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わたしというもの

魚がある時気がついた

自分を自由にしてくれている海の存在に

ただ変わらずそこにあった、当たり前の様にそこに居てくれた、海の存在の大きさに

魚はその事に感謝する様になった

日に日に、そのことの素晴らしさ、海が存在してくれていた事に対する、感謝が深まって行った

魚はそれが愛である事を知った

変わらずに、ずーっと寄り添ってくれていた、見守ってくれていた、自分を包み込んでくれていた愛そのものである事を知った

魚は海に告げた

自分が海を愛していることを

海にとても感謝していることを

しかし海は、その魚の思いに応えることなく、ただ、そこに在り続けるだけであった

その後、魚は悟った、自分も海の一部であることを、自分も海そのもの、愛そのものであることを

ある人が気がついた、自分を自由にしてくれている隣人の存在に

ただ変わらずそこに在り、当たり前の様にそこに居てくれた、隣人の存在の大きさに

その人は隣人に感謝する様になった

日に日に、そのことの素晴らしさ、隣人が存在してくれていた事に対する、感謝が深まって行った

その人はそれが愛である事を知った

変わらずに、ずーっと寄り添ってくれていた、見守ってくれていた、自分を包み込んでくれていた愛そのものである事を知った

その人は隣人に告げた

その人が隣人を愛していることを

隣人にとても感謝していることを

しかし隣人は、その人の思いに応えることなく、ただ、そこに在り続けるだけであった

その人は、思った

自分は隣人に愛されていないのではないか?

隣人が離れて行くのではないかと。

その後、その人も悟った

自分も隣人の一部であることを、自分も隣人そのもの、愛そのものであることを。

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