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バリアン、行ってきた。

バリ島に関して質問を受けることが多いのが、「バリアン」についてだ。

バリアンは、「人の病気を治すことが出来る人」で、シャーマンのことである。
治すことが出来る=病気にすることが出来る、ということでもあり、その点において白と黒のバリアンが居る、と言われる。いはゆる、ホワイト・マジック、ブラック・マジックってやつだ。
バリアンにもいろんなタイプが居て、なり方にもいろんなタイプがある。

バリアンに関する私見は、また違う機会に。

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珍しく旦那が誘ってきたので、バリアンのおうちに行ってきた。

バリアンのところに行くときは、大概アポ無しで行く。会えなかったら会えなかったでそれも縁だという事で。
昨日は、調子の不安定な義父を連れて、一番上の義姉と、4人で行ってきた。
私達が行ったときは一人先客ありで、結構待った。おうちがバリ・ヒンドゥー仕様とは全く違う作りなので、旦那と二人で庭をうろつきまわった。
置いてるものや祭壇は中国風。薬に使うであろう植物が、プランターで生い茂っている。
三国志に出て来るような中国武将の像とか飾ってある。オイルの抽象画が沢山飾ってあり、本業は画家さんみたい。
中華系バリ人のおっちゃんで、会話はオールバリ語。
私は全く見物気分で行ってたし、バリ語会話の半分くらいしか聴きとれなかったので、黙って大人しく座っていた。

義父の診立て(見て喋るだけ)が一通り終わって、義姉の気になることや、旦那の気になることなど話していたのだが、旦那の話になるたびに、なぜか私の方へ話が飛んでくる。

そこで言われたのが、まず、私はとてもKerasだということ。
Kerasとは一言でいうと、まあ、ストロング、ハード、という意味なのだが、これは、今まで会ったバリアンによく言われる。
昨日は実は、二時間以上、結構長い間話していたのだが、私の顔を見るたびに、「彼女は本当にKerasだね」と(笑)
旦那に向かって、このKerasな奥さんによく耐えてるね、とか・・・
めっちゃ失礼(笑)
元々は素直な性格だが、とにかくKeras、最初は台湾人かと思った、なぜならお酒、強いでしょ。腹が立ったらアルコールをがんがん飲む、ほんとにKeras! 運動不足、体内には癌は無い。
以上が私に対する総評(笑)
話し方や物腰は全然嫌な感じじゃなくて、面白い人だった。

一方、旦那に対してはべた褒め、というか、「彼はほんとにPolosな人だね。」を連呼。Polos とは、正直、従順、誠実、謙虚。
さらに、「彼はOrang Sabar」も連呼。
つまり、彼は忍耐強い、と。

これ、まるっきり旦那と私は正反対で対応してますよね(笑)

大人しく黙って座ってただけなのに、小姑(義姉)の前で、よく酒を飲むだのKerasだの、よくまあ暴露してくださいましたね(笑)
会話もせず、ぱっと見ただけで分かった点はまあ、評価しましょう。
途中で義姉が、気を使って「PolosとKerasで、ちょうど良かったって事よね、はははは」と笑いだす始末(笑)

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このように、その人を見ただけで色んなことを見抜いたりする能力があるのが、普通のお医者さんとは違うところ。そして、彼らは薬草について知識が豊富で、取り扱いに長けている。

昨日は舅メインで行ったので、舅にはボトル詰めの薬4本も出たが、旦那(と私)に関する処方はお水(聖水みたいな)だけだった。が、後日、いつでもいいから二人で、彼の祈りの場所(自宅とは離れた場所)にお祈りしにおいで、と言われた。

私のKerasさが、旦那の寿命を縮めてるのかしら・・・。

そこんとこがとっても気になる私。また聞きに行こうと思う(笑)

舅は今日から処方箋通りに生活していくので、まずは3週間、様子を見る。

通常、バリアンに診てもらったときは、チャナンに謝礼を載せて祭壇に置いてくるのだが、昨日のところは固辞された。お金は絵を売って得るとのこと。画商を通して自分の取り分40%だけど(少なっ)、必要なものはいつも何でも買えるから、お薬や診立てに対してお金は持ってこないで、という事で。
人助けに関することでお金を取らない、という態度は、なんだか信頼度が増す。
※基本的にはでも、私は謝礼は払うべきだと思っています。

ここのことは、亡くなった二番目の義姉が癌の闘病で苦しんでいた時に、紹介されて知った。知ったのがもう末期だったので残念ながら診てもらう事が出来なかったが、ほんとに癌患者さんを能く診る、と評判である。

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