見出し画像

アルメニアに逃れるロシア人やロシア企業

プライベートジェットで国外脱出するロシアの富裕層というnoteを書いたら友人が「アルメニアにも多くのロシアが逃げてきている」という話を教えてくれました。

調べてみるとRadio Free Europeというサイトに、経済制裁を逃れてアルメニアに来るロシア人の話がありました。

ロシア語が普通に通じる安心感

私もアルメニアに行ったことがありますが、現地の人と話をしていると驚くのがアルメニア人、特に運転手さんには英語がほとんど通じず「ロシア語を話してくれないか?」と言われることです。

当時とは少し状況が変わってそうですが、ロシア語の場合は上級者が24%・中級者も59%と、かなりの人が一定レベル以上のロシア語を話せるようですが、英語だと上級者はわずか4%、中級者も16%しかおらず、ロシア語に比べると話せる割合がガクンと落ちます(2012年調査)。

つまり、かなりの割合でロシア語が通じるので、ロシア人にとって母国と同じとまでは言わないまでも、不便なく暮らせるようです。

アルメニアはロシアCollective Security Treaty Organization (集団安全保障条約)のメンバー国

CSTOはロシア主導の軍事同盟でアルメニアの他、ジョージア(グルジア)、ベラルーシ、アゼルバイジャンなども属しています。

記事の中には「ロシアはアルメニアに軍事基地を持つ」という記述もあります。

アルメニアには個人だけでなく、企業も移転してきている

「およそ12社がすでに事実上移転しており、他の数社も移転の途上にある」というアルメニアのVahan Kerobian経済相の話があります。

経済制裁の影響でロシアにいても仕事にならず、このままでは倒産してしまうので、国外に逃れて(国籍を変えて)取引を継続したいという思惑のようです。

「アルメニアとセルビア、どちらを選ぶか迷いました。両国ともロシア人にによくしてくれるし、言葉の壁もなく、現地の文化も理解できる。あと、私の推測では、アルメニアはテクノロジーのスペシャリストを受け入れる傾向が強くなっている気がします。」
ロシア人ソフトウェア技術者のエフゲニー氏

Radio Free Europe

プライベートジェットで国外脱出するロシアの富裕層、こちらのnoteでもベオグラード(セルビアの首都)に逃れる人が多いと紹介しましたが、セルビアもアルメニアも「親露」なのでロシア人にとって過ごしやすく、上記引用のように個人の移転先として、選択肢の筆頭に上がるようです。

そして、アルメニアは技術者受け入れに積極的という国策があるせいか、エンジニアの選択肢として少し有利なのかもしれません。

【龍成メモ】

アルメニア王国の最大版図(紀元前80年ごろ)|  Wikipedia

アルメニアのレストランに入ると、今のアルメニアの領土とは比較にならない、広大な領土を持つアルメニアの地図が貼ってあったりします。この最大版図の中にはアララト山もあります。

アララト山 | Wikipedia

アルメニアの首都エレバンから、この美しいアララト山を見ることができます。アルメニアにとって国のシンボルですが、現在はトルコ領であり、かつトルコとは複雑な歴史があるため、アルメニアからアララト山に簡単には行くことはできません。

こちらの写真を使いましたが、今はInactiveのようです。

#アルメニア #ロシア #国外脱出 #アララト山


よろしければサポートお願いします。 頂いたサポートは心のエネルギーになり、さらに記事を書くモチベーションに繋がります。 ありがとうございますm(_ _)m