3月17日(日)、「イルム」冊子発刊記念集会のお知らせ

ある時、在日の友人と飲んでいて、唐突に問われたことがある。
「君は何で運動にかかわってんねん!?何で釜(西成)に住んでるんやーッ」
その時にはうまく言葉にできなかったが、今なら少しくらいは言える。
自分にとっての運動とは、「生きる」ことだ。
311のフクシマ以後、管理統制・相互監視・生殺与奪を強めている社会の中で、もがきながらも生きていくこと。
また釜ヶ崎に来たのは、あくまで成り行きではあるけど、この地は国家が労働者を寄せ集めてできた場所だから、何かしら潜在的に引き寄せられたせいもあってやって来たのかもしれない。
そして私自身の根底にあるのは、やはり「発達障害当事者研究」である。
外見は至ってフツーそうに見えても、まさにアイデンティティとも言える障害を否定されたら、それはこれまでの生存過程を否定されるのと同じで、自分が自分でなくなってしまう。そうなれば満身の怒りをもって抗議するだろう。

当たり前のことを当たり前にできる社会で暮らしていきたい。
国家が私たちを殺しにかかってきたら、間違いなく抗いたい。

「イルム/なまえ」の運動とは、その最たるもので強力な同調圧力がかかっている日本社会全体の問題が先にあるのであって、在日外国人が誇りある本名(民族名)を名乗れないのは、その延長線上にあると思っています。決して被害者である東アジア人民にその責任を押し付けてはなりません。

繰り返しになりますが、今の日本で在日朝鮮人(多国籍の外国人も含めて)の多くが誇りある本名(民族名)を名乗れないのは、禍々しき植民地時代から今もなお続く日本帝国政府が生み出し、置き去りにしてきた膨大な問題が頭をもたげているのであって、その堕落した腐敗政治にこそ大きな原因があります。
またこの問題を蔑ろにして、むしろ後ろ盾にして、尚且つ無関心を装う体たらくな日本の差別社会に生きる私たち日本人こそが問われ、背負っていくべき問題なのだと考えています。

僭越ながら、チラシのデザインと冊子の装丁に携わっております。告知が遅くなりましたが、今月もしよろしければ、ぜひお越しください!

■『なまえは私のアイデンティティ-当たり前に本名が名乗れる社会を求めて』(頒価800円)冊子発刊記念集会
 在日コリアン2世の金稔万(キムインマン)さんは、2007年に日雇い労働の建設現場で通名(日本名)を強制された事により、精神的苦痛を受けました。
 奪われた本名(民族名)をもう一度取り戻すため、国と企業を相手取って裁判を起こしました。2013年に大阪高裁の敗訴が確定。
 私たちは、裁判を振り返り、これからを展望するために報告集を作りました。みなさんとともに考える場になればと思います。
第1部 講演「在日朝鮮人の本名(民族名)における歴史的背景」
    鄭祐宗(チョンウヂョン)
第2部 リレートーク「イルムを巡って」
    鄭祐宗
    朴利明(パクリミョン)・中村葉子(イルム裁判事務局)
    西川祐功(大阪市立矢田中学校校長)
    いんば(釜ヶ崎労働者)
日 時:3月17日(日)13:30~16:30
場 所:ふるさとの家(西成区萩之茶屋3-1-10)
参加費:一般500円・学生・非正規・無職・65歳以上・障がい者200円
主 催:金稔万さん本名(民族名)損害賠償裁判を支援する会
    大阪市天王寺区細工谷2-14-8 猪飼野セッパラム文庫内
    090-9882-1663(藤井)masipon@nifty.com
    イルムから-HP http://d.hatena.ne.jp/irum/

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