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DTVSを退職し、SBプレイヤーズ/さとふるにジョインしました。

この度、2014年5月からちょうど4年間働かせていただいたデロイトトーマツベンチャーサポート(DTVS)を退職しました。

次は、5月よりSBプレイヤーズ株式会社(ソフトバンクグループで地域活性化を行う会社)及び株式会社さとふる(ふるさと納税の会社)にジョイン/兼務しています。
SBプレイヤーズでは新規事業を、さとふるではふるさと納税を活用した起業家支援を行っていきます。

第一歩として、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングサービスを立ち上げます。https://www.google.co.jp/amp/s/prtimes.jp/main/html/rd/amp/p/000000035.000025119.html

今回の決断が不思議に映る方もいらっしゃるかもしれませんが、僕の登りたい山=ビジョンは根本ではずっと不変であり、今回の選択も同一線上にあります。

生まれた場所や育った環境によらず、誰もが挑戦できる社会を作る

僕のビジョンは一言で言うと「生まれた場所や育った環境によらず、誰もが挑戦できる社会」を作っていくこと。

これは自分の生まれ育った環境や出会いが原体験となっている。

僕は生まれたときから父のいない母子家庭で育った。正確にいうと、幼い頃から父が家に寄り付かず、たまに父が家にいた記憶がうっすらと残っている、そういう家庭だった。母は朝も夜も懸命に働き、女手一つで僕ら兄弟を育ててくれた。

幼い頃はあまり感じなかったが、成長するにつれ自分の家が貧乏であることに気づき始めた。やりたいことがあっても、中々言い出せず、自分なりに我慢したこともあった。同時に、母や家族をどうやったら幸せにできるのかということを子供ながらに悶々と考えていた。

中学校一年生の時に母が再婚した。多感な時期であり、ここには書ききれないことも色々あったけど、義父を含め心ある人々の支えのおかげでなんとか真っ当に育ち、今の自分がいる。

大学3年生の時に、腎臓に病気があることがわかった。精密検査をしないと詳しいことは分からないと言われ入院した。
数週間の入院だったが、最初は病名もわからず、朧げながら二十歳そこそこで自らの死を意識する瞬間があった。
「あぁ、死ぬかもな」と思ったとき、自分の母親やお世話になった人たちに恩返しがしたいと思った。病室の窓を眺めながら、そういう人たちの顔が浮かんだ。

少し話は変わるが、起業家の方にお会いした際、「誰の笑顔が見たいのか」ということを必ずお伺いし、事業の軸を理解していく。
翻って自分自身が「誰の笑顔が見たいのか」を考えると、究極的には僕は過去の自分や家族の笑顔が見たいのだと思う。
過去の自分や自分の家族と同じような苦しさや課題を感じる人々の力になりたい、と強く思っている。

生まれた地理的な環境や家庭環境に寄らず、誰もが挑戦できる。
生まれ持った変えられないことに気を取られ、自分の可能性を閉ざすのではなく、自分や周りの力で変えられる可能性に目を向け、一人一人が自分らしく生きていける。
そんな社会を作っていきたい。

受け取ったバトンを繋いでいく

自分が恩返ししたいと思う人たちは、不思議と、彼ら彼女ら本人ではなくその子供や後輩を同じように手助けしてやって欲しいとおっしゃる方が多かった。

直接お世話になった方に恩返しができなかったとしても、自分のビジョンを通じ、課題解決の仕組みや持続可能な社会を次の世代につないでいくことで恩返しができると思っている。

受け取ったバトンを次の世代に繋げていかなればならない。そのためには綺麗事ではなく、本当の意味で継続的な仕組みを作っていかなければならない。そのための最善の方法がビジネスなのではないか。

デロイトトーマツベンチャーサポートとの出合い

そんなことを考え、公益法人の立ち上げに参画し地元のNPOや起業家を支援していたとき、全国でベンチャーを支援するデロイトトーマツベンチャーサポート(DTVS)のことを知った。世界中に拠点を持つプロフェッショナルファームでありながら「グローカル」をスローガンに掲げ、東京のみならず地方のスタートアップを支援していた。

具体的には、当時、サムライインキュベートさんと連携して「全国47都道府県ベンチャーサミット」というイベントを行なっていた。それも給料も出ないのに土日を使って全国を一箇所ずつ回り、現地の有志と共に泥臭くイベントをやっていた。最初は狂っているのかとすら思ったが 笑、本気でベンチャーのことを思う人たちだとすぐにわかった。(この取り組みの責任者が一番最初の上司である佐藤さんだった)

このまま地元で活動を続けて、自分はどの程度ビジョンが達成できるのだろうか。本当にビジョンに向けて突き進めているのか、成長できているのか。そういうことを悶々と考えていたタイミングと重なり、思い切ってDTVSの門を叩くことにした。
当時、中途採用の募集はしていなかったが、友人が同じDeloitte内の別会社働いていたこともあり、何とか伝手を辿って面接していただけることになった。そして、運よく採用していただけることになった。

海のものとも山のものとも分からぬ身として採用してもらったので、最初は全く期待されていなかった(と思う)。
とにかく、毎日死ぬ気で働いた。石に噛り付いてでもやり切るという思いで、毎日終電まで働き、土日も働いた。ベンチャー支援を謳う会社にいる以上、少なくともベンチャー経営者の方に嘘偽りなく頑張っていると胸を張れるレベルまで自分を追い込まないといけないと思っていた。地方出張が多かったので、行き帰りの移動時間でも仕事をするか、本を読んで勉強した。
そうやってがむしゃらに働いていると、沢山のチャンスを頂くことができた。

地方創生の責任者を任せていただき、時代の流れも相まって、数百万だった地方関連事業は数億規模に成長した。会社としてはじめての書籍も出版させていただき、当時の地方創生担当大臣だった石破さんとも対談させていただいた。最年少で事業部長もやらせていただき、マネジメントも経験した。
もちろん、上手くいかないことだらけだったし、沢山の課題や葛藤と日々戦っていたが、充実感があった。
規模が大きくなるにつれ、ベンチャーの成長痛のような組織課題はあるものの、DTVSは本当に素晴らしい会社だった。

次、何をするか

では、なぜここで辞めるのか。

先ほども書いたが、僕のビジョンは「生まれた場所や育った環境によらず、誰もが挑戦できる社会」を作っていくこと。その実現のためには、ハエたたきにならず、本質的な課題解決を行い、社会自体をどうアップデートしていくかということにチャレンジしていかなければならない。
そのアプローチとして、社会と調和した事業の群れをつくり、その集合体の力によって世の中を良くしていく。
その結果として、人々や地域の可能性を広げていきたい。

そのために、今自分に足りない力は、自ら事業を立ち上げ、大きくスケールさせ、経営していく力。

その力を磨く経験=修羅場を潜り、自分たちだけではなく、志を同じくする人々と共に「地域/地方」を軸に事業の群れを作っていく。
そのためにベストな環境はどこかということを考え、今回の転職を決意しました。

SBプレイヤーズはソフトバンクグループの中で地域活性化を担う企業で、公営競技、ふるさと納税、教育、旅行の4つの事業を営んでいます。
社長の藤井さんは、上記以外にも地域活性化を軸にいくつか事業を立ち上げており、私が尊敬する経営者の一人です。
藤井さんとは学生時代にご縁をいただき、いつか一緒に仕事をしたいと思っていたのですが、その時がきた!という感覚です。
(藤井さんとの出会いのエピソードも面白いのですが、それはまたどこかで。)

理念を曲げずに事業をスケールさせていくことを先輩経営者から学びつつ、自ら新しい事業を立ち上げていきます。20代最後、修羅場に挑んでいきます。

業務連絡

締めの前に、業務連絡です。

・地方の起業家支援/ベンチャー支援/エコシステム構築は仕事としてもライフワークとしても今後も継続していきます。メンタリング/講演/審査員など今後も変わらずお気軽にお声掛けください。

・大手/ベンチャー企業や自治体とのコラボレーション/アライアンスも積極的に行っていきます。ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡ください。
(出資もやっていきたい!)

・一緒に新規事業を立ち上げる仲間を募集しております(切実)。ご興味をお持ちの方は是非ご連絡ください!

・オフィスは京橋で、前職のトーマツ八重洲オフィスから徒歩3分です。ランチなど是非お気軽にお声かけください!

・DTVSに用事があるが、私前田しかDTVSに知り合いがいないという方はDTVSの担当者を紹介しますので、遠慮なくご連絡ください。

終わりに

今までDTVSを通じてお世話になった皆様、本当にありがとうございました。DTVS共々、今後とも御指導御鞭撻の程宜しくお願い致します。

そして何よりも、DTVSメンバーの皆さん、特に斎藤祐馬さん・佐藤史章さん(現 SELF株式会社 CFO)には本当にお世話になりました。

斎藤さんからはビジョンとパッションを持ち、登るべき山の頂上のみをただひたすら見つめて挑戦し続ける起業家的な生き方を、佐藤さんからは挑戦する人に対し無償の愛を持ち、広い器で受け止める寛大さを学ばせていただきました。お二人がいなければ、今の僕はありません。
僕はまだまだ未熟で荒削りですが、今後の自分の生き様で恩に報えればと思います。

新しいチャレンジ、楽しみつつ、泥臭く頑張っていきます。

前田亮斗
twitter:@ryouto
Facebook: https://www.facebook.com/ryouto.maeda


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