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【NBA】12月の通知表 フェニックス・サンズ編

こんにちは〜りょんです!
先月も投稿致しました、毎月の通知表、今月もやっていきますよ〜

はじめに 通知表の見方

前回と基本は同じです

S→文句なしの活躍
A→素晴らしい
B→相応
C→良くないけど悪くはない
D→微妙
F→足枷
Z→評価不可能

これらそれぞれにプラスとマイナスを適宜加えて評価します。

評価

Chris Paul
→A-
今月は目立った活躍こそなかったものの、やはり安定感を見せたチームの司令塔。戦術眼やプレイメイク力に衰えはないが、得点面ではさすがに全盛期のようには貢献出来ておらず、今月はスリーポイント成功率が25%とロングシュートの不調に喘いだ。しかし、クラッチタイムでのパフォーマンスは圧巻で、特に7日(日本時間)のスパーズ戦での試合を決めるスティールとand1のミドルシュート、オーバータイムに縺れた15日のブレイザーズ戦での24p/8r/14aの八面六臂の活躍には流石の一言。ブッカーを欠くチームを協力に牽引した。さらにスリーポイントこそ確率が落ちたものの、相変わらず平均アシスト数はリーグ1位、ミドルレンジシュートの成功率はリーグ5位と、攻撃面でもしっかり貢献出来ていることが伺える。また、今月において特筆すべきは、ジェイレンスミスやマギーといった、出場機会の限られた選手をきっちり試合に導入するビッグマンの扱いの上手さである。彼自身はエイトンがいないと自分は何もできないとメディアに語っていたが、エイトン以外のビッグマンともしっかりクリックできる上手さとチームメイトの得手不得手への理解度はさすがの一言だ。

Devin Booker
→A
前半戦をケガで欠場した今月だったが、やはりサンズには彼の力が必要であることは間違いない。特筆すべきは3P%で、今月彼は46.3%という驚異的な確率でアウトサイドシュートを決めるスナイパーとしても開眼した。また、スコアラーとしての嗅覚が鋭いだけでなく、今月は課題とされていたディフェンスでも及第点の活躍。敗れはしたものの、28日のグリズリーズ戦では相手エースモラントやベイン相手に何度も素晴らしいディフェンスを見せながら、終盤には逆転のクラッチスリーポイントをヒット。出れば安定して得点を演出できるその力は唯一無二。今月NBAの歴史で7番目に速いキャリア10000点を達成し、首位奪還に燃えるエースに2022年も期待したい。

Mikal Bridges
→S
リーグ最高級のウィングディフェンダーであるミケイルだが、今月は攻撃でもアグレッシブなプレーを見せた。これまでのカットインに加えて、ブッカー復帰後もボールハンドラーとしてリムアタックを仕掛け続け、新たな一面を見せた。12月30日時点では制限区域内のシュート成功率が80%と、リーグ4位の記録を残している。相手チームの攻撃での最大の脅威と向き合いながら自身の得点力でも貢献するミケイルは間違いなくサンズに欠かせない存在である。また、現在クリスポール同様皆勤賞でスタメン出場しており、その頑丈さも優勝を狙う上では貴重な武器となっている。

Jae Crowder
→B+
今月はシュート成功率の上昇と共に月平均得点も上昇。フローターを始めとするスリー以外のシュートも積極的に放っており、守備だけでなく攻撃での信頼度も徐々に高まっている。サンズのシステム上あまりクリエイターとしてプレイしてこなかった彼だが、ミケイルと同様、徐々に新しいことに挑戦し始めているのが見受けられる今月となった。クラッチタイムの不用意なミスや、熱くなりやすいが故のテクニカルファールが少し多いのが欠点。

DeAndre Ayton
→B
決して悪くはない。悪くはないが、エイトンが機能するか否かはチームの命運を大きく左右するため、彼は厳しく評価せざるを得ない。彼の不在時にはポールやブッカーが得意とするPnRゲームの効果も半減してしまう上に、守備力にも不安が生じる。特に今月はキャッチミスやリバウンドの取りこぼしなど、単純なミスも目立った上、フィジカルなセンターとのマッチアップでアドバンテージを取られることが多かった。特にクリスマスのウォリアーズ戦では、相手のオフェンスリバウンドを食い止めきれずに敗北しただけに、彼が確実にリバウンドを捕球することは非常に重要な攻守のスイッチとなっている事が予想される。それでもマギーやスミスにはできない仕事を確実にこなせる選手であるため、その汎用性を評価してB評価とした。

Cameron Payne
→A
欠場者続出の今月は攻撃における重要度も増しており、控えの1stオプション以上の仕事が求められたが、見事その責務を果たしたのではないだろうか。特に今月は、ペイントエリアでの得点力が先月と比べて2.2pts上昇しており、プレーオフでエリートなチームを苦しめたアグレッシブなペイントアタックを見せるペインのバスケが帰ってきたことを象徴していると言えるだろう。出場時間が20分を超え、プレイタイムが増加している中でスタッツが膨れ上がるのは当然と言えば当然だが、出場時間に見合った活躍を残せているのも事実。重要な控え選手として、今後も活躍を期待したい。

Cameron Johnson
→S
今月は彼の月であったと言っても過言ではない活躍ぶりを見せた、サンズの重要なウィング戦士の1人。前述の通り今月の彼は一皮剥けた選手となり躍動。主要5スタッツの月平均はブロック以外全てで先月を上回っており、シュート成功率も今月は49/47/88と圧巻の数字を残した。シーズンを通しての3P%でも現在リーグ3位の44%を記録しており、相手の驚異となる選手に成長した。けが人が続出する中ここまで(12月31日時点)全試合に出場している点も非常に素晴らしく、サンズの快進撃を支える貴重な選手として大活躍を見せている。成長著しい彼には6thマン賞を是非とも勝ち取っていただきたいところだ。

JaVale McGee
→A
控えビッグマンとしての活躍が期待されている彼だが、今月もそれ以上の仕事を見せてくれたと言ってよいだろう。ハイライトは11日のセルツ戦。エイトン欠場に伴ってスタメン起用されたこの日彼はチームハイの21pに加え、ゲームハイの15rを記録しただけでなく、今季初のスリーポイントシュートをヒットするなど「マギーらしさ」が全開の1日を我々に見せてくれた。ただ、IQが高い選手ではないが故に扱いが難しく、攻撃ではモラント、守備ではアダムスを擁するグリズリーズ相手にはそのスタッツもかなり控えめになってしまっているため、この辺りが今後の改善点となるだろう。しかし、弱点を加味しても、サンズ得意のPnRゲームを48分間継続する上で貴重な駒であることは間違いない。

Landry Shamet
→D+
正直な話、今月のシャメットには失望に近い感情を抱いたファンも多いと思われる。攻撃では先月以前からの課題であったドライブからのフィニッシュはおろか、生命線であった3Pシュートも31.5%の成功に留まるなど、不調の一言に尽きる結果だった。ディフェンスでも改善はされておらず、不用意なファールを犯してしまう場面も決して少なくない。ブッカーの穴埋めとしての役割は未だ果たせていない上に、シューターとしてもディフェンダーとしても物足りなかった今月は、彼にとっては苦労の月となっただろう。しかし、1点差で敗北したグリズリーズ戦の後、インタビューを受けるアナウンサーの後ろには一人アリーナに残り、ユニフォームを着たままシューティングを続ける彼の姿があった。一ファンとしては、彼のこの弛まぬ努力の精神が、サンズだけでなく彼のキャリアにも陽の光をもたらすと信じたい。

Elfrid Payton
→C-
3番手PGとして出場機会に恵まれなかった先月の前半とは打って変わって、ケガ人続出の今月はハンドラーとしての起用時間が増えた。しかし、先月見られたような安定した活躍はできず、武器であったドライブからのフィニッシュやプレイメイクも鳴りを潜めている。ディフェンスは相変わらず安定しているものの、攻撃面でのマイナスがかなり大きくなってしまっている結果で、今のところ守備面に不安のあるペインから2番手ハンドラーの座をもぎ取れそうにないのが事実だ。アウトサイドシュートが苦手な分、まずはドライブからのプレイの選択肢を増やすことが先決。ペインとはディフェンス力で差別化が可能なので、自身の持ち味を出せるような活躍に期待したい。

Jalen Smith
→B-
遂に出場機会を得始めた昨年度のロッタリーピック、「メガネくん」ことジェイレンスミス。今月は、サンズには今までなかったストレッチ5兼スモールボール5の選手としての起用法が定まり、ビッグマンの扱いが抜群に上手いCP3の下でプレイする中で、PnRのロールマンとしてだけでなく、PnPでもチームに貢献できるようになった。オンボールディフェンスではガード相手にスイッチしても翻弄されないフットスピードを持っており、オールスイッチラインナップでも使うことのできる選手である点がカミンスキーとの差別化点である。ポストアップなどの単体で得点を取る技術に乏しい点、チームのディフェンスシステムが理解できておらず、オフボールディフェンスで相手をフリーにしてしまいがちな点などまだまだたくさん課題はあるが、質の高いロールプレイヤーとしての貢献を今後も期待したい。

Ish Wainright
→C-
先月はほとんど出場機会を得られなかったが、ネイダーの欠場に伴って出場機会を増やしたウィング選手。恵まれた体格を武器に豪快にリバウンドをもぎ取ったり、相手のアグレッシブな攻撃を受け止めたりしながらスタメンの休憩時間を稼ぐのが主な仕事である。出場機会こそ手に入れた今月だったが、出場時間が短いだけに目を見張るようなスタッツは残せておらず、シュート成功率も27/21/50とかなり酷いものになってしまっている。アグレッシブにプレーするスタイルは決して悪くないため、攻撃面での貢献が求められるが、もっと質の高いウィングのディフェンダーを渇望しているサンズにとっては、放出の対象になってしまっていることも考えられる。

Frank Kaminski/Abdel Nader/Dario Saric
→Z
前回同様、出場機会が少なかった、ほとんどなかった選手は割愛する。

Monty Williams(Coach)
→A+
安定感のある試合運びは先月から変わらずで、連勝記録が途絶えた後もきっちりと勝ち星を重ね、リーグ2位という高順位につけていることは評価に値する。今月は特にラインナップに変更が出続けた上に、月末には自身がプロトコルにリストされてチームに帯同できなかったため、チームをコントロールするのは難しかったが、絶対的なリーダーであるCP3や、エースのブッカーらを通じてしっかりそのどっしりとした姿勢を崩さなかったのは素晴らしい。また、ブッカー不在時には、延長にまでもつれた試合を経験した後、主力を休ませながら勝利をもぎ取ったプレイタイムの管理力もさすがの一言である。ラインナップ構築が難しい今月を戦い抜けたのは、モンティのこういった管理能力の高さも一つの要因であるはずだ。

今後の課題

①ウィングディフェンダーの不足
昨季のサンズの快進撃を支えたウィングプレイヤーの質の高さと層の厚さだが、今季は逆にそれが弱点として露呈してる。クレイグの移籍はもちろん、ネイダーの不在も不安要素の一つで、現状サンズは通常スモールフォワードを起用する位置にブッカーやシャメットを起用する3ガードラインナップを試さざるを得ず、危機的状況にあると言えるだろう。たとえネイダーが復帰しても彼のプレーには大きな期待ができないだけに、もう1枚攻守で計算できるウィングディフェンダーを獲得することは至上命令であるように思える。

②ディフェンスリバウンドの安定感
クラウダーというサイズに欠ける4番を起用しているため仕方ないと言えば仕方ないが、ウォリアーズ戦では明らかに相手のオフェンスリバウンドからの大量失点を許す格好となってしまい、アグレッシブなダイビングプレーへの脆さを露呈した。昨季と比べてペースアップを図っているサンズにとって、ポゼッション数を増やす上でもディフェンスリバウンドを確実に確保することは必須。エイトンだけでなく、ウィング選手達にもリバウンドで体を張るプレーを期待したい。

終わりに

いかがでしたでしょうか?
今月は2度のウォリアーズ戦で連敗を喫する、怪我人が続出するなど不安要素の多い月となりましたが、それでも西の上位をキープし、コンテンダーで有り続けている今のサンズは素晴らしいですね。ただ、下からはジャズや今勢いに乗るグリズリーズが迫ってきており、いつ3位転落が待っているかすらわかりません。厳しいシーズンを戦い抜いた先には、悲願の栄冠が待っていると信じましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!今月は僕自身が有難いことにとても忙しかったので投稿が遅れてしまいましたが、今後もなるべく毎月載せていければと思っています!今後ともよろしくお願い致します。

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