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物理のはなし

宇宙天気のはなし、をテーマに、仕事場に座って書く時間が、いつ来るかわからなくなってきたので、いつでも、ここにスマホで少しずつ書いていけば、と思い付きました。

その前に、最近は日記しか書いてなかったので、大量フリック入力のウォーミングアップに、物理のはなし。のメモみたいなことを。

物理の達人は、すごい。理科年表を手に持っていれば、だいたいの自然現象について、鉛筆の手計算で瞬時にラフな予測ができてしまう。

物理の達人中の達人であれば、究極の自然現象である生命も、物理で理解しようと試みる。そうなるとコンピューターとかが必要。

学をつけるなら、物理学。理学部、のように一文字にするなら理学。理学と工学の違いは、まあわかりやすそう。でも、物理と科学、あるいは物理とサイエンス、の違いは微妙。

理学の学会発表では、「ツールの話はいいから、それでサイエンスは何?」という質問がときどきあって、プロの理学の博士たちは、「サイエンス」をコアに持っていることがわかる。この場合、覆ってしまうかもしれない常識だとか、解明されてしまうかもしれない難問のことをサイエンスと言っている。大体。

理学のすごいところは、世界中の人々が世界を認識する常識が不連続的に変わってしまうところ。恐竜が良い例で、いまや、恐竜が絶滅した原因は宇宙から落っこちてきた巨大な石だとアルバレスが説得力を持って示して以来、疑う人は殆どいない常識のようになっているけれど、アルバレス前の時代は、まさか宇宙からドカン、が原因な訳はなくて、巨大火山だとか超過酷な気候変動だとか、地球の天変地異の一種だと思っていたはず。

何かを作る工学のブレークスルーには、深い物理の理解が必須である。究極の顕微鏡とかもわかりやすい例。物理出身のイーロンマスクが再利用ロケットを実現させたりしているのも、そういう例かも。最近だと量子コンピューター。

工学のブレークスルーは理学を大いに発展させる土台となる。宇宙の人工衛星だとか探査機のミッションなどは、その良い例で、測定したことがない場所に行って測定できるようになると、やはり予想もしなかった新しいことが色々わかる。

そして斬新な工学の芸当をやりとげるための目標になっているのが、理学であることは多い(工学実証というピュアな宇宙ミッションもある)。日本のお家芸のように言われているサンプルリターンとか。あれは、サンプルをリターンすることが最終目的ではなくて、太陽系のはじまりに近い情報を小惑星が持っていて、持ち帰れば太陽系のはじまりが、40億年とかの時代を越えて、わかってしまうかも、そういうのがすごい、という話ではないかと。世間一般では、ほぼ工学実証ミッション的な熱狂のようだけども。

ひとまず、ウォーミングアップ終了。

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