2018年で使ったデザインツールを振り返ってみる

くふうカンパニーのグループ会社であるオウチーノのデザイナーの あおきりょーた です。
この記事はくふうカンパニーアドベントカレンダーの12日目になります。


2018年を振り返ってみた時に、「結構いろんなデザインツールを触ったな🤔」という感想がまず出てきました。なので、整理整頓がてら所感を書いてみようと思います。

【 UIデザイン編 】
・Sketch
・Figma
・inVision Studio

【 画像編集編 】
・Affinity Photo
・Affinity Photo for iPad

【 イラスト編 】
・Affinity Designer
・Affinity Designer for iPad
・Procreate

【 動画編 】
・GoPro App

【 プロトタイピング編 】
・ProtoPie

【 管理編 】
・Abstract
・RightFont
・IconJar
・Sip

2017年末にiPad Proを購入したこともあり、iPadアプリもいくつか使用していたのでノミネートしました。

それではそれぞれの所感を述べていこうと思います。


【 UIデザイン編 】


Sketch

お馴染みUIデザインツールのSketchですが、もうかれこれ5年近く使ってます。Sketchの一番気に入っているのは プラグインやサードパーティによる作業効率化とクリエイティブの強化できる ところです。

プラグインも色々試しましたが、現在では以下に落ち着いています。

特にPaddyが今年一番お世話になったと思います。
Paddyは余白と要素の間隔を数値指定できるのですが、中の要素が変更される度に自動調整してくれるのが神がかってました✨
おかげで作業効率がアップし、クリエイティブのトライ&エラーできる回数が向上できたと思います。

ただ、プラグインやサードパーティを特に活用しないのであれば、正直Figmaの方が良さそうでは…?と2018年後半から感じ始め、案件によってはFigmaを使うようになりました。。


Figma

Sketch + Abstract + inVisionを1つにまとまったようなツールで、最初は「これが最強ってやつか🤔」と思いました。
Figmaで一番気に入っているのは 色や文字などのスタイルとUIパーツなどのコンポーネントが分けてライブラリ化できる ところです。

Sketchでは当時、スタイルをライブラリ化するにはプラグインを使わないといけなかったのですが、プラグイン自体があまり使い勝手が良いものでなく、スタイルをシンボルとしてライブラリ化していました。。
Figmaではスタイルとしてライブラリ化することができるので、コンポーネントの可変性がSketchより高いなと感じました。(…まぁ有料じゃないとライブラリ化できないんですけどね😇)

あと、余談になりますがFigmaでデザインシステムをどう作るか…というところで、DesignCodeが配布してるDesignSystemファイルがとても勉強になりました。(…まぁ有料なんですけどね)


inVision Studio

当初の予定よりリリースが数ヶ月遅れたinVision Studioさん。焦らされた分、期待値が高まっていたのですが、アーリーアクセスで触った印象は「今後に期待」でした。。
それ以降はあまり音沙汰がなかったので全然ウォッチしてなかったのですが、いつの間にかメジャーアップデートされていたようでした😅

Rapid Prototyping機能が気になるので、年末とかに改めて触ってみようと思います。


【 画像編集編 】


Affinity Photo

買い切りのPhotoshop的存在のAffinity Photo。Photoshopと比べると、
・動作が軽い
・ライブ編集がphotoshopより直感的に扱える
・作業前との比較がしやすい
というのが、便利だなーと思う点です。

特にライブ編集ですが、例えばブラシを使ってアクセントを足したい時には、このように「どう反映されるのか」が先に見えたりします。

これがとても直感的だなーと感じる点です。Photoshopではツールの熟練度によって「こうなるだろう」という作業後の姿を見る力が変わるのに対し、 Affinity Photoでは熟練度を問わずに作業後の姿がわかる のが、プロダクトとして洗練されているなーと感じて好きです。

ただ、モックアップなどスマートオブジェクトを使ってはめ込みを行う場合には、代替機能がないのが残念です。。
(まだ全部のチュートリアルを見た訳じゃないので、もしかしたら代替できるのかもしれません。ご存知の方いたらぜひお教えいただきたい…🙏)

あと、業務として使うのは現状では厳しいと思います。
というのも、まだシェア率としては圧倒的にPhotoshopが王者で、簡単にはツール移行できないからです。
Affinity Photoにはpsdのインポート/エクスポートはできるのですが、完全互換ではないので、出来たとしても画像のレタッチ修正くらいだと思います。


Affinity Photo for iPad

Affinity PhotoのiPadアプリです。
この「デバイス連携できるので いつでもクリエイティブできる 」のがAffinityシリーズの1番好きなところです☺️

アプリ版では何よりライトユースに向いてます。Apple pencilをお持ちであればデスクトップ版とは違ったクリエイティブ体験ができるのも面白いです。液タブに近い感覚でレタッチできるので、個人的にはPCよりも捗ってます。

ちなみに私は普段からGRというコンデジを持ち歩いて気軽に撮影していますが、Apple純正にSDカードリーダーを使うとRAWデータでiPadに取り込むことができて、よりクリエイティブ活動が捗るのでオススメです👍


【 イラスト編 】


Affinity Designer

AffinityシリーズのIllustrator的アプリです。
イラストやアイコン作成に向いてると思いますが、私自身そういう業務があまりないので使用頻度はダントツで低いです。。

さきほどのAffinity Photoではできなかったモックアップなど はめ込み作業がAffinity Designerではできます。
…が、Photoshopのスマートオブジェクトの方が使い勝手が良いのと、アプリを横断する手間がかかるのとで、Photoshopに軍配があがってます。

特に感想とかはないのですが、仕事で使うのはかなり厳しそうだと思っています。というのも、印刷会社が対応していないからです。
Affinity Designerで作業をしても結局入稿用データに変換する必要があり、指定されたフォーマットに適した形で作業するならIllustratorを使った方が早くて無難だと思います。。


Affinity Designer for iPad

Affinity DesignerのiPadアプリです。
こちらはイラストの練習用として何回か使いましたw

1時間で出来たのがこちら

(うーん残念😇)

私はイラストスキルが残念なのですが、それでも写真を撮ってトレースするとそれっぽいイラストが作成できました。そういった使い方で素材を貯めてくのも1つあるのかなと思います。


Procreate

こちらはドローイングに特化したiPhone/iPadアプリです。
iPhone/iPadアプリの中ではトップクラスの性能があると思います。

UIやマルチジェスチャーも洗練されており、ドローイングにおいてはAffinity Designerより使いやすかったです。

1番気に入っているのは 筆跡がタイムラプス動画として自動生成される ところです。自分がどうやって作ったのかがわかりやすく振り返れるのが面白いです☺️


【 動画編 】


GoPro App

アクションカムでお馴染みのGoProのiOS Appです。GoProで撮った動画を自動的に編集してくれるのですが…このアプリのスゴイところは 動画の見どころを自動抽出&編集 してくれるんです!!

この機能に気づいたときは心から震えました…
BGM・エフェクト・動画を選択するだけで、いい感じに自動編集してくれるのですが、選んだ動画の中で見どころっぽいところを勝手に判別して使ってくれてる事が多いのです。

特にオフィシャルで言及されてるわけじゃない(ハズ)なので、もしかしたら気のせいなのかもしれないですが…数十本と多くの動画を作成してきたので、これが度重なる偶然ではないと信じたいです……
(オフィシャルでは「音楽とぴったりシンクロした素晴らしいビデオが完成します」と記載されてました)


【 プロトタイピング編 】


ProtoPie

SketchやXDで作成したデザインをインポートして、簡単にプロトタイプが作れるツールです。これは3年くらい前からずっとお世話になっていて、今はなきpixateに近い感覚でプロトタイピングできるのが好きです。

以前ProtoPieのワークショップに参加した時に、制作された方が「楽譜を見て演奏できるような感覚でプロトタイピングしたい」というお話をされてたのですが、その思想どおりProtoPieでは オブジェクト・トリガー・レスポンス の3つでインタラクションを簡単に作ることができます。

またProtoPieは デバイスを跨いだインタラクション を作れます。どういうことかと言うと、「メッセージを送ったら別のデバイスで受信して見れる」といったユーザー同士のアクションをプロトタイピングできるということです。
この機能により、実際にプロダクト開発するよりも 圧倒的短期間 でプロダクト検証ができます。エンジニアに依頼せずデザイナーだけでプロダクト検証できるようになったのは、革命的だなと思いました。



【 管理編 】


Abstract

Sketchのバージョン管理ツールです。GUIでデザインデータをGit的に管理できます。Abstractの一番気に入ってるところはSketchファイルをライブラリ化することでシンボルを簡単に共有できる点です。プロジェクト内にライブラリファイルを作成することで、自動的にプロジェクト内の全Sketchファイルに同期してくれます。またライブラリファイルもバージョン管理できるのでUIパーツの偏移をコメント残せたり、デザインアセットを1ファイルにまとめることでUIデザインするファイルと資産管理するファイルを分別できたのが良かったでした。

…ただ、Abstractはたまーに深刻なバグを出すことがあり、何度かデザインデータが消え去りかけたことがありました。。
またSketchのアートボードを自動整列するようなプラグインを使っていると、意図していない変更履歴が残ってしまうのが辛いところです。。。


RightFont

RightFontはフォントの管理アプリです。最近メジャーアップデートしてRightFont5になり、よりフォント管理において細かいところに手が届くようになった印象があります。

一番気に入っているところは、自分でフォントリストを作成して一覧比較できるところです。よく使うフォント、Webで使えるフォント、有料フォント、フリーフォントなど自分カテゴライズしたフォントをリスト形式でまとめることができ、↑の画像のように一覧で比較できるので、フォント選びの際に重宝しています。

ただ、ソート機能がないのが残念だなと思います。。
Adobe FontsやGoogle Fontsのようにセリフ/サンセリフとか、ゴシック/明朝などでソートできるようになるのを切望してます…🙏


IconJar

IconJarはpngやsvg形式で作られたアイコンを管理できるツールです。
フリーアイコンや有料バンドルで購入したアイコンを一覧で見れます。

アイコンをドラッグ&ドロップすればデザインツールに指定した形式で持ってこれるのが大変便利です☺️

あと、地味に「このアイコンはMITライセンスだったけ?🤔」とアイコン単位でライセンス管理できるのはありがたいです。


Sip

Sipは色の管理アプリです。画面からピックした色を保存し、HEXやRGBなど好みの形式で引き出せます。また、スマホアプリもあり、Adobe Captureのように撮った写真から色を抽出してアカウント同期することもできます。

Sipの一番気に入っているところはカラースキーム単位でリスト保存できるところです。

プロジェクト毎に保存したり、参考イメージのカラースキームを保存しておくことで、いつでも色の引き出しを持っておくことが出来ます。




以上、2018年のデザインツール振り返りでした。
書いてて「トータルいくらつぎ込んだのだろうか…」と思いましたが、計算すると震えが止まらなくなりそうだったのでやめました…😇w


2019年はPhotoshop for iPadなどiPadアプリが増えてくるんじゃないかなー🤔と予測しつつ、2018年を締めくくろうと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?