①生前にしておくと助かること

元気なうちに死を考えたくないのはもちろんですが、それでも万人に訪れます。

また、周りの人がそれを考えるのは不謹慎だ、という意見もありますが、困るのは周りの人たちです。

そのため、お子さま、ご兄弟・姉妹がいらっしゃるかたには事前に知っておく、考えておくことをお勧めします。

1)自分の死で迷惑をかけたくない人がする準備

自分の死で迷惑をかけたくない方は、以下に加入しておくことをお勧めします。

・生命保険/医療保険
・互助会
生命保険/医療保険とは

各種保険は民間の生命保険会社で加入できます。

どの会社の何の保険が良いか、はご自身でご判断ください。

ここ最近では、ネットで入れる保険もあれば、相談窓口もあります。もちろん、お知り合いの保険の営業マンで加入することもいいでしょう。

生命保険には、一般生命保険、医療保険、介護保険、年金保険、学資保険などがあります。

なお、私の母は介護にならなかった、年金保険と学資保険は今回のテーマにあまり関係ない、ので説明を省略します。

生命保険保険は一般的に若い時に加入をしていた方が掛け金(毎月支払う保険料)が安く設定されています(が、若い時は自分の死への意識が低いため、加入してないことも多いのが現状です)。

一般生命保険は、掛け捨てと貯蓄型があり、

掛け捨て→掛け金(保険料)は戻らないが、死亡後に多額の保険金が支払われる。もちろん、死亡後の保険金が多い方が掛け金(保険料)は上がります。

貯蓄型→掛け金(保険料)がそのまま貯蓄されるが、死亡後の保険金は少額(銀行での定期預金と変わらない感覚)。

医療保険→簡単に言うと、入院したら入院費が支払われます。苦しい闘病生活で死を迎えた後、病院からの悪魔のような高額な請求がくることもありますが、後に入る入院費で一部〜全部賄えることになります。

※医療保険は生命保険会社各社が工夫しており、三大疾病、ガン専門、高度先端医療(健康保険適用外の病気の治療)など、さまざまな種類があります。また、生命保険に「医療特約」や「ガン特約」を付けて加入することもできます。

互助会とは

互助会に加入すると、毎月一定額の会費を払い、葬儀の時に支払った会費額+αの割引になります。

ただし、葬儀費用はまだ相場が曖昧な部分もあり、本当に割引になっているのかは分かりません(結婚式よりも相場が曖昧です)。

しかし、残される側からすると有難いことは間違いありません(次の「周りの人ができる準備」でその理由をお話します)。

2)周りの人ができる準備

周りの人が知っておくべきことは以下です。

・死んでからかかるお金はうん百万円
・故人の銀行からはお金がおろせない
・実印を作っておく
死んでからかかるお金はうん百万円

死んでから、主に請求されるお金は葬儀費用と入院費(病死の場合)です。

葬儀費用→

・病院からの遺体安置所(もしくは自宅)までの輸送費

・葬儀費用はあれやこれや

・通夜、告別式の参加者への返礼品(香典返し等)

私の母は互助会の一番安いプランに加入しており、約30万円分を支払っていました。

母は、葬儀はそれで賄えると思っていたようですがとんでもありません(母を責めるつもりは全くありません)。

経験者はお分かりになると思いますが、どんなに小さい規模で行っても

葬儀費用だけで100万円は超える

と言っても過言ではありません。

やれ、遺体を保管するドライアイス代だ、やれ遺体を保つためのケア代(湯灌と言います)だ、やれ死に装束代だ、やれ火葬場までの霊柩車代だ、やれ坊さん呼ぶぞ、やれ戒名つけなきゃとプラン適用外の費用がてんこ盛りです。

プランがあっても、お花を飾りましょう(プラン内だとショボい)などのこともあります。ただし、

互助会のメリットの一つは費用が明白です。

通常お坊さんにお経をお願いしてもお布施は「お気持ちで」と言われることが多く、金額を言いません(言えよ、ボケ!)。

同様に互助会に入っていない場合には、葬儀社の言い値で決めざるを得ないこともあるでしょう。そして、

互助会のもう1つのメリットは、最低限の割引があること

これは前述のとおり、本当に割引なのかは分かりません。が、後述するように、故人の銀行からはお金がおろせないのです。つまり、残された人間の預金の範囲での負担となり、割引がある、ということが心理的に楽になります。

※もちろん、交渉上手な方は互助会に入らず、各それぞれの費用を値引交渉する手もありますが、結婚式と異なるのは、死後から葬儀を行うまでに決定的に時間がありません(遺体が腐るなど)。

故人の銀行からはお金がおろせない

さて、大きな問題です。

故人が貯蓄してたから何とかなる!なんてことはありせん。故人の貯蓄は遺産扱いとなり、相続の手続きがなされるまで、銀行口座は凍結されます。

そのため、葬儀費用やら入院費やらは、相続手続きや、保険金が支払われ前に請求されますので、手持ちの現金が必要になります。そのため、

突然死でない限りは、本人の許可を得て、銀行から引き出しておくこと

が、違法じゃなければやっておいた方がいいでしょう(違法か否かは知りません)。もちろん、残される方がきちっと貯金がされてればそこから一時負担してください。 

なお、故人が生命保険に入っていれば後から保険金が支払われますし、医療保険に入っていれば、後から入院費も入ります。

が、一時的には手持ちのお金で何とかするしかありません!
実印を作っておく

実印ていつ使うんだ?

と思っている方は多いのではないでしょうか。

その前に、実印とは?

実印→役所に印鑑登録された印鑑のこと(フルネームの印鑑のことではありません)

所管の役所に行って、印鑑登録の用紙に押印して申請すれば、30分ほどで作れます。

普通のサラリーマンは、車の購入、家の購入の時に必要となり、それから必要なのが相続です。

相続では、あちこちで必要となります。

・遺産分割協議書の作成
・故人の銀行預金の相続
・故人の生命保険金の相続

これらの手続は④通夜以降に発生する事務手続と必要なもので書きます。

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