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【夢日記】人気ユーチューバーの友達と中堅ユーチューバーの友達と底辺ユーチューバーの僕

今日は友達のYとRが僕の家に集まってゲームをやることになっている。それも、普通にワイワイとプレイするのではない。お互いのコラボ動画を撮るために集まったのだ。何を隠そう、僕とYとRは、ゲーム実況系ユーチューバーとして、ユーチューブに動画をUPしているのである。

Yはバイオハザード関連のゲーム実況動画、Rはポケモン関連のゲーム実況動画、僕はパワプロ&パワポケ関連のゲーム実況動画をUPしている。Yは数十万人の登録者数を抱える人気ユーチューバー。遂に銀の盾をゲットすることが出来たと自慢げな表情で語っていた姿は今も忘れられない。Rは数万人の登録者数を抱える中堅ユーチューバー。Yが銀の盾をゲットした時は、そろそろ1万人突破なるか、ぐらいの規模感で、自分には到底手が届かないといった感じで、羨ましそうにYの話を聞いていた姿は今も忘れられない。

僕は、そんな二人の様子を、ほのぼのとした感じで眺めていた。なぜなら僕は、登録者数1万人はおろか、1000人にすら届いていない、底辺ユーチューバーだからだ。「羨ましい」という感情は「自分にだって到達可能」という思いがあるからこそ生まれるものだ。「自分には到達不可能」と思っている人間には、どこか他人事のように思われるために、ほのぼのとした感じで眺めることが出来たのであろう。

それも、僕だけ始めるのが遅かったわけではない。三人とも同じ時期にユーチューブチャンネルを開設して、三人とも同じペースで動画をUPしてきた。にもかかわらず、YとRのチャンネルは順調に伸びて行く一方で、僕のチャンネルだけは鳴かず飛ばずといった状態が、最初期から今日(こんにち)に至るまで続いている、そんな有り様なのである。その状態で羨ましがる方が、土台無理な話といったわけだ。

僕は、たとえどんなにチャンネル登録者数が引き離されたとしても、YとRに羨望の眼差しを向けることはなかったし、ましてや、嫉妬の念や非難の目を向けることもなかった。ただ純粋に、彼らの実況動画の再生数が伸びることを嬉しく感じていたし、彼らのチャンネル登録者数が右肩上がりで伸びていくのも、自分のことのように喜んでいた。

Yがチャンネル登録者数1000人を超えた時は三人でお祝いをした。Rが超えた時も同様に三人でお祝いをした。節目の人数を達成した時は三人で集まるのが恒例となっていた。気が付けば、Yは数十万人を抱える人気ユーチューバー、Rは数万人を抱える中堅ユーチューバーになっていた。僕は依然として1000人を超えることすら出来ていないわけだが、三人の関係は、チャンネルを開設した当初から何も変わっていなかった。それが僕にとっては凄く居心地が良かった。登録者数が変わっても、これまでと変わらず、僕と気さくに接してくれるYとRには、感謝の気持ちしかない。それが僕の正直な想いだった。

最初にYが僕の家に来た。世間話で盛り上がる。少し遅れてRもやって来た。お互いの身の上話で盛り上がる。アイドリングトークで良い具合に身体がほぐれてきたので、僕達はコラボ動画を撮るために「収録部屋」へと移動した。ここまでの雑談で、各々のチャンネルに関する話題は少しも挙がらなかった。節目節目で祝うことはあっても、僕達の話題の中心は「ユーチューブ」ではなく「世間話・身の上話」なのだ。子どもの頃と何ら変わらない。それが僕にとっては凄く居心地が良かった。

まずはYのチャンネルにUPするためのコラボ動画を撮った。二人協力プレイが可能なバイオハザードのシナリオモードをプレイした。Yは1Pで、僕とRは交互に2Pを担当した。コントローラーを握っていない時は「ガヤ担当」として声だけ出演した。Yは手慣れた操作でゾンビを倒していく。僕とRは足を引っ張っている状態ではあったが、補って余りあるYの神プレイにより、サクサクとストーリーが進行していった。数パート分を撮り溜めた。

次にRのチャンネルにUPするためのコラボ動画を撮った。いわゆる「赤緑青黄」系列よりポケモンではなく、ポケパークのような開放的なマップを散策することの出来るポケモンをプレイした。一人プレイ専用のゲームだったので、三人で交互にプレイすることになった。コントローラーを握っていない時は「ガヤ担当」として声だけ出演した。「プレイヤー1:ガヤ2」の割合だったこともあり、プレイヤーの声よりもガヤの声の方が強い感じがした。僕は、このバランスで果たして良いのかしら、と思案しつつも、そのまま、数パート分を撮り溜めた。

最後に僕のチャンネルにUPするためのコラボ動画を撮った。しかしながら、YとRは野球に詳しくも無ければ興味関心も無い感じなので、野球が一切分からなくても三人で楽しめるよう、パワポケのミニゲームモードで遊ぶことになった。色んなミニゲームをプレイしたのだが、どれも楽しんでくれたようなので良かった。その中でも、特に盛り上がったのが「殺人クワガタ」だった。ルールは単純ながらもなかなかクリアするのが難しかったようで、YとRは何度も何度もリトライを繰り返していた。僕は、二人が躍起になってプレイしている様子を見てガヤを入れていたのだが、それがとっても楽しかった。数パート分を撮り溜めた。

そうこうしていると、あっという間に一日が終わってしまった。僕達は、僕の家の近所にあるラーメン屋で晩御飯を食べながら、思い出話に花を咲かせた。帰り際に、僕が二人に向かって「また近いうちにコラボ動画を撮ろうな!」と言った。するとYは、Rの方を見て「Rの登録者数10万人突破記念パーティーの方が早いんじゃないか?」と言った。それを受けて、Rは「コラボ動画がバズればワンチャンな(笑)」と言った。口ではワンチャンと言いつつも、特に期待してはいないような言い方にも思われた。

そうして、僕達は解散した。ユーチューブに関する話題が出たのはこれっきりである。それも、今後の予定に関する話題でもあったため、何らの違和感も無かった。おかげで、最初から最後まで、三人で和気藹々と過ごすことが出来た。楽しかった。本当に楽しかった。さっき解散したところなのに、早く三人で集まりたいなぁと思っている自分が居た。それぐらい、楽しかった。

・・・・・・。

楽しいと言い聞かせているわけじゃない、はず。

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