加藤廣『信長の棺』を読んでみた。


単行本、文庫本あわせて250万部の大ベストセラー。

小泉元総理大臣の愛読書としても知られる。

内容は、『信長公記』の作者・太田牛一が織田信長の遺体を探す話。

織田信長の遺体が見つからない理由については、
①焼死体は見つかったが、どれが織田信長の焼死体か分からなかった。
②本能寺には大量の火薬が保管されており、爆発して、遺体は木っ端微塵に飛び散った。
等の説がありますが、本作の説明が最も合理的、最も蓋然性が高いと思われます。著者は東大法学部出身ですので、こういう理詰めの説明は得意なのでしょう。

この本の疑問点は2点
①明智左馬助が織田信長の遺体を確認しながら明智光秀に伝えなかったということは解せない。
②なぜ表紙がカラスウリなのか不明。(多分、本文には出てこない。)

①については、「本能寺三部作」(『信長の棺』『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』)+『安土城の幽霊-「信長の棺」異聞録』『神君家康の密書』を読み終えた時に分かるかな?

加藤廣先生が亡くなられたのは、昨年の4月7日。ご冥福をお祈り申し上げます。

◆個人的なメモ

・信秀の葬式(p.193)
・席(むろ)直し(p.287)
・丹波の山の民(p.295)
・秀吉の出自(p.311)
・暦、6/2にあるはずだったこと(p.341)

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