未来は自分たちでつくるもの
「未来のためにできること」を考えよう!なんて言われると自分なんかに何が出来ることなんてほとんどないんじゃないかと思ってしまう人がほとんどだと思う。
未来のためにできることを壮大に考えるのではなく、「未来のため」を自分事にすることから始めないと、未来のことを考える気持ちは出てこない。
だからまず、自分ができることを考えるにはどうすればいいかを考えなくてはならない。
今、自分は高校で教師をしている。
未来を作っていく子どもと毎日、接している。
子どもと一緒に未来を考えていきたいと思って、今年度、クラスで未来につながる取組をしている。
ただ、いきなり未来に何が出来る?という問いをしたわけではない。
地元の名産品である紀州備長炭を作る行程で発生する商品の規格にあわない規格外の備長炭があって、その備長炭をどうにか出来ないか?と問いかけるところから始まった。
自分たちで使うか、廃棄するしかない備長炭ですが、火力は問題ない。
さてどうする??
最初は意見が出なかったけれど、備長炭の製炭所に行き話を直接聞くうちに、せっかく自然からいただいた大切なウバメガシを全て有効活用できないかと考えるようになった。
すると、規格外の炭で焙煎したコーヒー豆を高校生が販売するという取組を思いついた。
自分たちで販売方法や手段を考え始め、取組を自分事にしていった。
すると、せっかく規格外のものを有効活用するんだからということで、珈琲豆を始めたとした関連するものも環境に配慮したものがないか考え始めた。
そうしているとフェアトレード、エシカルといった言葉を目にするようになり、興味を持ち始めまた考えが広がっていった。
あっという間にフェアトレードの珈琲豆を購入し、竹素材の紙コップと、麦で出来たストローを使って販売することになった。
「未来のために」という大きな目標を設定するだけでは、なかなか自分事にならない。
実際に手を動かしていくことで何が出来るのかを考え、行動していくことが出来る。
そして、その行動が結果として未来につながっていく。
目の前の子どもたちのそんな未来への取組を見ながら、未来はきっといいものになると感じている。
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