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普通の基準を変える為に事実を積み重ねる

私は生涯の目標を

《慢性障害が概念そのものからなくなること》

とJARTAでの講師活動を始めてから、ことあるごとに
お伝えしてきました。

私自身が、オスグッド、シンスプリントや足関節障害、
足底腱膜炎、腰痛、肩痛や頭痛、肩こりをこれまでに体験し、
多くの慢性障害によってスポーツ活動を阻害されてきました。


それは日々の生活でも同様で就労効率に影響が出ていました。

今のスポーツ業界では、ハードな練習をすると痛みや怪我が
出現してもあたかも仕方がないというのが定説であると思います。

概念とはwikipediaによると
《事象に対して、抽象化・ 普遍化してとらえた、思考の基礎となる基本的な形態として、脳の機能によってとらえたもの》

とあります。

つまり、私の考える慢性障害という概念がない世界は

・ 走りすぎたら脛が痛くなる
・ サッカーのしすぎて鼠蹊部が痛くなる
・ DFの姿勢が長くなると腰が痛くなる
・ デスクワークが長くなると肩がこる
・ 成長期になると膝の前面が痛くなる
・ 投げすぎると肘や肩が痛くなる

という現象がなく、そのように困って病院や治療にいく。
トレーナーに相談する。

ということがない世界です。

そのようになったと思えるかどうかの指標は

スポーツ外傷・障害の教科書において

慢性腰痛、鼠蹊部痛、足関節不安定症、野球肘、
ランナー膝、オスグッド病。

などの項はなくなり、急性外傷の処置のみが記載されいてる。



そして、最後の項で。

かつて20世紀後半から21世紀前半にかけて、
ハードにスポーツをすると怪我をする。
勤勉に仕事をすると肩がこるといった現象が存在していたそうだ。

というスポーツ外傷・障害の歴史として紹介されていること。

そういった教科書が大多数をしめていることが目標達成の指標です。
(もちろんそんな時代に教科書がなくなっている可能性はありますが。)


その為、専門知識がある人以外は、ハードにスポーツをしても
身体を痛めるという経験をしたことがなく、知りません。


もちろんそれは指導者も同様です。


そんなことなど気にせず思う存分スポーツを楽しんでいる。

仕事に集中している。

余暇に楽しんでいる。

そんな時代になっていなければ今自分たちがしていることは
無能だ。

その位に思っています。

事実として以前サポートしていた実業団女子バスケチームは
3年間慢性障害で練習を休む選手はおらず、膝を怪我して手術はおろか
精査をする選手もいませんでした。

もちろん膝にテーピングを巻く選手もおらず、
基本的にはどこも痛くないということが普通でした。


ちなみにそんな状況では痛みではなく

ちょっと股関節が詰まる感じるがするんですけど、とか

前より背骨の硬さが気になるんですけど何が原因ですかね?

どうやってケアをすればいいですか?

というように能動的にしかも高い感度で

自身の身体をセルフコンディショニングできるようになります。


しかし同じカテゴリーや競技ではそれは普通ではありません。

その後、後輩へとバトンを渡した後の2年間も怪我なく推移しており


先日新人が膝の半月板を痛めたようでヘッドコーチから

どうしようかと現在はサポートしていないのですが、連絡がありました。

その現象は5年間で1件目であり、コーチにとっては普通ではありませんでした。

十分に防げたと悔やんでいるような印象を強く受けました。

女子バスケをしていて膝を怪我するのは仕方がない。

そのような思考はこのチームにはもはやなくなっていたのだな。


そう感じたとともに、どうすれば防げたか、今後の対策や
復帰に向けての話を後輩トレーナーと良い機会であったので
行いました。


関わっているチームではたとえハードな遠征であろうと、
試合が続いても、適切な身体環境・身体操作ができれば
怪我をしないことが普通。

そのように選手たちに伝え、コーチもそのように保護者
へ伝えてくれています。

この事実の積み重ねが冒頭に伝えた目標達成の遠くて近道なのだ。

そう感じ、選手に向き合っています。


もちろん競技によってはどうしても避けられない怪我もあり

現在多くの競技種目に関わっていると

普通の基準すら違い、それは同競技でもカテゴリーが違えば異なるため

まだまだ知らないといけない事象の多さに日々を追われています。

幸い香川に帰ってから多く関わっているサッカーにおいて

現在のサポートチームでは一般的に高校サッカーで多い

鼠径部の痛みで苦しむ選手はおらず

慢性的な腰痛でプレイに支障がでるような選手もいません。

まだまだ外傷といわれる怪我を減らすためには

取り組みは不十分ですが、慢性障害に対しては競技は異なっても

実施、指導していく方向性は同じだなと感じています。

こういった事実を積み重ねていくことで

概念が変わる未来を楽しみに、明日も高校サッカーの現場へ行ってきます。

ちなみに今日は高校の空手道。昨日は別の高校サッカーチームへ行っていました。

毎日このように活動させてもらえることに今更ながら感謝しております。


少しでもこういった発信を通じて、救われる選手がいることを願って

抽象的な表現も具体的な対策なども含めながら

引き続きnoteでお伝えできればと思います。



最後までお読み頂きありがとうございました。


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