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Kotlin が公式言語となってから初の DroidKaigi 2018 に行ってきました

2018/02/08 〜 2018/02/09 まで開催されていた DroidKaigi 2018 に参加してきました。去年、一昨年は CFP が通ったためスピーカーとして参加しましたが、今年は CFP が通らなかったので、一般参加でした。

去年は 800 人の参加者がいて、今年はなんと 1,000 人になったとのことで、日本屈指の Android テックカンファレンスとして名実ともに進化を続けていることに、誰も異を唱えることはしないでしょう。

会場はベルサール新宿グランド。去年と同じ会場ですが、今年は Keynote とアフターパーティがイベントホールで開催され、グレードアップを感じました。一方、参加者の規模が増えたため、 5F のセッションエリアはもの凄い人の多さで、もしも来年 1,200 人規模になったら……と思うと恐ろしいものを感じざるを得ませんでした。

特に参考になったセッション

今回の DroidKaigi 一番の目的は「はじめての Unit Test」のハンズオンに参加することでした。恥ずかしながら、 Android アプリの開発経験はそろそろ 5 年目に入ろうとしていながらもテストに関しては知識が明るくないという状況でした。なので、ちゃんと学びたいと思っていたところに素敵なセッションが現れたのでした。

ハンズオンではとても丁寧に作られた資料をベースに、順序立ててユニットテストを学ぶことができ、「これならやっていける」と自信を持つことができる内容でした。

心に残ったセッション

Android における Model-View-Intent アーキテクチャ」は心に残ったセッションでした。MVP や MVVM は Android でも AAC の登場で一般的になりそうな雰囲気がありますが、名前だけは聞いていた MVI に関しては、つまり一体それは何なんだろう?というのが良く分かっていませんでした。

話を聞いて、なるほど Flux かと納得すると共に、 Kotlin / RxJava をフル活用することで冗長な記述を極力減らしていこうとするアプローチが印象深かったです。そして、 Java で書いた場合の「メッチャカッコいいキャスト」という言葉がとにかく頭に残っています :D

未来を感じたセッション

React Native Android はなぜ動くのか」「コードで見る Flutter アプリの実装」はどちらも Android Java でも Kotlin でもない、サードパーティの開発環境を使ってアプリを作る場合のセッションです。前者は React Native なので JavaScript を使いますし、後者は Dart を使います。

私のモバイルアプリエンジニアとしてのスタート地点は JavaScript でネイティブアプリを作ることができる Titanium なので、最近特に盛り上がりを見せている React Native は Titanium と何が同じで何が違うのか確認しておきたかったと言うのもありますし、 Google が開発している謎の OS である「Fuchsia (フクシア)」では Dart でアプリを書く (?) とも言われていて、少なくとも現時点で iOS / Android 向けのアプリを Dart で作ることができる Flutter がどういう存在なのかも気になっていました。

React Native Android が動く仕組みを聞いて、なるほど Titanium と似ていると思ったと同時に、 JS ランタイムエンジンが V8 ではなく専用の JavaScript Core であったり、 JS 言語自体の進化によって当時の Titanium では使えなかった async/await によって非同期処理を獲得していたり、 View に対するアプローチがまるで違う (React なので) ことがハッキリを分かりました。

Flutter に関しても、 Android アプリの開発環境を作るとしたらこういう機能があったら嬉しかった、というものがとてもよく揃っていたり Material Design ベースの Widget の豊富さが凄かったり、 Google も力を入れて作っているのだなというのが良く分かる内容でした。まだ Alpha 版ではありますが、このまま進化を続けていったら、モバイルクロスプラットフォーム開発ツールとして面白いポジションになる気がします。

最後に

DroidKaigi 2018 はとても楽しいテックカンファレンスでした。少なくとも私が参加していたセッションでは、そこにいる誰かが特定の何かを貶んだり、聞いて誰かが不快になることを話すこともなく、とにかく自分が発表したいことを伝える、聞くという雰囲気がありました。これは凄く良いことだと思っていて、行動規範を皆が自然と守っているということだと思います。

そのような凄いテックカンファレンスの開催に尽力していたスタッフの皆様、本当にお疲れ様でした。

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来年はまたスピーカーとして戻ってきたいです:)

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