時代小説『明智軍法書』(覚書)

 ──明智光秀は、「人を欺くために、72の方法を十分に学習し、使ったと豪語していた」(ルイス・フロイス『日本史』)

この一文を読んで思ったことは、私なら「たくさん知ってる」「50以上すぐに言える」と豪語するのに、「72」と言いきるにはそれなりの理由があるのではないかということです。たとえば、72の方法が書いてある中国伝来の兵法書で勉強して、実際に使ってみたとか。

『伊賀忍法帖』『柳生武芸帳』があるなら、『明智兵法書』があってもおかしくないよね? 当時の「兵法」とは「剣術」のことなので、「軍法」の方が良いかな。

【あらすじ】 明智光秀は72の策略を、上・中・下巻(各24項目)に分け、三人姉妹の雪・月・花に持たせ、森蘭丸に付けていた。
・雪:長女。下巻の持ち主。武器は秘密(最後に使う)。
・月:次女。中巻の持ち主。武器は2本の短刀(2刀流)。
・花:三女。上巻の持ち主。武器は飛び道具(手裏剣、苦無)。
「本能寺の変」の時、巻物は宣教師に奪われるが、雪の秘策で取り戻した。取り戻した巻物は、天海和尚に渡され、現在は日光東照宮が保管している。

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