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シェーン!髪バーック!

現在61歳のりゅう坊は、先祖代々の遺伝により、おでこから薄毛になるという子孫であるという証拠の一部を引き継いでいる。
髪が薄くなり始めたのは、今から12年ほど前の頃だったろうか。
いくつかの育毛剤を試したが、先祖代々のDNAにはあらがえなかった。
その頃、ふと思い出したフレーズがあった。

今から50年ほど前の昭和45年。テレビのゴールデンタイムによく流れていたコマーシャルのフレーズだ。

「抜けはじめてわかる 髪はながーい 友だち」

抜けはじめてわかる 髪は長い友だち

育毛剤のカロヤン・ハイのコマーシャルだ。

その時代にヒットした西部劇映画の「シェーン」に、オヤジが喜びそうなギャグを交えたコマーシャルだった。


映画「シェーン」とは、
流れ者のガンマンのシェーンが、とある開拓者の一家と出会い、対立する地主とのトラブルに巻き込まれ、一家を助けることに。
地主一味を殺害してしまい、自らも撃たれ負傷したシェーンが、仲良くなった一家の息子ジョーイとの別れのラストシーンが涙をさそう、という映画だ。

涙のラストシーン

馬にまたがり、一家を去ろうとするシェーンに、ジョーイが叫ぶ。

「シェーン! カムバック!」


その涙無しで見られない感動の名シーンを
「シェーン! 髪バック!」
「抜け始めてわかる 髪はなが〜い友だち」 カロヤン・ハイ 🎵
と、こんなCMだった。

いくら叫んでも40代後半のりゅう坊のもとには髪は戻ってくれなかった・・・

「シェーンかぁ、テレビの何曜ロードショーだったかな。観た覚えがあるよ」

映画はさておき、よくそんなコマーシャル覚えてたな。

「じいちゃんも父ちゃんもおデコが広くなってたから、他人事じゃなかったのかもしれないね」

ある意味、未来を予見していたのか?

抜け始めてわかったのは、髪はりゅう坊にとって短い友だちだったってことだ。

「61歳のりゅう坊さん、気にしない、気にしない」

そ、そうだな・・・


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