戦いを華々しく盛り上げる神曲だらけのゲームの話:ファイアーエムブレム暁の女神

こんにちは。
暁の女神に一時期どハマりして
多分20周くらいは周回した吉岡(@ryuchan_GGWL)です。

本日のゲームはファイアーエムブレム暁の女神。
例によってネタバレにご注意ください。

ファンの中では賛否両論あるゲームですが
僕はとても好きなゲームです。

なお、音楽については語りたい曲が多すぎるため、
今回は一部の抜粋にとどめ、
別の機会に曲を個別に取り上げていくつもりですw

ファイアーエムブレムはシリーズとして
長年ユーザーに愛されているゲームですが
全てのゲームの設定や世界が密接に繋がっているわけではありません。

ですがこの暁の女神は昨日紹介した
蒼炎の奇蹟の完全な続編となっており、

前作をプレイしていなくても遊ぶことは可能ですが
蒼炎の軌跡未プレイでのプレイは片手落ちでしょう。


美麗なグラフィック、イラスト、秀逸な音楽


暁の女神はグラフィックやBGMに相当気合を感じる作品です。
実際Wiiのスペックでどこまで美麗なグラフィックが
実現可能なのかは僕にはわかりませんが

物語の節目で挿入されるムービーは
すごく見やすいですし、

同じくゲーム中で使われる1枚絵も素晴らしい綺麗さです。
キャラクターデザインのタッチもとても好み…!

音楽もオーケストラ主体の非常にゴージャスな曲が多く、
蒼炎の軌跡の時よりもサウンドクオリティは
明らかに大幅に向上しています。


大味なゲームバランス


その反面、システム面では前作に比べると
ちょっと大味がすぎるかなといった印象。

後半、前作にも登場した「奥義スキル」が解禁になるのですが
その性能が発動=相手は死ぬ
くらいの壊れた性能のものばかりで

ゲームバランス的にはかなり大味になっています。
痺れるようなひりつく戦いがしたい人には
正直物足りないと思います。

登場人物も前作の大半のキャラに加えて、
今作初登場の新キャラもそれなりにいるため
かなりの人数となります。
何回か周回しないと全てのキャラを育成するのは
まず不可能。

さらにはこのゲームは群像劇のような作りとなっており、
何回か視点(主人公)が交代して物語が進行します。

その都合で登場回数的に割りを食ってしまう人と、
出番が多い人の差が極端に大きく、
割りを食っている人が推しキャラの場合は
非常に苦難の道を強いられるのも残念。

シナリオそのものにも割と物申す方も多いですね。
実際ちょっとその展開は無理がないかい?
と思ってしまうこともしばしばなのですが
まぁいいんです。それでも好きなので。

このように割とネガティブな部分も確かにあるのですが
それを差し引いても好きなところも多いのです。


うまく言えないけどなんか好きな物語の背景・世界観


うまく言えないんですけど、
この蒼炎、暁の世界(テリウス大陸という世界での話です)の
設定や世界観、歴史、人物相関などがすごく好きで。

そんなに斬新な設定があるとも思っていないんですけど
なーんかすごく好きなんですよね。
なんで?と聞かれるとなかなかうまい言葉が出てこないのですけど。

ベオクとラグズという大陸に住まう2種の人を巡る歴史とか、
それぞれの思いや野望、欲望が渦巻き混沌としていく戦い、
なんかどことなく大河ドラマ的スケールというか。

古代に女神と人が交わした約束、
たった1つの判断が全てを狂わせてしまった歴史、

蒼炎の軌跡では断片的にしかわからなかったこと、
隠された真実などがどんどん明らかになり
世界観、設定がよく練られているな〜と子供ながらに思ったものです。

前作で主人公アイクの宿敵として登場した「漆黒の騎士」も
蒼炎の時点ではその正体については全く分からず
ヒントもおそらく全然ないのですが
その彼についても暁の女神でついに正体が明らかになります。

中にはかなり大変な条件を満たさないと見ることができない、
そのイベントの存在自体気づけないような
隠しイベントもいくつも存在していて
それを見るために何度も周回したのを思い出します。

ゲームシステムやバランスがもっと洗練されれば
もっと評価されていてもおかしくないゲームだと思います。


神曲だらけのマップBGMと戦闘BGM


このゲーム、BGMが鑑賞できる
サウンドテストモードが搭載されているのですが
当時めちゃくちゃそのモードを堪能していました。
本当に音楽がよくて。

どれもすごくよく出来ていると思ったし
素晴らしくかっこいい。

好きな曲が多すぎるので
今回は一番たくさん聞くことになる
戦闘マップの曲と、キャラ同士の戦闘シーンの曲から
いくつかピックアップしてみます。

戦闘マップより「絆永久に」

スマブラでも「アイクのテーマ」として採用された曲なので
知っている人も多いと思いますが
元は暁の女神の戦闘マップのBGMです。

こんな音楽流れたらテンション上がるに決まってるんだよなぁ…

高揚感満点のイントロから始まり、
壮大で力強いメロディ、豪華なオーケストレーション

このBGMをバックにキャラを動かしているだけで
気分が高揚してきます。
Bミクソリディアン(B,C#,D#,E,F#,G#,A)の勇ましい旋律が最高です。

一回目をストリングスでドラマティックに、
二回目を金管で力強くリフレインするのもすごくいい。

メロディの秀逸さ、力強く壮大なアレンジと展開。
ループの最後に落ちサビっぽくストリングスがまた
最初のフレーズを奏で、そのまま次のループに入るのもいい…!

ファイアーエムブレムはそのシステム上
戦闘マップでの操作が最もプレイ時間が長くなる部分なので
ここのBGMの重要度は非常に高いと思います。

聞いてて飽きないどころか、こちらの戦意を高揚させてくれるような
素晴らしく熱いBGMだと思います。

この曲はいくつかのマップで聞くことが出来るのですが
初登場のマップも物語が大きく動き出す場面。
いや〜最高。

お次は同じく戦闘マップから毛色が違うものを。
「闇の旅人」という曲です。


こちらは主にタイトルの通り
暗いマップであったり、
何かを探すマップなどで流れています。

こちらはメロディのインパクトがあるタイプの曲ではないですが
雰囲気がとても好きです。

沈み込むようななんとも言えない「深さ」のようなものを感じます。
かといって暗すぎるわけではない。
「旅人」というニュアンスがとてもよく出た曲だと思います。

前回の蒼炎の音楽でも書いたことですが
この曲も曲を飾るように盛り込まれたアルペジオ的な
様々なフレーズがとてもうまく盛り込まれています。

イヤホンなどを着用して
よくよく後ろの方の音に耳をすませてみてください。
色々な音がうまく散りばめられていることに気づけると思います。

こういう聞こえていなくていいけど、ないと困る、寂しくなる音を
いかにうまく盛り込むのか?
というのはアレンジャーの腕の見せ所かなと思いますね!

次はキャラ同士の戦闘シーンの曲から
「忠義尽くさん」


この曲は物語が中盤に差し掛かったあたり
前作の主人公であった「アイク」がついに登場し、
彼と彼の仲間たちの視点で話を進めていくさいの戦闘BGMです。

力強いパーカッション、
鋭いストリングスの刻みに乗せて
ブラスのメロディが奏でられます。

ストリングスが細かく刻んでいる分、
ブラスはたっぷりとした長めのフレーズで
対比になっているのもいいですね。

ゲームにおいてはこの戦闘画面に切り替えずに
マップ上での処理に簡略化して
ゲームをスムーズにすることもできるのですが
音楽が良質すぎるのと、好きなキャラの戦闘がみたかったので
いちいち毎回切り替えて見て聞いてましたね笑

最後に紹介するのは「太古の叡智」という曲

こちら、物語の最終盤
大陸最強と呼ばれる竜の一族の長が
主人公一派に立ちはだかります。

その長との戦闘BGMです。

この敵、ステータスが尋常ではないほど高く設定されていて
並大抵のキャラでは相手の攻撃にまともに耐えられない。
こちらの攻撃もなかなか思うように通せず、
しかも自動回復までしてくるというなかなか凶悪な敵です。

大陸最強の名は伊達ではなく、
力を合わせて何人もの戦士で攻撃を重ねて撃破します。

そんな彼の圧倒的な強大さと緊迫感はもちろん
1000年の時を生きてきた深みを感じます。

イントロの激烈なサウンドのあと、
フルートによるどこか悲しげなメロディが流れますが
これはこの竜の一族の国で流れるメロディの引用になっています。
これもライトモチーフの一種ですね。

このメロディの部分は特に前半はオーケストレーション的にも
薄めの楽器数が少ないアレンジなのですが
拍の頭にアクセント的に入るティンパニやスネアの一発が
とても印象的なアレンジですね。

ただ感傷的なだけではない、竜の強大な力を匂わせる
とてもシンプルながら良いアレンジのように思います。

といったところで今回はこのあたりで!
語れるゲームが尽きたら、
好きな曲をピックアップして
それについてまったり書いていこうと思います。

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