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『OPEN HACK U 2022 SPRING ONLINE』を振り返る

1. 初めての挑戦

今回、初めて身内のメンバーでハッカソンに出ることになりました。僕以外はハッカソン経験がなかったので、流れとしては僕がPM(Project Manager)を務めるのは自然な流れでした。僕は前回大会の反省から、次のようなことをメンバーに指示しました。

  1. 進捗書を綴ること

  2. 調べてわからないことは必ず他人と共有すること

  3. 逐一自分の作業範囲を周りと確認すること

なぜこれをチームメイトに徹底させたのかというと、前回のAzureハッカソン(以下、前回大会と呼称)の反省ではありますが、今回、このオンライン開催という場面において、オフラインの開催時より、コミュニケーションが円滑に取れないのです。

実際、前回大会では、同様に、開発期間が2週間であるにもかかわらず、チームメイトとうまく連絡が取れずに、アイデア出しが、残り1週間を切ったところからスタートしました。その段階から、技術不足の我々のチームは、もちろんうまく行くわけがありません。発表会ではアプリケーションがうまく動作しない状態でデモを動かし、スライドもボロボロの状態で、10分ある発表時間では他のグループは時間マックスまで使う中、半分弱の時間を持て余し、審査員、先輩にはスライドを酷評されたのです。

これは自分の準備不足がほぼ全てを占めているわけですので前回のブログでも書きましたが、これと同じことは二度と繰り返してはならないという気持ちのもと、チームメイトに徹底させました。

2. 開発手段の苦悩

今回の大会では、当初の予定では、TwitterAPIを使った、Chromeの拡張機能を作成しようと考えていました。しかし、その矢先に、このような報道が飛び込んできました。

このツイートが意味すること、それは無料でのTwitterAPIのサポートが終了するということです。
やはり学生である自分たちはなるべく無料のコンテンツで開発していきたいということで、TwitterAPIを使うという選択肢はかなり厳しいものになってしまいました。

その中でも、Yahoo!の方と交渉し、とある代替案を提案していただきました。その技術について理解し、使用することを決めました。

3. 開発スタート

2月13日のキックオフイベントから開発がスタートし、PM兼バックエンド担当の仕事がスタートしました。今回、Python部分がバックエンドでは種となる部分ではあるので、そちらの方を試行錯誤しながら作成していきました。

今回、やはり開発していて非常に感じていたのは、”勉強しながらモノを作っていく”という経験だと思います。今回ハッカソンで抱いていたのは、”猛者たちが集結して、各々の技術力を大衆に見せつける”という、高い壁のようなものを想像していました。しかし、実際には、開発初心者のチームが複数チーム存在しており、そういう意味では、気は楽であるなと感じました。

プロジェクトを進めていく中で、僕は2週間の開発期間のうち、2日オフライン作業日を設けました。その理由としては、やはり、会える仲間なら、対面で作業した方が、緊張感も出るし、モチベの維持がしやすいと考えたからです。今回の場合、大学の教室の一角を借りて作業していました。今回の良かった点は、先輩たちに、自分のプロダクトについて、意見がもらえたということです。

大事なのは、何を作ろうが、評価するのは他人であること言うことです。いくら、自分たちが作りたいように作っても、第三者が使いたいと思わない限り、プロダクトにアイデンティティ(存在価値)はないのです。

実際、比較的反対されてはいましたが、その後しっかり話し合った結果、これがある結果、自分たちは、使用価値が大きくあるだろうと言う信念のもと、アイデアを変えずに、このまま継続開発をすることになりました。

4. そうして開発したのが…?

自分たちの信念を貫き通して、作った作品が、こちらの作品、"NG Kicker"になります。発表の様子は下のYouTubeにあります。よければご覧下さい。


システム概要図

5. 作品の総評

今回の作品は、自分たちの中では、かなりやったかな、と言う印象でしたが、実際色々動かしてみると、課題点が多く発見されるモノでもありました。
まず、安定性がないことです。たまに動作しない時があり、拡張機能としての、役割が果たせていません。
次に、NGワードに敏感すぎたり、鈍感すぎたりすることです。これは制度という意味で、もっと改善点があるのかなと感じています。

審査員の方々にも意見をいただきました。内容として、「見たいコンテンツと見たくないコンテンツの境界線がわかりにくい」だったり、「どの言葉が作用して、コンテンツをブロックしているのかがわからない」などという言葉をいただきました。
その反面、「Chromeの拡張機能という部分に目をつけて、開発したり、ネタバレ防止というアイデアについての着眼点は非常に面白かった」という意見もいただきました。

6. 最後に

今回のハッカソンでも思いましたが、やはり、このイベントは、自分の無力であるかを確認することができる、良い材料でした。チームメイトに一人魔物がいるのですが、正直、自分が役に立っている感じがしませんでした。今回全うできたのは、スケジュール管理と、統括することくらいで、自分はさまざまなアプローチはできたものの、未実装に終わっているため、自分自身では悔しいところが多くあったのは事実です。

しかし、一つ、自分たちを褒めるとしたら、2週間、頑張って走り切ったところです。ちゃんと、考えたことが考えたままに実装できたこと、そしてしっかり発表までできたこと。これは間違いなく、やり切った、という一つの経験として、積み重ねられることです。だからこそ、また、別のハッカソンで、チャレンジし続けられるのでしょう。



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