中小企業診断士の勉強を進めてみて

来年に受験をしようと、今月に入ってからテキストを買い揃えて中小企業診断士の勉強を始めてみました。
これが中々面白い。これまで取得した他の資格の設問とは随分と異なる趣を感じるため、そのあたりについて書いてみようと思います。

ちなみに、「他の資格」を指しているのは私が直近で取っている無人航空機操縦士と宅建士であるため、比較対象としてはこの2つです。

まず、ビジネスシーンでの実用性が極めて高く、普段の商業活動におけるモノの見方にすぐさま影響を及ぼすという点があります。

私の場合はとりわけ、7科目あるうちの財務会計と企業法務の2科目に強い即効性を感じています。
これまでもなんとなく、ビジネス書の類で会計知識に触れたり、会社法をざっくりと学んできたつもりでいましたが、改めて設問に答えようとすると、その知識が虫食いであることを痛感します。

たとえば、減価償却費を用いて設備投資の妥当性を見る際に、何年でモトを取れるかという簡便的な「回収期間法」が用いられがちですが、額がより大きく、期間がより長い投資であれば、この方法は雑です。(将来に亘るキャッシュフローが現在価値のまま算出根拠となるため)
したがって、将来割引率やWACC(資本コスト)が使われる正味現在価値法の方が、より優れものであるわけです。
ではさぞかし難しいのでは?と思いがちですが、一度覚えてしまえばそんなことは無さそうです。

このように入門書では触れられないものの、会計の専門書よりはハードルが低いという、絶妙なラインを求められており、ビジネスマンが身につけると心強い原理原則を網羅しているように思えます。

資格はビジネスシーンで揶揄される風潮もありますが、作り手が体系的な問いを設営してくれているのであれば、勉強することは非常にお買い得な気がします。
中小企業診断士資格は有資格者であるないに関わらず、素晴らしく質の高いものであるように思えます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?