親友が俺の前で自殺をした話をします。


親友が俺の前で自殺をした話をします。


この前、みんなご存知であろうKenさんの読者様の前で
セミナーをさせていただきました。
30人ほどdmをいただきまして、まさかここまで反響があるとは思いませんでした。


あれから2日。
僕は、原点回帰してました。


ちょっと今からの言葉は、僕の話し言葉で話を進めます。
ぶっきらぼうな表現もあるかもしれません。
死にまつわることなので、不快にさせたらすみません。


てなわけで。
俺が稼ごうと思った理由は
冒頭にも書いた連れが俺の前で自殺をしたからなんです。
あまりに生々しいので詳細は伏せますが
俺が20歳、親友は25歳のとき。
25歳という若者があまりにも溢れる才能を持って彼は死にました。
彼ほど才能に溢れる人を僕は知りません。
そんな奴とこれからこの会社を盛り上げようと話してたのに。


彼から突然
「今までありがとう」
みたいな連絡があったんよね。
俺は朝9時まで飲んでたのにさ、頭がよく回らなくて。
すぐ電話をして
「死の!けど、一旦俺と遊んでからにしない?一回ハグしてから死の!」
みたいなことを伝えて、彼の家に向かいました。


まだ20歳の俺には「自殺」という言葉が
日本語とはギリ認識できるくらい遠いことでした。
自分の身の回りがそれをするとは到底思えないような人生だったから。
だから、急ぐ気持ちもありながらも
「まあ、遊んでから死ぬか決めるっしょ!」みたいに思っててウケ狙いでセブンの山頭火を食いながら彼の家に入ったんよね。
「お前、人が悩んでる時にラーメン食いながら入んなよ」くらいの笑い話にしてほしくて。


んで、部屋の中入ったら案の定パンツ一枚で寝てたんよね。
遊びに行くためなのか、服も準備して。
「なんや、よかったよかった」ってラーメン食ってそいつのクールブースト8ミリ吸っててさ。
10分後くらいに気付いたんよね、よだれ垂らしてることに。
だから、拭きに行って察したんよね。
死んでることに。
あらあら、こいつ寝てるんじゃなくて死んでるんやって思って。


急いで救急車を呼んでさ、
「まだ助かるから、人工呼吸と心臓マッサージやめないで!肋骨折ってもいいから!」って言われてさ。
無理やんそんなの。
やったことねえし。
なんて言ってられないから骨が折れる感覚が手に残る心臓マッサージをしては、汚え唇に人工呼吸してさ。
生まれて初めて男とキスするの人工呼吸かよとか思ったり。


10分くらいで来てくれて。
それなのに「遅えよ!」みたいなこと言った気がするなあ。
振り返ると最低。笑
外出たら家の周りに人がクソいるの。
まだ夏の気候が尾を引く時期だったから窓も空いてたんだよね。
それなのに「死ぬなよ!おい!」って10分間叫びまくったからさ。


病院で泣き叫んだんよね。
俺は喉にスーザンボイル飼ってるんかってくらいの声量で。
待合室で発狂し続ける俺に、隣のお婆様が水を飲みましょうと話しかけてくれ、一緒にお札を自販機に入れてくれたことは忘れないなあ。
それから2時間後くらいかな。
担当医に呼ばれ部屋に行くと、見たら分かるほど体温のない親友がいました。
「13:31、御臨終です」
と言われ「ほんまにそう言うんですね」と返したことは鮮明に覚えてます。


俺は、第一発見者だったので
殺人容疑としてまずは家宅捜索が入りました。
3時間前まで彼がいた部屋に。
彼が吸い残したクールブーストを吸いながら警察とお話をした。
俺はメンソ吸わないんだけど、あの時のクールの味は初恋相手の名前は生涯忘れないのと同じで忘れないんよなあ。
あの時は妙に上手くてさ、未だにあの味を求めちゃって。


これが皮肉な話なんやけど
家の前が彼の娘が通う保育園でね、その子が遊んでるのが見えるんですよ。
複雑な家庭だから俺とかの存在がきっと嬉しかったんだ彼女は。
いつも「竜二!見ないでよ!」って言われててさ。
その度「お前がちゃんと体操出来てるか心配なんだよ」とか適当な話をしたな。

そんな保育園がもうすぐ終わり、パパと会えることを楽しみにしてる彼女を誰が迎えに行くの?
俺が、「もうパパは来ないの。」って迎えに行くの?
今、俺の前で屈託もない笑顔で鬼ごっこしてる彼女に?
伝えるのが怖くて仕方なくなった。
娘の話は、後で少し話します。


ほんで家宅捜索が一通り終わり、
もう1人の一緒に会社を回してたお兄ちゃんに連絡しました。
「ねえ、ゆうきさん死んだよ。」
ー「そか。今から行くわ。」
二言程度の電話が終わった後、俺は警察署の狭く暗い部屋で取り調べを受けました。
残暑を楽しむにはあまりに冷酷なほど冷たくてね。
東野圭吾のドラマでしか見たことなかったなあんな空間。
とにかく今は悲しみに浸らせてくれよ。
これが本音やったけど、怒る気力もない。
何話したかな?
「君が殺したとは思ってない。
ただ、話を聞かないと外には出せないんだ」
みたいなことは言われたなあ。
他は忘れちゃった。


取り調べ室から出たら、電話した兄貴がくそほど泣きながら俺を抱きしめてくれて。
変わってやれなくてごめんって。
あいつは、竜二の前で死ぬことを選んだんだよって。
2人で泣いては、ゆうきさんの分身でもあるクールを吸いまくってたな。
あいつの悪口が、清々しいほどに映える日で。
あいつさ、雨降るとすぐディズニー誘ってくんの。
みんなでカッパ着てさ。
雨を楽しもうぜって、うぜえよ誘ってくんなよってな。
他にも200個くらい文句言ってた。


そいつはめちゃくちゃ愛される奴で
全国から葬儀に集まってさ。
そんとき、娘はよく分かってなくて。
ただ、「その席パパいるから座らないで!」って。
俺と親友の間には謎に1席空いてたんだけど、彼はそこにいたんだって。


んで、最後は俺が彼に花を手向けたんだけど
後ろに座る親友から「竜二」って呼ばれたから
「なに?」って返したら
「いや俺じゃねえんだけど、俺も聞こえたのよ隣から。多分ゆうきの声だ」
って言うもんで、みんなで笑ったな。
縋るほどの後悔することすんじゃねえよって。


いやー、
あいつが死ぬ時になんか嫌な予感はしててさ、金で解決できるならと思いレイクとアコムで50万ずつ借りて100万を渡したの。
それでは足りなかったみたいで。
300万くらいパッと渡せたら、きっとあいつは俺の隣にいて。


もう分かると思うけど
俺が稼ごうと思った理由は
大切な人を失うのは懲り懲りなんですよ。
体験は買ってでもしろって反論はないけど
寿命や病気以外で死んじゃダメなんだよ。
いや、死んだっていいよお前の人生だし。
死に方の選択なんて、それもまた一興だからさ。
ただ、助けられる命があるなら助けたいんよね。
嫌だよもう目の前で大切な人が息を引き取るのは。
涙出ちゃうもん。


長くなるからもう締めるけど
稼げなくていいなんて言っちゃダメだから。
俺とあなたの出会いなんてクソ偶然なように
あなたが思い浮かべる連れとまた偶然のご縁でしょ。
その人が居なくなったら悲しいやん。


派手に遊ぶ為に稼ぐんじゃないのよ。
大事な人が困った時助けれるようにしっかりと稼ぐの。
遊びやいい飯なんてその副産物よ。
なので、しっかりと稼げるようになろうね。
守る為にね。


てなわけで、6回忌ってこともあり
少し感傷に浸りました。
年に一回だけ、センチメンタルになっちゃうから
その日は「センチメンタルな日」として楽しむって決めてるから。
こんな感じになりました。


今日俺は、歴史を話しました。
歴史というのは、同じ過ちを"簡単"に犯さないようにする為です。
あなたが俺と同じ過ちを犯さないこと。
心から祈ってます。


最後に。
俺とそいつの思い出の曲です。
自分の人生を大切にしようと思える曲です。
これを聴きながら書いた曲なので、俺のこの状態をトレースしてもらえたらいいなと思います。

https://youtu.be/X1vV2GmZP2M


ここまで稚拙な文章をお読みいただきありがとうございました。
途中から殴り書いてしまった。笑
センチメンタルなんで←
ほな、明日からはまた通常運転で!
あざした!


追記
その娘は、今別の人に育てられてます。
なかなか彼女には会えていません。
もう中坊かなあ。
いつかあいつと会った日には、あいつの悪口で花咲かしたいな。
涙で前が見えなくなるほどの悪口で。


追記2
嘘みたいな話。
「竜二、冷静に聞いてな。
俺は冷静じゃない。」って連れから電話きてさ。
2年前くらいかな?
俺ら10人くらいで仲良くて、そのうちの1人ね。


そいつが新しい彼女を紹介しようと墓参り行ったんだ。
そしたら彼女に死んだ親友が憑依しちゃって
「竜二って人いる?その人に伝えてほしいことがあるって言ってて、あの時助けようとしてくれてありがとう。竜二が来てくれて遊びに行きたかったのに死んじゃった。上から見てたのに体に戻れなかったんだ」ってさ。
もちろん、俺のことなんか知らないのに
だからその時初めて「あー、あの時の服は本当に遊びに行こうとしてたんだな」って答え合わせになって。
理由も分からない涙がユニクロで出たっていう
事実は小説よりも奇なりな話で締めたいと思います。


では。

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