が息苦しくなくて、早く終わると達成感も若干ある。

そして一日にタスクが何個も溜まってる時は、小さいものから片付けていく。数を減らした方が精神衛生上いい。

そして大事だなと思うことは、自分の気分でスケジュールを変えないこと。今日はやる気出ないからやーめたは良くないが、今日は調子がいいから、明日のタスクも全部終わらせちゃおって、なってしまうのもやっぱり良い事ではない。波を作らないためのスケジュールだから、それに沿ってやってたらきっと大丈夫。

そして残りの可処分時間に自分の好きなことに充てよう。サークルに行って、美味しいご飯を食べて、本を読んだりするみたいな、好きなことができる時間は起きてる時間の20%は欲しい。本音は100%だけど、それは好きなことを仕事にできてからの話。

目の前のことに全力

冷静にスケジュールを決めたなら、いざタスクに取り掛かる時は集中して全力を注ごう。でもまあこれが一番僕にとって難しいので、ほんとに自戒の念を込めて書いている。宿題を進めている時でも興味が発散して、ネットの海でサーフィンを始めてしまうことが良くある。だから先週末、小さなメモ帳を買って、気になったワードを書き留めるようにすることにした。余った時間にまとめて検索の旅に出ればいい。


時間管理について考えてみたけど、時間管理のやり方は人やっぱりそれぞれなんじゃないかなとも思いました。色々試してみて自分に合うものが一番ですね。私はこうやって時間をうまく使ってるよ!っていうコツがあったら僕にも教えてください。


初舞台

10月31日のハロウィンの前夜、練習した和太鼓をいよいよ表舞台で披露することに。

この日は、ストーニーブルック大学の日本人学生会(JSO)が主催するコスプレパーティーが開催されていました。毎年開かれてるようで、今年はテーマは日本のアニメを代表するジブリです。

僕らの和太鼓サークル(Taiko Tide)が演奏する曲は二曲で、一曲目が僕ら新人、で二曲目が先輩たち。

いざやってみると、舞台に立つのは楽しい。アメリカならではのオーバーなくらいの暖かい反応があるから披露する側としてはとてもやりやすい。その後の先輩たちのパフォーマンスは息を吞むぐらい迫力があって、観客も楽しんでくれたはず。

湯婆婆とカオナシお二人はうちらの顧問です

和太鼓サークル、最初は軽い気持ちで始めましたが、その楽器を通して次第に見えてくる背景の面白さにも惹かれるようになりました。

人種差別や第二次大戦中の強制収容などによって民族的誇りを傷つけられ、心理的に苦難の道を歩んでいた日系人の若者にとって和太鼓はプライドや自己表現のツールとなったほか、「静かで従順」といった北米におけるアジア系女性のステレオタイプに対する対抗的言説や、反人種差別・反同性愛差別などの政治的メッセージを含むこともあった。 「アメリカにおける和太鼓の起源と発展」より

日本でしか出会えない日本文化もあれば、日本から出てみてからしか分からない日本文化もあるはず。これからも楽しみながらうまくなりたいな。


僕がやりたい事、やるべき事

あれもしたい。これもしたい。僕が今、一番したいことは在米研究者たちの生の声を集めたドキュメンタリー動画を作ることである。


同じトビタテ8期生で今はフランスで留学している先輩と定期的な情報交換をしているが、二週間前、こんな動画をシェアしていただいた。

実際に日本で働いてる方たちの生の声を聞いて、日本で働くということを世界に向けて発信しているドキュメンタリーである。これは30分の短縮バージョンであるが、60分のフルバージョンもある。動画の中ではなるべく視点に偏りがないように多数の日本人にお話を伺い、働くことに関連した様々な切り口から質問を投げかけています。情報としての価値が本当に高いコンテンツなので、時間があればぜひ見てみてください。

この動画の作成者はコメント欄でこんな事を教えてくれました。

この動画を作るのにかかった時間は合わせると2~3週間だが、作製開始から投稿するまでに一年以上の時間がかかっていた。労働問題というトピックを偏りなく伝えるのにとても悩んだようで、あえて急いで発表しなかったという。

動画を作製するのに難しかった点としては、今まさに働いていて、そのありのままの労働状況を語ってもらえる日本人を見つけるということ。

撮影の裏側の大変なところはこのコメントからも想像できる。

この動画をシェアしてもらった時期、僕はちょうど悩んでいて、アメリカでしかできない、そして僕にしかできないことってなにかなって探してました。そのタイミングでこの動画に巡り合え、自分の中でピンと来ました。

アメリカにいる研究者の声を集めればいいんだ。

ヨーロッパや日本の研究は質が高いし、中国の勢いもすごいが、研究を学ぶという点ではアメリカは変わらずいい土壌となっている。生命科学に限らず、化学、工学など研究分野でも、常にトップを走り続けるアメリカはなんでそんな良質なプラットホームを維持できるのかは、実際に組織の中に入って話を聞いてみないとわからないと思う。

今、質問リストや取材の際の同意書を作ってる途中ですが、まあ詰まることが多い。トビタテの計画書に含まれている目標でもなければ、誰かに提出するものでもないが、動画が出来たら絶対面白いと思う。たぶんこうして公表してやらないとグズグズしてしまうので、あえて声を大にしてやりますと宣言したい。

これも、もし経験がある方がいたら、色々アドバイスください!!


今週は少し長くなってしまった。読んでいただいてありがとうございます。北半球には冬がやってくるので、暖かくして風邪を引かないように。

では、また来週!!

ラボミーティングはまさかのウィッチ被り

君に幸あれ!!!