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【2019】第4節 G大阪戦 レビュー

またもや終盤に逃した勝ち点。

何かを変えなければいけない状況ではない。自分たちを信じて2年連続でJ1の頂に立ったことを思い出してこの中断期間を過ごせばまた輝くことは十分に可能である。

自分たちを信じる。ただそれだけだ。

さて、今回のラインナップはこちら。

①『チームとしても個人としても試合の運び方がうまくいかないゲームになった。』(知念慶)知念が振り返った総力戦だからこそ出てくる課題。
②『個人的には自分の特徴は少しは出すことができたのかなと思うが、結果が伴わなかった。チームとしてやりたいことと自分ができることを、もっとすり合わせていきたい。』(山村和也)攻守に輝ける山村という可能性。

以上の2つです。では。
 
①『チームとしても個人としても試合の運び方がうまくいかないゲームになった。』(知念慶)知念が振り返った総力戦だからこそ出てくる課題。

『守備もハマる感じはなかった。』と知念が言うように試合を通して前線からの守備の連動はあまりうまくいかなかった。何が悪いかと言われれば特にやろうとしていることは間違ってはいないはずだ。

ただ、連戦ということを考慮しているためメンバーがいつもと同じとは限らない。フロンターレのサッカーは誰が出ても変わらず表現できてはいるが、やはり、プレスの連動などは時間をかけなければ中々合ってはこない。

これがシーズン序盤や終盤での話であればまた捉え方は変わってくるが始まったばかりということを考慮すれば伸び代があると捉えても良いだろう。

実際、レアンドロ・ダミアンは積極的に腕を使ったジェスチャーや声を出して後方の陣形を支持している。その連動は初お披露目となった富士ゼロックススーパーカップの時よりも明らかに良くなっており非常に期待できる。

以前、中村憲剛が某テレビ番組で『スイッチャー役』という言葉を発していた。これは昨季の中村のプレーを見ていただければよく理解することができる。

今ではフロンターレサポータであれば1つの醍醐味ともなっている中村のプレスのスイッチ。このプレーもやはり周りとの連携がしっかりと取れていなければうまくはいかない。これが知念の言う『守備もハマる感じはなかった。』ということだ。

このスイッチを入れるのは別に中村だけというわけではない。全選手がこのスイッチを入れることができるが、スイッチを入れる時点でどう後方の陣形を整えておくのか。そこに全てがかかってくる。

ただ単純にプレスのスイッチを入れ、プレスを仕掛けて行ったとしてもスイッチャーのみしかプレスに行けていなかったとしたらそれはほぼ無意味に近い。

プレスのスイッチをかけるということは”組織的”にボールを奪いにいくことである。そこの部分をどう向上させていくのか。

『メンバーが変わった難しさはあるが、誰が出ても自分たちのスタイルに持っていくところはだいぶできるようになっている。』(谷口彰悟)

前述したように攻撃の部分に関しては目が揃ってきている。ただ、守備などの面を向上させなければ行けない。この中断期間をチームとしてどう過ごすのか。そこにかかってくるはずだ。

②『個人的には自分の特徴は少しは出すことができたのかなと思うが、結果が伴わなかった。チームとしてやりたいことと自分ができることを、もっとすり合わせていきたい。』(山村和也) 攻守に輝ける山村という可能性。

移籍後初出場初先発となった山村和也。そのプレーに注目が集まる中でもいたって冷静にプレーをしていた。

まず、初めにどうボランチとして周囲と関わっていくのかというところに注目して見ていたが、ワンタッチで叩いたり、センターバックとの連携もうまく行っていた。

遊びのパスなどの組み込みもうまく短期間でチームとしてのやるべきことを理解して遂行していたように感じれる。そこは本人も『攻撃の部分で常に顔を出すことをいわれていて、自分も攻撃に入るのは得意とするところだったので意識していた』と振り返っていた。

だが、『うまくボールを引き出せなかった。』と引き出し役としての課題をあげていた。

前半半分ほどから中村とポジションを変更しトップ下になった山村もボランチとしてのプレーとはまた違った良さがあった。

まずは圧倒的な高さ。トップ下の位置で”上の空間”を有効活用できるのはフロンターレにとって大きな武器になる。

レアンドロ・ダミアンが加入してから”上の空間”を積極的に使うようになったが、それでも彼がいるのは最前線。なので、トップ下に山村が入り、競り勝つことでサイドハーフの家長や長谷川などがその背後でボールを回収することができる。

家長や長谷川はドリブルをしながら中央で勝負できる選手であるため彼らが中央にスライドすればするほどサイドバックの選手が活きてくる。

この試合では鈴木や車屋がシュートを放てたように、前で時間を作れることでサイドバックが攻撃に加わることができる。

鈴木は『個人としては前に前にというプレーが、自分のストロングなところ。それを出していこうと思っていた。監督にも打っていけというのは言われていた。』と振り返っており、鬼木監督もそこの所を積極的に使おうとしていたのではないだろうか。

そして、山村のあるワンプレーが個人的には期待を持てるプレーだった。

最近の試合を観ていればわかるが、良くサイドのスペースが空いていることがある。おそらくこれは中央をシャットアウトしてサイドに押し流そうという相手の作戦も影響している。

ただ、そこを有効的に使えば自ずと得点に近づく。山村は強い浮き玉のパスを使って空いたサイドのスペースに配給していた。コンスタントにそのプレーができれば間違いなく怖い存在になれるに違いない。

このスタイルにハマるまで時間を要することは誰もが承知している。しかし、総力戦で戦わなければ行けない現状でどう他の選手や新加入選手が試合に絡んでいくのか。完全にハマっていなくても試合を積んでいって掴めるものもある。

これからの選手たち全員を信じて期待していく。

(RYUJI.I)

参照:川崎フロンターレ公式HP  DAZN

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