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【MGA DAY1】アカウンティングⅡ①

クラスからの学び

2019年10月期のクラスがアカウンティングⅡからスタートした。アカウンティングⅡでは管理会計を学ぶ。

【テーマ】事業構造の理解
【ケース】「シマデン工業」「アーカンソー・エッグ・カンパニー」

まずは管理会計の目的や管理会計は何の役に立つのかというディスカッションからスタート。管理会計を学ぼうとバランススコアカードの本なんかも買って読んだことがあったが、イマイチ理解できずに本棚に眠っている状態。

財務会計は株主や税計算など“社外向け”なのに対し、管理会計は経営の意思決定や戦略の実行、計画の進捗管理など“社内向け”だという認識はあったが、最近では管理会計データを社外に発信していく動きもあるらしい。確かに、財務会計では分からない会社の強みや魅力などをアピールすることにも使えるなと思った。

第1回目のクラスのキーワードは限界利益と損益分岐点分析。そして数字という定量的判断を参考にしながら定性面も考え意思決定していくというのが全体の流れだった。

事業活動を数字で捉え、意思決定の材料にしていくのが管理会計の面白さだなと思った。また、管理会計は中小企業にこそ必要という講師の言葉にも大きく頷いた。儲かっていても赤字になってても、理由が分からないという中小企業が多いらしい。感覚的に意思決定をして、気が付いたらキャッシュがたくさんあったとか、赤字になっていたとか実体験とも重なった。

中小企業こそ管理会計が必要だというのは全くその通りだと思うが、中小企業の社長や社員がそ管理会計という概念を知らなかったり、ABCやBSCなどのツールの存在を知らなかったり、知っていても使いこなせる人がいなかったり、そもそも管理会計を担当する人材を雇う余裕がなかったりと、様々な理由で管理会計に手を付けられない事情もあるだろうな。

実際、自社の場合も管理会計のことまではあまり手が回っていない。(多少はしているけど)。毎月、残高試算表(月次のP/L、B/S)を作ってもらっているが、そこには変動費/固定費という概念はないため社内でやるしかない。そこに割けるリソースの確保が課題だが、最近ではクラウド系のサービスで管理会計も簡単にできるようになっているので便利な世の中だ。

実践に向けて

当社の場合は、完全に固定費型ビジネスだという考え方をしているので今のところ限界利益を考える意義はそれほど大きくはない。変動費はデイサービスで提供する食事の食材費、送迎や訪問での燃料費程度で、経費全体に占める割合はごく数%にすぎない。残業代はどうかというと残業の要因はほぼ会議なので売上とはほとんど連動していない。つまり固定費=損益分岐点売上高となる。

現状では限界利益を出して管理会計をどうこうということはないが、今回のクラスで限界利益を算定していく中での、いつどこにどれくらいのコストがかかっているかを明らかにしていくアプローチは、しっかりしていかかなければならないなと思った。

月によって販管費が大きく変わることもあり、原因がよく分からないことも多い。大きく利益が乱高下することはないが、それでもここ1年くらいの予測利益くらいは出したいところだ。

社員数十人程度の会社だと社長や社員、社員同士の距離が近く、小さな会社ならではの曖昧さが作り出す独特の雰囲気がある気がする。ガチガチに計算して予算管理し、無駄遣いがないよう厳しく取り締まることで会社の空気感が変わらないかなとか、そういうことも意思決定の時には気になったりするのが、決断難しさだ。

クラスのケースでも「殺処分」という決断を自分手で下せるのかの議論はあったが、意思決定の際には数字がwith/withoutを物語っていてもそう白黒はっきりつけられないのが常。これはAIにはできない、ジレンマを抱えながら生み出していく人間の仕事のひとつだな。

2年ほど前に人時生産性を出してみたこともあったが、管理会計には人材マネジメントも絡むので、今やっている人事制度改革と併せて管理会計にも着手していきたい。

介護サービスの会社を経営しながら、経営学を学ぶため大学院に通っています。起業前の13年間は特養で働いていました。介護現場と経営と経営学、時々雑感を書いています。記事は無料ですがサポートは大歓迎です(^^)/