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現状を変えるということは、「現状の先にある未来を断ち切る」ということ

とある転職支援面談の話。求職者は20代半ばの男性。
新卒で大企業に入社し、現在は地方の支店配属。順調に成果を上げているものの、このままでは年功序列の組織で埋もれてしまい、未来が見えない状況もあり、キャリアのゴールを設定し転職活動を開始。

覚悟ができないのは「現状の臨場感」が強いから

とある企業の面接を受け、お見送り。面接担当からのフィードバックは、「何がしたいのかイマイチわからない」「現実を変えていこうという覚悟が感じられない」だった。

それを受けてこれからどうしていこうという話を進めたが、どうしたいかがわからない。今回の転職では、小ぶりな組織で実力がフラットに評価される環境で、営業として提案力を磨き、次のステップでコンサルを目指すというゴールを立てたが、年収が、勤務地が、企業のネームバリューが、と。ゴールを決めているのに、ゴールに向かうことではなく、現状の自分の損得で動いていることに矛盾があった。理想のゴールに向かうには、無知な現在の自分で価値判断するのではなく、「未来の自分ならどうするか?」を価値基準に置くことが重要だ。中長期で物事を見る、とでも言おうか。それはそうなのだが、わかっているのだが、人間はどうしても「現状の臨場感」に引っ張られてしまう生き物でもあるのだ。

自分の未来を、直感を信じる

結論から言うと、現在の臨場感よりも、未来のゴールに臨場感を移せることが理想中の理想だ。これは自分がコーチングで認知科学の理論やマインドのカラクリを学んだ中で体感したことだ。

ではどうすればいいのか。シンプルに片付けられるものではないが、

「現状を変えたいと思った時点で、現状の延長線上に理想の未来はない」、ということに気づくこと。

現状を変えたいのに今と変わらない毎日を送っても、ゴールに辿り着けるわけがない。このまま過ごした現状の延長線上の未来は幻想だ。理想は存在しない。頭で分かっていても人間惰性で生きる。

ではどうすればいいのか。現状の先にある未来を断ち切ってしまえばいい。それは、何かを辞める決断をするということだ。現状に留まろうとする無意識的な人間の脳の習性を止めるためには、そうやって意識的に現状の臨場感を断ち切っていかなければならない。

自分はもうここにはいない、あっち(ゴール)側が本来の自分だと、コンフォートゾーンをずらしていくこと。

大丈夫。現状を変えたくて理想の未来を求めているということは、その道を進むと決めた瞬間から、脳は必死にどうすればできるかを考え出す。でも、現状の居心地に使っている限りは、その方法はいつまで経っても出てこない。

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