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【2019】 第8節 湘南ベルマーレ戦 レビュー


はじめに:                             ※レビューの投稿が遅くなりました。今後もこのようなことがあるかと思いますがよろしくお願いします。

『今日はとにかくホームで勝てたこと、サポーターと喜び合えたことが一番だと思っています。』と鬼木監督が試合後の会見で言ったように、神奈川ダービーでホームゲーム初勝利を決めれたことは非常に大きかったと思います。

一向にホームで勝てない状況が続くのは避けたい中でこの試合はうまく相手を「見て・使う」ことが出来たゲームだったのではないでしょうか。

詳しくはレビューにて。

さて、本日のラインナップはこちら。

①『相手がプレッシャーに来るがいいポジションを取ればそれを回避できて、自分たちらしいサッカーができると試合前に話したが、そのとおりのゲームにすることができた。』(馬渡和彰)
相手を見て・使う。湘南のプレスを矛に変えられたが故に生まれた余裕。

②『3点目を取るのは課題。』(登里享平)
奪いたかった3点目。勝利したからこそ厳しく追及していかなければならない課題。

以上の2つです。では。

①『相手がプレッシャーに来るがいいポジションを取ればそれを回避できて、自分たちらしいサッカーができると試合前に話したが、そのとおりのゲームにすることができた。』(馬渡和彰)
相手を見て・使う。湘南のプレスを矛に変えられたが故に生まれた余裕。

ボールに対して強くアプローチをかけてくるベルマーレ。そのプレッシャーをどういなしていくのかがポイントになってくる。そのいなし方については家長がこう言う。

『しっかりと相手を見て、慌てずにやれれば、距離感もよくなるし、スムーズにボールも運べる。』(家長昭博)

強いフロンターレはこれができる。これが淡々とできるからこそ相手がボールを奪いにきても中々奪われない。

この出来に対して鬼木監督は『相手をしっかり見ながらプレーできたと思っています。短いパスもそうですし、遠くを見ているところもそうですし。自分たちがつなげるだけではないというか、いろいろなものを見ながらやっていこうというところで言うと、そういうプレーは出ていたと思います。』と満足していた。

色々なところをしっかりとみていたからこそ、湘南のあのような守備陣形を巧く掻い潜れた。湘南はきちんと守備ブロックを引いてその上でプレスをかけてくる。

ボールにアプローチするときは連動して奪いにいき、逆にアプローチしない場合にはきちんと構える。その部分がきちんと交通整理されていて、中々スペースは空かない。

ただ、阿部のゴールから見てわかるように湘南に隙がないというわけではない。

大島はあのゴールをこう語ってくれた。

『アオとアキさんと近くに寄るときと寄らずにやるとき。寄らないでやるときに、前線の選手が背後を狙ってくれたりと、敵を見ながら、味方を見ながらという時間帯があった。』

『先制点はあそこまでわかりやすく動いてくれると見つけやすい。』

昨シーズン形成されていた中村・大島・守田の川崎トライアングルのように、この試合は田中・大島・家長がそのような役割を担っていた。3人が近ければ小さなエリアで相手を揺さぶり、距離感が大きければ前線の背後を狙える。

『自分としては裏に抜けてシュートに行こうとイメージしていた』(馬渡和彰)と馬渡は初め、裏に抜け出すようなイメージがあった。だが、『滞空時間が長かったので、周りに選手がいたのはわかっていたので落ち着いて落とすことができた。』と結果オーライな形になった。

ただ、初めは裏を狙っていたように、サイドバックの選手までもがエリア内で裏を取る動きをしている。

大島があのようなフリーな形になれば相手エリア内の深いところにボールを入れることは可能だろう。ほんの少しの隙だったがそれを見逃さなかったからこそあの得点は生まれた。

知念の4試合連続弾に関しても奈良からの裏を使ったスルーパスからだった。知念は『相手のセンターバックの誰かが、ユウさんに食いついてくれていたので、その裏をうまく狙えたと思う。』と前節に引き続き小林との関係性を口にしていた。

しかし、一方で奈良はスルーパスに関しては『自分のなかで到達点とは思っていなくて、』とまだ満足してはいなかった。それよりも、『ああいうプレーをすることで自分にプレスがくれば他の選手が空いてくる。そこの方が大事。』とあのようなプレーを続けることの大切さを強調していた。

中々小林がゴールを奪えない状況が続いてはいるが、知念との関係性を考えればいつ小林がゴールを奪ってもおかしくはない。ゴールを奪ってからがスタートというところだとは思うが、焦らず今シーズン初ゴールを奪って欲しいところだ。


②『3点目を取るのは課題。』(登里享平)              奪いたかった3点目。勝利したからこそ厳しく追及していかなければならない課題。

『ただ、3点目を取らなくてはいけないゲームだったと思っています。』

記者会見の最後、鬼木監督が述べたこの一言が今後必ずポイントになってくるのかもしれない。

前半、2一0で折り返し、そのままの勢いで追加点を奪いに行く姿勢を前面に出し、シュート数は前半の3本よりも多い4本を後半は放ったが、結果的に得点は生まれなかった。

『3点目は狙っていたし、オニさんも3点を取ると話していた。』(登里享平)

と登里が明かしてくれたように、監督含めチームが追加点を狙っていたのは確かだった。

ただ、前がかりになってしまったら簡単にやられてしまう。そこの部分に関して大島は『もちろん、3点目を取りに行きたかった』と前置きしつつ、『1点失点してしまう時のバランスのところ。前線の選手にうまくいってもらいつつ、後ろは堅くする。それは心がけていました。』と中盤での舵取りがいかに大事かということを明かしていた。

大島が今のチームの舵をとっているのは明らかで、攻撃にしても守備にしてもバランスを整えているのは大島である。

現に、大島が戻ってきてからこうしてチームが変わっているのは誰もが見てとれることであり、周りの選手をうまく使ってチームのベクトルをコントロールできるからこそ、下手に水漏れしないでクリーンシートで終えることができた。

選手起用に関しては鈴木や長谷川を投入したことによって前への推進力を加えた。馬渡も攻撃に関しては定評があり、その能力は既に承知済みだが、本職がアタッカーである鈴木などがサイドバックに入ることによって後ろから攻撃を活性化することができる。

長谷川も相当なキレを維持していて試合に出れば必ず存在感を放てる選手の1人だ。一本カットインからニアの位置に蹴り込んだが、それは惜しくも秋元に阻まれてしまった。

『後半はスペースも生まれていたので、もう一歩、二歩、前に出て行ければ良かった。』と田中が言うように、もう少しチーム全体が前に前に重心をかけても良かったのかもしれない。

確かに大島が言っている狙いを前提にサイドハーフの選手やフォワードの選手がどんどん前に行かなければならない。

例えば、カウンターにしても1人で行くのと2人、3人で行くのとでは訳が違う。

そういう部分を含めてまだまだチームは成長していかなければならないし、攻撃の走力も上げていきたい。

〃走る夏〃に備えたチーム作りは既に始まっている。

(RYUJI.I)

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