移住先を選ぶとき、地域コーディネーターの存在は欠かせない

佐々木俊尚さんの「地方への移住者が苦悶する「ゴミが出せない」という大問題」記事を読みました。いやいやいやそんな大袈裟な(笑)みたいな意見もあるみたいですが、地方に入り込んで活動をしている身としては「あるある」というのが率直な意見。非合理的というか、謎の論理で動いていることはまだ多く残っています。(その非合理的さが守っているものもあるのですが。その象徴が、お祭り。)

ちなみにこういった話は限界集落だけで起きることではなかったり。数万人いる市でもコミュニティが強いエリアとか、地元の企業コミュニティ内(◯◯温泉街で新店舗OPENしようとしたら地元の温泉組合からやんややんや言われた・・・)とか、そういった場所でも見かけられます。

僕は能登半島のまちづくり会社で地域の中小企業/集落の支援を行っているため、自身で体験していない出来事でも情報が自然と入ってくる立場にいます。そんな僕がこのテーマでnoteを書こうと思ったのは、「能登の◯◯エリアにもこんな酷い事件あったで!」というネタ出しをしたかったのではなく、「今やっている活動への認識が広がれば、移住者と受入地域のミスマッチが減らせるんやないやろうか」という理由からです。

そのことを「移住担当者と地域コーディネーターは似ているようで大きく違う」という視点から紹介します。 

地域コーディネーターの役割

ある地域と接触するとき、最初の入り口として自治体や県の移住担当者とコミュニケーションを取ることが多いと思います。そのとき注意すべきなのは、その人が「ただの窓口」なのかそれとも、「地域コーディネーターの役割ができる」あるいは「地域コーディネーターと連携している」かどうか。

ここでの見極めがかなり大切になってきます。

あ、当たり前のように地域コーディネーターという言葉を使っていますが、もう少し翻訳をすると「地域コミュニティ内、あるいは地域と外の間で調整役をしながらプロジェクトの推進ができる人」を指します。
※参照:note「地方のプロジェクトを支える地域コーディネーター

抽象的なので、地方の中小企業の求人を例に挙げてみます。

例えば、情報を管理しているだけの移住窓口があなたに紹介できる求人は、地域のハローワークに掲載されているものと変わりません。基本的には「困っているからほしい」という求人ばかりで、待遇も低く、ビジョン・ミッションが見えないものが多い。(もっと対策をしている自治体もありますが、今回は分かりやすい比較をしています。怒らないでください。笑)

地域コーディネーターが取り扱う求人はそれらとは違ってきます。
まず、「設計」からサポートした求人であることが重要なポイント。ビジョン・ミッション・待遇等を企業とコーディネーターが協議し、整備した上で求人化されています。また、企業と移住候補者の間に入って調整役を担い、一方的な採用活動にならないよう微調整の役割も担います。移住者採用時のミスマッチのリスクが格段に下げることができます。

また、地域コーディネーターとは、あなたが移住した「後」も様々な役割を担ってくれるでしょう。例えば、業務内容や会社での悩みを相談するメンターの機能。あるいは、地域コミュニティと繋げることで、新しい土地で孤立することから手助けもしてくれます。
移住前も、移住後の暮らしも仕事もサポートするのが地域コーディネーターの役割。これだけのことを一人でやっているスーパーマンもたまにいますが、上手く体制を整え、複数名で分担している地域もあります。

どうやって地域コーディネーターと出会えるのか

民間のまちづくり会社やNPOが事業的に動かしている場合、一歩踏み込んだ活動ができる行政職員の場合、地域おこし協力隊として一定エリアに入り込んで活動している人の場合など、前述のように地域コーディネーターの担える仕事は多様であるため、合わせて所属先も多様に。

一般的な移住希望者が最初に思いつくのは、オフラインなら各自治体の移住窓口でしょう。その相談の場では、仕事や家、生活面、移住実績などを聞くのが一般的ですが、加えて"地域コーディネーターの存在"を問いかけてみるのをおすすめします。明確に"地域コーディネーター"と連携している自治体もあれば、違う名称であっても似た役割を担う人が存在するかもしれません。また、小さな自治体でこれから移住施策を打とうとしている地域(体制は未整備)であったとしても、「自治体職員が地域コーディネーターの必要性を認識しているかどうか」で、その地域は前を向いて進んでいるかどうかの判断材料にはなるでしょう。

オンラインで地域コーディネーターそのものに直接たどり着く方法があります。みんなの移住計画に加盟している地域では、WEBでの発信は積極的。
ただ、、、、地域コーディネーターは全体的に発信力が弱い。。。(自省も兼ねてます。まじで反省反省。。)

とても面白いチャレンジしているのに業界の外では全く知られていない、なんてことはあるあるでして。ゴミ捨てられない問題よりもあるあるかもしれません。でも本当に全国各地、たくさん存在するんです。素敵な地域コーディネーターも、知られていない魅力を持った地域も。

例えば、この6月に4回目が開催された「日本全国!地域仕掛け人市!」は、地域コーディネーターの象徴的なイベント。移住系イベントには珍しく、全国各地から集まった民間団体の仕掛け人=地域コーディネーターが連携して企画をしています。この場に来れば、全国各地の地域コーディネーターと出会うことができちゃうというお得な会も実はあったりします。

最後に。石川県七尾市ではこんな風に進めています。

能登半島・七尾移住計画(移住支援)と能登の人事部(求人支援)の2種類の地域コーディネーターが連携して、受入体制を整えています。

風景、家、仕事、生活スタイルなど、移住してから直接的に影響があるものはそれなりに判断基準を持つことができるでしょう。これからは加えて、それらの体制の整備・支援を担える地域コーディネーターが存在するかどうかという点も、地域を見極めるときの判断材料のひとつにしてみることをおすすめします。

不在または存在の必要性を認識していない地域は移住時のリスクが高くなるということは、ここまでで説明した通りです。でも逆に、もし素敵な地域コーディネーターと出会うことがあれば、これまで頭に無かった地域があなたの移住先になるかもしれません。

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能登半島は海の幸が豊富な冬がおすすめです。
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ローカルコーディネーターの頭ん中

能登半島のまちづくり会社で、ローカルの採用支援/大学生インターンによる地域課題解決/パラレルキャリアのコミュニティ作り/移住支援ツアーなどのコーディネート業務を行ってきました。 そのときに考えていたこと、工夫していたことなどを言語化しているnoteです。
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