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早慶クラシコ2019を終えて

早慶クラシコ2019オフィシャルプログラムの部員紹介ページ内の他己紹介欄で、某部員からこのように書かれました。

また最近ではnoteをよく更新している。試合中にスタンドを駆け回る姿は勿論、早慶戦の翌日に更新されるnoteにも注目してほしい!

なので書きます(笑)
早慶クラシコ翌日じゃないけど。


2019年7月12日(金)、等々力競技場。
朝から降り続いていた雨も試合前には止み、天は我々に味方した。
集まった観客は13819人。
後半アディショナルタイムの決勝ゴールで早稲田大学が勝利を収め、見事8連覇を達成した。

一言で言うと最高でしたね。
平日開催で雲行きも怪しいなか、13819人ものお客様にご来場いただけたこと。
そして何より、怪我で苦しみ続けた同期がスーパーゴールを決めてMVPに輝いたこと。

このゴールは何度見ても鳥肌が立つね。ナイスゴール!!

また、応援の迫力も素晴らしかった。
応援部はじめ様々な方の熱い応援には感謝しています。本当にありがとうございました。

改めて、早慶クラシコは多くの人の支えがあって初めて成り立つものだなと実感しました。

ただ、今年の早慶クラシコの運営にはほとんど関わることができなかった。
当日だって忙しそうにスタジアム内を駆け回る運営メンバーとは違って、試合前はカメラ片手にスタジアム内をうろついては写真を撮り、試合中は記録担当、試合後は経理を少し手伝ったくらい。
自分と違って他の同期のマネージャーはユニサカやスカパー!担当につき、各々が運営における確固たるポジションを確立していた。
そんな中で自分は何の担当を持たず、言ってしまえば「無職」で今年の早慶クラシコに乗り込んだわけで。
はっきり言って戦力外ですよね、戦力外。

当然そうなってしまった理由はあります。学連との兼任の難しさ。
早慶クラシコの準備が本格的に始まっている4月以降は、毎週末リーグ戦が行われるのでそっちの準備・運営でいっぱいいっぱい。
佳境を迎える直前期には「アミノバイタル®︎」カップがあるので、そっちでもいっぱいいっぱい。

気付いたら早慶クラシコへのみたいなものもだいぶ冷めてましたね。

ア式蹴球部のマネージャーのタスクのひとつには「早慶クラシコの運営」と言うものがあって、そこに惹かれてア式の門を叩いたはずだったんだけどなあ。
昨年は「早慶クラシコの運営に関われる!」と目をキラキラさせていたけど、実際回ってきた仕事は雑用ばかりで、当日も試合が全く見れない場所での仕事が割り当てられた。はっきり言って「運営」に携われている実感はほとんどなかったですね。

本当に去年は早慶クラシコに対して「悔しさ」しかなかったけど、今年は「別に…」って感じ。同期が役割を与えられているのを見ても、大して悔しいとは思いませんでしたね。いい意味で仕事の住み分けはできていたのかもしれない。

去年までの自分だったら、早慶クラシコ「自体」に関われていること自体に満足していたのかもしれない。いや、きっとそうだったはず。ある意味、早慶クラシコがひとつのゴールになっていた。漠然と「早慶クラシコをどうやって盛り上げるか」が思考の中心だった。

でもこの1年で変わったんでしょうね。
今は「早慶クラシコを通じて大学サッカー・大学スポーツ界に何を寄与できるのか」「大学サッカー・大学スポーツ界に寄与するために早慶クラシコはどうあるべきなのか」が思考の中心に据えられてきたように感じます。
他の運営メンバーとは少し違った角度から早慶クラシコを眺めているのかな。

だから、そこまで早慶クラシコの運営自体に関われなくても「悔しい」という感情が生まれなかったのかなと。

ただ、早慶クラシコがどうでもいいかって言われるとそれは違う。
何かしらの爪痕は残したくて(笑)、それで「アミノバイタル®︎」カップが終わって暇になったラスト2週間余りで、現在ハマりにハマっているIllustratorとPhotoshopを駆使して変な画像を作りまくりました(笑)

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これとか。PVの最後にも差し込んでくれました。

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これなんかは現実になりましたね。「8連覇」とか「歓喜の紺碧の空」とか。

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これは外池さんから唯一「いいね〜」をいただけた作品。試合終了間際にドラマは起きました。

これは完全に自分の独断と偏見で始めた企画。自分ワールド全開で(笑)

こうやって振り返ってみると変なことしかしてないなっていう(笑)
周りからは「暇人」だと散々言われたりもしましたが、喜んでくれる人もいたのでまあやってよかったなとは思いますね、はい。
広報も当然大事だと思うので、早慶クラシコを知らない人・興味がない人をも引き付けるような広報活動がしたいですね、来年は。

やっぱり多くの人に知ってもらいたいんですよね、早慶クラシコの良さを。

早慶クラシコって不思議な力を持っていると思うんです。
決勝ゴールをアシストした1年の山下雄大。普段プレー中に感情をほとんど出さない彼が、試合後に感情を爆発させて監督と抱き合っていたシーンを見て改めて感じました。

どうしても試合のレベル自体をプロと比べてしまうと物足りなさは感じてしまうかもしれない。
ただ、ほぼ学生のみの応援席で、あれだけの熱量・熱狂・盛り上がりを創出できるってすごいことだと思うんです。
あれはスタジアムに行ってみないと絶対に分からない。百聞は一見にしかず。

誰かの目をはばかることもなく、これまでのしがらみとかそういうのも全て取っ払って、純粋に早稲田のため、慶應のために学生がのびのびと、ありのままに、等身大で応援する。応援できる。

それを大学スポーツが作り出せるってことに価値があると思います。

これが普段のリーグ戦でもスタンダードになればいいなあ。
これがサッカーだけでなく、他の競技でも実現できるといいなあ。
ご来場いただいた方の中に、そう感じてくれる人がいたらいいなあ。

早慶クラシコがそのような「気付きの場」であればと思います。
そして、「気付き→実行」のプロセスを手助けできるコンテンツであればとも思います。
当然、僕たちも実行します。当事者本人がパイオニア意識を持つ。これこそ「日本をリードする存在」になるということ。

早慶クラシコは夢の舞台・憧れの場ではあるけれど、決してファンタジーではない。現実です。
人間が、学生が1から作り上げています。
「早慶の学生はできて、他の人だとできない」なんてことはないと思います。
それもまた、早慶クラシコの魅力・価値のひとつ。全てが等身大

ということで学連の皆さんには是非とも早慶クラシコに足を運んでいただきたいですね、やっぱり。学ぶこと、感じることはたくさんあると思うので。
正直、興行面でプロとの比較には無理がある。当然、憧れを抱くのは結構ですけど、いつまでも夢見ているだけでは物事は前に進まないので。
そういう意味では同じ大学サッカーで1番成功している試合だったら参考するのは簡単だと思うし。
いつまでも自分たちの「ものさし」で大学サッカーを見ているばかりでは、大学サッカーは前進しない。
客観的に大学サッカーを見つめる意識が必要かもしれません。

リーグ戦とかインカレとかも早慶クラシコと同じくらい盛り上げたいなあ!!
そんなステップアップの材料に早慶クラシコがなれればいいなと思います。



ここから先は読んでいただかなくても結構です。

輝かしい成功の裏で、ピッチ外ではこんな悲しい出来事も起こっていたようです。
とある団体が他の団体に対して「黙れ」と。応援スタイルが異なる相手に対して「邪魔だ」と。
それは違うんじゃないかと思いますね。
先述した通り、早慶クラシコは学生が等身大で応援できる場です。
個性があって、自由に応援していいじゃないですか。
早慶クラシコは決して、誰かにとって「俺たち『だけ』」のものではない。「みんな」のものです。
自分ごと化していただくのはウェルカムですけど、本質を絶対にブレさせてはいけない。

あとは、今年も起きた横断幕問題。
早慶双方に言い分があるのは理解しています。
ただ、盛り上がりに水を差すような言動は控えるべきだとは思いますけどね。

それこそ競技は違いますが、ラグビーの「ノーサイド」という素晴らしい精神を参考にすべきだと思います。

どこまでも「憧れの場」を追求したい。
それはピッチ内もピッチ外も同じです。

ぜひご理解いただければと思います。

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