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読む「れもんらいふデザイン塾」vol.4

今回のゲスト講師はNuméro TOKYOの編集長、田中杏子さん。

ファッションの最先端───ムーブメントを作る側の彼女の住む世界は眩しいほど煌めいていて。
ただそういったラグジュアリーな景色だけでなく、仕事に対する苦悩や失敗も全て笑って話す彼女の姿は内側からキラキラと光に満ちていた。

カクテルの世界では「甘味と酸味のバランスが美味しさを決める」と言われている。
そこにほんの一滴のビターズ(苦味成分)を落とすことによって味に立体感が生まれる。
つまり、苦味は〝奥行き〟を生むのだ。

人生も全く同じなのかもしれない。
苦味の分だけ、人生は味わい深いものとなる。
ただ、それは甘味と酸味の絶妙なバランスがあってこその話。

杏子さんの人生はまさに小説や映画そのもので。
華やかさと危機的状況が螺旋状に訪れる。
ドラマティックな瞬間に立ち会う数々の幸運は、それを引き寄せる彼女の度胸があるからこそ。
動物的な判断力と天才的な行動力。
全ての女性に力を与える力強い〝生〟の言葉、そして内側から溢れるチャーミングさ。
彼女はこう語った。


杏子
Numéro TOKYOで編集長をやっていますが、最初からNuméroの編集長になりたかったわけでもなく、また、なれたわけでもない。
最初は私も一スタイリストで、ファッションが好きで。
一生懸命スタイリングをしていたらVOGUEから声がかかって、そこで編集の仕事を覚えて、スキルを身につけて、そうやってやっているうちにNuméro TOKYOの編集長として声がかかって。


その段階をいかに形にしていくかだと思うんです。
つまり、与えられた仕事をいかに良い出来栄えで仕上げていくのか。
そのレイヤーを重ねていくと、きっと良い結果に辿り着く。

自分は最初からスペシャルな存在だったわけではない。
〝未来〟の自分を作るのは、いかに真摯に〝今〟と向き合ってきたか。

塾生の瞳はいつも以上に輝いていた。
映画のような人生を、小説のように書いてみたい。


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