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大企業出身者がスタートアップへ転職してやったこと: カスタマーサクセス編

はじめまして。DIGGLEでCOOをしている荻原(オギワラ)と申します。このnoteでは私がスタートアップへ転職して実際にやったことを紹介していければと思っています。

これまでCS、マーケ、セールス、資金調達、採用など幅広く携わる機会を得られたのですが、今回のnoteでは、カスタマーサクセス(以下CS)として実施したことをご紹介できればと思います!


1. はじめに

まずは、少しだけ自己紹介も兼ねて、転職動機や当時の役割などを記載します。

スタートアップへの転職動機

もともと大手企業の経営企画部に所属しており、新規事業の立ち上げなどに携わる機会にも恵まれたのですが、大企業の中で企画立案するだけではなく、もっともっと手触り感を持って新しいサービスや価値を世の中に広めていきたい!という思いでDIGGLEへジョインしました。DIGGLEは予実管理クラウドを提供しており、自分が前職でペインを感じていた領域でもあったので、迷いなく決断することができました。

当時の役割

このnoteでは、私がDIGGLEへジョインして最初に取り組んだことをご紹介できればと思います(もう三年前・・・)。当時はまだ社員10名未満で、CSの強化が課題であり、その立ち上げが私の最初のミッションでした。

前提

3年近く前の話、かつ、高度なことは何もできていないので、CS領域の知見としては役に立たないかもしれません・・・。メンバー数が一桁台くらいのスタートアップにジョインしたときの実務のイメージをお伝えできると嬉しいなと思って書いています!
なお、現在のCS組織は人員数で10名を超え、この記事に記載されている内容よりもはるかに洗練された体制になっています!(笑)

※そもそも予実管理とは何ぞや、についてはBizZineさんへ寄稿しておりますので、ぜひこちらもご覧ください。

2. カスタマーサクセス立ち上げのために取り組んだこと

最低限のルールの整備

私が入社したのは、コロナ禍だったこともあり、情報共有がスムーズに行くよう、いくつかルールを整備しました。
例えば、

  • 社内、社外に問わず、ミーティングやコールの内容は必ずドキュメントに残す

  • お客様とのMTGに関しては、○○というWikiにタイトル「YYYYMMDD_○○」で一営業日以内に記載

  • 作業ファイルについては、ローカルに保存せず、共有ドライブに保存

  • 社内で使われている言葉の定義を定める

などなどです。
このようなルールは最初は面倒に感じるかもしれませんが、慣れれば負担なく運用できます。 情報がまとまっていないと拡大フェーズで必ずボトルネックになるだけでなく、顧客や組織の規模が拡大してから情報を整理しようとすると指数関数的に難易度が上がっていくので、早めにルールを決めておくことがおすすめです。

一方で、グロースフェーズでは組織の体制がどんどん変わっていくので、細かく決めすぎるとすぐに実態にそぐわなくなってしまいます。まずは企業規模が大きくなってもそう変わらないであろう最低限のルールから着手し、その後は柔軟に変更していくのがよいのではないでしょうか。

当時のWiki。こんな感じでまとめてました。よく見るとインデントおかしい💦

プロダクト理解と実際の顧客オンボーディングの経験

当たり前のことですが、CSというポジションに限らず、事業をグロースさせていくために最も重要なことは顧客理解だと考えています。そのために、実際に数社のお客様を担当し、ハンズオンでプロダクト利用、予実管理体制構築のご支援をさせてもらいました。

もともと経営企画部門の出身だったこともあり、バックグラウンドの知識は比較的早くキャッチアップできましたが、実際のお客様に対してプロダクトの導入支援を実施し、どのように使われるのかを間近に感じることができたことは今でも貴重な財産になっています。

弊社のような業務系SaaSの場合、わかったつもりになっているけど実務のフローやお客様の課題について解像度が上がりきらないことも意外と多かったりするので、お客様と直接の接点を持ち続けることはどのようなタイミングであっても非常に重要と考えています。

各顧客情報の見える化

当時、定例ミーティングでお客様のオンボーディング状況を確認していたのですが、情報がまとまっておらず、各お客様に対して前回どういう状況だったっけ?みたいな感じで議論が空中分解してしまうことが多かったので、情報の見える化に着手しました。

これには、「○○さんに聞かないとわからない」という状況をなくして、チームの誰でも情報源を見に行けば顧客状況が理解できるようにするという目的も含まれます(じゃないとCSがお休みとれなくなっちゃいますからね)。
原始的にスプレッドシートを用いましたが、このときに静的情報と動的情報に分けると管理しやすいと思います。

  • 静的情報(基本は更新の必要なし)

    • 契約情報(契約日、料金、etc)

    • 決算月

    • 先方担当者名、連絡先

    • 先方課題とDIGGLE導入目的

    • DIGGLE担当者

    • etc...

  • 動的情報(定例ミーティングなどで進捗を確認する)

    • オンボーディングステータス

    • プロダクト活用状況

    • ミーティング実施状況

    • etc…

当時の静的情報のマスタ

顧客オンボーディングプロセスの型化

こちらは失敗例としてご紹介します。

DIGGLEが提供しているサービスは管理会計領域に属すのですが、管理会計という規制がない領域においては、お客様の要望や業務フローなどが多種多様であり、一定の個別性が存在します。

当初、オンボーディングの型のようなものがほぼない状態であったので、私としてはこのステップを踏めばオンボーディングできる、というものを作りたいと思って動いていました。

一方で、上述の個別性があるため、型にしようと思えば思うほど、その型が複雑化してしまい、結局、その型通りに進まない、むしろ縛られてしまってはお客様のためになる提案ができない、といったことが見えてきたため途中でストップしました。

今でも資料の標準化などは進めているものの、同時に専門性の高いCS(コンサルタント)がお客様に合わせて画一的ではない伴走支援しており、高い評価を得ています。

3. カスタマーサクセスの魅力

実際にカスタマーサクセスをやりながら感じたことは、お客様に直接価値を届けることができる嬉しさです。定例ミーティングなどでコミュニケーションをとりながら、課題を解決するために一緒に取り組み、うまく理想を実現できた際にも、「ありがとう」と言ってもらえる。こんなにうれしいことはありません。

すこし話はそれますが、私はSaaSというビジネスが大好きです。
売買が成立したタイミングでワンショットで支払いが行われるのではなく、毎月継続してご利用いただきその都度お支払いいただく形なので、お客様側の導入のハードルも低く、必要なければ解約可能です。同時に、サービス提供側はお客様に長く使っていただく必要があるので、継続して高品質なサービス提供が事業継続・成長の肝となります。このように、両者がWin-Winの関係が築ける素晴らしいモデルです。

そしてそれを文字通り最前線で体現できるカスタマーサクセスは素晴らしいポジションだと思っています。

何の脈絡もないですが、当時のCSミーティングの様子

4.まとめ

以上、私がDIGGLEに入社した際に取り組んだことを書かせていただきました。 私が入社したのはちょうど三年前なので、その話をするのは今更感がすごかったですが・・・

このnoteを書くために過去のWikiとかをあさって懐かしく感じるとともに、現在は40人を超える社員数となり、組織としての成長を改めて実感しました!

その中でも我々が大切にしているカルチャーの中核要素である「敬意」「フェア」を備えた人物ばかり集まってきており、今後のさらなる成長を切磋琢磨しながら楽しんでいける土台ができてきています。

一方で、まだまだ現時点では我々が目指す山の頂の一合目くらいの感覚です!CSも含め一緒に予実管理の在り方を変えていける方を幅広く募集しておりますので、少しでもご興味お持ちいただけましたらぜひお話ししましょう!

<求人一覧はこちら>

また、今後はマーケ、営業、資金調達、採用など、これまでに取り組んだことを順次noteにしていきたいと思っているので、少しでもいいな、役に立ったなと思っていただけたらぜひ「スキ」をつけてください。Twitterのフォローもお願いします!


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