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沖縄に特化したシンクタンク& 事業創出プラットフォームを目指す琉球ミライのこれまでとこれから。

こんにちは!野中光です。

琉球ミライ株式会社の代表として、産業集積拠点「Startup Lab Lagoon Koza」の運営を始め、創業支援・新規事業創出、教育・地域づくりに取り組んでいます。

また、まちなか留学やWorldClassroomを運営する国際交流スタートアップHelloWorld株式会社の代表でもあります。こちらは2020年に琉球ミライから分割して設立しました。

多方面に広がりが出て来ている琉球ミライの現状とこれまでを言語化し、社内・社外に沖縄社会における琉球ミライが目指すことを発信する機会になればと思います。

新規スタッフも絶賛大募集中ですので、共感いただいたらご連絡ください!


琉球ミライってどんな会社?

 

琉球ミライは、沖縄に特化したシンクタンク& 事業創出プラットフォームです。

琉球ミライを一言で表わす表現として、まだ完全にしっくり来ているのではないですが、現状この表現が最適かと思い、記載しました。

琉球ミライは、これまで創業者や企業の新規事業に対する伴走支援、行政が社会の課題解決のために行なう新規プロジェクトの実行支援を軸に活動してきました。

これからは、世界から憧れられる沖縄に繋がるように、「シンクタンク」、「コンサルティング」、「事業創出」の3つの事業分野をバランス良く育てて行きたいと考えています。


琉球ミライのこれまで


琉球ミライの活動としては、沖縄市から委託を請けて沖縄市コザ地区一番街商店街で運営する産業集積拠点「Startup Lab Lagoon」が一番有名な取り組みだと思います。2019年5月の施設オープンからこれまでに300回以上のイベントを運営1500件以上の創業相談に対応し、その中から250名以上の起業家が誕生しました。官民連携はもちろん重要ですが、行政が取り組むことと民間で取り組むことのバランスも意識し、沖縄市と相談の上、施設を民営化し、運営の自由度や利用者の利便性を高めた取り組みに繋げてきた結果、2Fのシェアオフィスには40社以上の企業・個人が集っています。

また、オープン当初はシャッター街に突如現代的な内装の施設が孤立して存在している状態だったのが、Lagoonに訪れてコザの魅力・可能性に魅了された方々が周辺にオフィスや店舗を開業する動きが出てきました。

商店街全体を「スタートアップ商店街」として、通り全体をビジョンと独創性溢れる起業家の表現の場(店舗)や集積の場(オフィス)として活用を進める構想を掲げた結果、今や本当に魅力ある専門店やオフィスが集積することになりました。今となっては、コザで新しいことを行いたいけれども、空き店舗を探せないということが課題になっています。

コザからスタートしたLagoonは、今や沖縄全体のスタートアップエコシステムの発展に向けた役割をいただき、沖縄県の外郭団体のISCO(沖縄ITイノベーション戦略センター)と連携して、県内企業・金融機関などとコンソーシアムを設立し、スタートアップの発掘・育成のさらなる機運・支援体制づくりに取り組んでいます。スタートアップと投資家を繋ぐピッチイベントも多く開催しています。

話を「起業家支援」・「事業創出支援」に移していきたいと思います。

Lagoonでは、これまで250名の起業家の伴走を行ってきましたが、大事にしてきたことは「どんなに小さくても良いので事業を実際にやってみること」を支援することです。銀行や商工会・会議所等で行なう従来の起業支援は、事業計画・財務計画策定など書類上で行われていることがほとんどでした。それももちろん重要ですが、社会に今ない新しい事業を出していく際には、想定ユーザーもが気づいていないニーズを捉える必要があり、綿密な計画よりも仮説検証・改善を繰り返すことが重要です。

そのため、飲食で挑戦したい人には、Lagoonのキッチンを週替りで利用してもらって実際に飲食店をやってみる経験を積んでいただいたり、スタートアップに挑戦したい人にはユーザーインタビューを行なうことや、小さくても事業を動かしてみる、資料をつくってまずは売ってみることを促したりしました。

それから、半年間のスタートアップ向けアクセラレーションプログラム、「Okinawa Startup University」、起業家・投資家・経営者・アーティストと多彩に活動する麻生要一氏と取り組む創業スクール「ゼロからの起業 〜Startup Boot Camp from Zero」を開始し、起業家を面として発掘・成長させることにも繋がりました。

起業家同士の横の繋がりが生まれ、プログラム後も事業の進捗をお互いに共有し、称え合い、応援し合うと共に、嫉妬し、自分ももっとがんばろうと奮起するという起業家のコミュニティが発展することになりました。

これらの取り組みをいわゆるスタートアップだけではなく、離島の産業創出・まちづくりに転用する取り組みとして、「島ビジネスの実践塾」という離島起業家向け事業創出プログラムを今年度から実施しています。鹿児島県甑島(人口5500名)にて約10個の事業を生み出し小規模離島においても雇用創出を実現する山下 賢太さんをロールモデルとして設定したプログラムは、37の沖縄の有人離島の半分ほどから若き参加者が30名以上集まり、各地域の持続可能な発展を見据えたビジネスが生まれたほか、地域は違えども志・情熱で重なる起業家たちのネットワークができました。

この取組は、沖縄の移住定住施策の専門家(となってしまった)平田直大さん、多良間村一のシーサー顔で敏腕コーディネーターの波平雄翔、伊平屋村の地域づくりに取り組む叶雅美さんが中心となって進めています。(皆さん、琉球ミライのパートナーというか琉球ミライの主要メンバーです!)

地方創生の文脈に少し話を移します。観光の文脈でワーケーションが、海岸沿いのホテルや観光事業者等がワーケーションに積極的に取り組んでいますが、海も自然もないコザにはワーケーションという言葉がないときから、多くの方々が長期滞在して、中にはそのまま沈没(旅人表現w)していく人が多くいました。

コザは一見さんお断りということではないのですが(むしろ実はめっちゃウェルカムw)、初めて来る方にとってはなかなか入りづらい地域だと思います。お店も入りづらくてなんだか怖いし。ただ、地元の人と回ると、めっちゃ面白いし、毎日いるだけで新しい発見・出会い・インスピレーションが生れる。そんな魅力に取り憑かれて、コザに面白い人が集まるんだと思っています。

ワーケーションとして形づくって表現するよりも、地域の本質を突き詰めて自然の形でそれらとの出会いをつくることが観光にもワーケーションにも活きてくると、コザとの関わりで感じるようになりました。Lagoonは観光施設とは言っていませんが、年間1万人以上の来場者がいまして、しかもほとんどが地域外から来ますので、観光・関係人口創出にも寄与できているのかなと思ったりもします。

少し話が脱線しますが、地方創生や地域づくりを掲げて、ワークショップだの計画策定だのを行ったりするのが全国での「あるある」ですが、かつてシャッター街だったコザがV字回復する過程に4年間近く関わる中で、そんなワークショップなど行ったことがありません。それどころか、飲食、アート、ビジネスなど様々なジャンルの方がいますが、あまり堅苦しい対話なども行わないです。各々の独創性を勝手にみんなが表現する中で、個性豊かな店舗やビジネスが増えて、まちが盛り上がってきました。しかもみんなそれぞれをリスペクトして、ときには連携をしたりと、ちょうどいい距離感がまたコザらしいなと思っています。一方で、最近「アート」「音楽」「飲食」「ビジネス」等のコミュニティーのコラボレーションも生まれてきていて、ここ1年とかで更に面白くなっていくなーと思っています。(どうなるか想像できないのがまた最高!)


ワーケーションの話に戻します。うるま市から相談を受ける中で、ワーケーションとは決して言わないLagoonのこれらの取り組みをうるま市の島嶼地域に活かしていくということで、2022年より取り組みをご一緒しています。しっかり事業名にはワーケーションとついてしまっていましたがw うるま市の各離島の自治会やキーパーソンと連携して、地域の課題解決に関心を持つ人たちにワーケーションを通じて関わるきっかけをつくり、そこから更に定住促進にも繋げていくという取り組みです。津堅島のホテルの二代目店主の新しい挑戦をクラファンを活用してサポートしたりと、いろいろな動きが出てきています。地域の中と外の挑戦者とサポーターを繋ぎ、それらを加速させるためのコーディネートをこれからも行っていきたいと思います。

先日実施した、うるま市の離島の方々との作戦会議イベント

また、挑戦者とサポーターを繋ぐという話に関連すると、「ふるさと兼業」という岐阜県のNPO法人G-netが取り組む兼業マッチングプラットフォームの沖縄代理店もさせていただいております。首都圏で会社員としてある程度経験を積んでいて、その知見を地方に還元したいと考える方々が多く登録されています。

沖縄のスタートアップや離島起業家の事業の壁打ち相手になって一緒に顧客インタビュー調査を行ったり、営業資料作成・営業仕組みづくり等を行っていただいています。有名な外資系コンサルティング企業や外資系投資銀行、広告系企業などで経験を積んだ30-40代の方々の関わりが多いです。

しかも琉球ミライが担当する沖縄地域のふるさと兼業に関して、経産省の認定ツールとして承認いただいたため、スタートアップの利用料の2/3が経産省から補助されますので人手不足に悩むスタートアップの皆さんはぜひお問い合わせください。


これらの取り組みをする中で、私が心がけているのは、自らの挑戦の経験をもとに他社をサポートすることです。冒頭でも記載しましたが、私が別で代表を務めるHelloWorld株式会社が行なうまちなか留学は、もともと琉球ミライの事業として始まりました。今年度は2社とも1億を超える売上に加え、ソーシャルインパクトの兆しを実感します。事業をスタートすること、そして、その事業をスケールさせることの難しさとやりがいを、沖縄県内の支援者の中でも実感値を持って知れていると思います。

また、Lagoonで多くの起業相談・経営相談を受けていますが、なるべく起業家の皆様の同じ目線で伴走していくことを大切にしています。なので、日々事業にまつわる無数の挑戦と失敗と成功を繰り返す中で培った知見を、相談者の皆様に提供するように心がけています。その点からも、他社を自社のようにサポートすることに加えて、自ら事業を生み出し・育てていくことには、常に挑戦し続けていきたいと考えています。そのためにもしっかり稼いで事業に再投資し続けていきたいと思います。

琉球ミライメンバーから「まちなか留学」のような事業が次々と生み出されることがとても楽しみですし、そんな組織をつくっていきたいと思っています。



琉球ミライのこれから

このように雑多な取り組みを行っておりますが、これからは各種取組を更に加速させていきたいと思っています。今後の「シンクタンク」、「事業創出」に関する取り組みや方向性を紹介します。


◯シンクタンク

これまで行政関連でいうと、起業家育成等「実務」系の業務を担うことが多かったです。ただこれからは、行政の政策策定などの調査などシンクタンク系の業務にも取り組んでいきます。

あまりネガティブなことは言いたくはないのですが、行政の計画は作っただけであまり効果的に実務に落ちてこないということが多い印象です。通常、行政の調査事業は、県内の銀行系のシンクタンクや本土の会社が行なうことが主だったのですが、琉球ミライのような実務面までわかる会社が、調査後を想定しながら必要なプレイヤーを巻き込んで更に踏み込んだ計画を策定することに価値があると感じています。

また、行政が取り組むことのほとんどは課題解決や持続可能な社会づくりに繋がります。調査等を通じて様々なインサイトが蓄積される中で、収益化のハードルが高いとされている公共分野においても事業をつくることも、シンクタンクをつくる上で実現したいことです。スタートアップや事業創出に精通し、自ら事業創出する琉球ミライがシンクタンクとなることで生まれる価値だと思います。

実は、そのための仕込みをこの半年で行っておりまして、現在、沖縄総合事務局より「沖縄 地域の人事部推進調査」という産業振興を支える人事系の業務の調査事業を受託しております。これが調査系でいうと琉球ミライの記念すべき第一号案件です。

この案件は実は、2022年の参議院議員選挙沖縄選挙区で時の人となった古謝玄太と一緒に提案準備をして採択されました。参議院選挙後に玄太さんは琉球ミライに参画いただき、沖縄一のシンクタンクを目指して動いていきました。

結果として、玄太さんは那覇市に副市長としてヘッドハンティングされてしまいましたがwww、役割・組織は変わっても目指すことは大きく重なっているので、様々な連携をしていきたいと思います。

玄太さんと目指した沖縄一のシンクタンクづくりをご一緒できる方も募集しております。我こそは、という方がいたらぜひお声がけください。

琉球ミライには、沖縄市で経済文化部・こどものまち推進部で部長職をしていた元名物敏腕行政マンの上里さんも参画しており、地方創生、行政DX、行政EBPM(データに基づく政策立案)、リスキリングを通じた産業振興と所得向上、など面白い取り組みを多くできると思います。

琉球ミライ時代の古謝玄太さん!

◯事業創出

琉球ミライメンバーを中心に次の「まちなか留学」をつくるべく、事業開発に取り組みます。メンバーの1人である平良亮太は人生の軸であるDEI(Diversity and Inclusion)の考え方に基づく組織づくりを推進すべく、その事業化にチャレンジしています。

また、「ふるさと兼業」を応用してその延長線にLagoonに集まる多様な人材と様々なチャレンジを集約しマッチングするためのプラットフォームを構築していきます。単なる人材採用プラットフォームではなく、事業創出の伴走支援や、今後更に増えてくる事業承継の課題解決にも繋がるプラットフォームを目指します。

琉球ミライでは、2022年5月にかき氷専門店「瑠庵」を事業承継し、Lagoonの中で再稼働しました。うるま市宮城島で大人気店だった瑠庵は、コロナ禍で廃業となってしまいました。完全にお店をなくそうとしていた店主と偶然にもLagoonで繋がり、引き継がせていただくことになりました。偶然にも、リニューアルオープンした瑠庵の現在の店主は、福岡で10年近く飲食店を経営していた方で、瑠庵同様に感染症の影響を受け、お店を廃業して沖縄に移住された方です。瑠庵が、元々の店主の想いと、別のオーナーの橋渡しになったことも感慨深いです。

事業というのは創業者やメンバーの人生の結晶のようなものですし、地域文化やコミュニティにとっても重要なものです。放っておくと高齢化で沖縄のこれから老舗の店舗やビジネスがどんどん廃業していくでしょう。そうならないためにも、起業家の集積地であるLagoonで事業承継もサポートして、次の起業家に引き継いでいくことにチャレンジしていきたいです。そこには、若者の人材育成という共通目標を入れていきたいと思っています。


琉球ミライに参画しませんか? 協業先も募集します!


このように夢盛りだくさんの琉球ミライを共にしていけるメンバーを積極的に募集していきたいと思っています。ご関心ある方々はぜひ琉球ミライメンバーにコンタクトください〜。


前述した行政関係の事業についても、取り組みを加速していきます。琉球ミライの強みは、Lagoonの運営を通じた各専門分野のネットワークと、公共分野の新しい取り組みへの対応力・業務推進力、そして、行政の事業を更に発展させる企画力・対応力です。沖縄県の政策参謀、実務推進会社としての役割を深めていきたいと思っています。こんなプロジェクトが決まっているんだけど、体制が追いついていないという団体の皆様は、ぜひ琉球ミライとの協業をご検討ください!きっとこの記事で既存メンバーの他、琉球ミライに関わりたいという方々が増えて、どんな案件にも対応できるでしょう!w

またアップデートを定期的に記載します!

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