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アドバンスGP調整録&【水闇ゼーロ】解説

 どうも◆ドラ焼きです。

 今回の記事では先日開催されましたGP2022のアドバンス部門にてベスト8入賞を果たした【水闇ゼーロ】を解説していきます。

 まず最初に構築を使用した構築は以下のものです。これを前提に話を進めて参ります。



 記事の内容としては事前での環境予想、GPを終えての反省点、使用構築の解説の順に進めていきます。構築解説の対面毎の相性以降は有料部分となりますので、実際のCSでの使用を想定している方は購入を検討していただけると幸いです。

 また、フェアリーchでもデッキリストや動き等は解説していますので、そちらも参考にしてみてください。有料部分の解説は基本的な動きではなく、より対面毎の立ち回りや意識するポイントについて説明をしていくので、動画とこの記事の内容は被らないよう気を付けています。

フェアリーch動画
・【祝】DMGP2022でTOP8に入賞!!覇道プロモを獲得した最強の『青黒ゼーロ』が強過ぎるので紹介
https://youtu.be/ykFiV0Kt35k

・【デュエルマスターズ】全てわかる『水闇ゼーロ』のデッキ"構築理論"
https://youtu.be/rKD8e2fUCPk

 それでは早速GP2022の事前環境予想から話をしていきましょう。調整の時系列順に話をしていきます。




事前環境予想

Step1.デッキ相性の洗い出し

 今回自分が一緒に調整したメンバーは「マラかっち」とも呼ばれるいつもの調整メンバーですが、ここでの調整は基本的に相性表を使ったデッキ相性の洗い出しから始まります。

 まず取り掛かったのが【火闇ドルマゲドン】、【火自然アポロ】、【ガイアッシュ覇道】、【アナダークネス】、【リースRX】、【火単我我我】あたりだったと記憶しています。

 基本は皆で環境デッキ同士の相性を確かめつつ、デッキを思いついた人は自分の回したいデッキを回すというスタイルの調整です。自分はかなり早い段階で【水闇ゼーロ】に目をつけていたため、調整の初期から回し始めていました。

 調整が進んでいく過程で【水闇ゼーロ】の構築が洗練されていき、相性表も【水闇ゼーロ】から先にガンガン埋まっていきました。

 【水闇ゼーロ】の勝率においては先攻でかなり高い勝率が出るという特徴が見られ、ほぼ全てのデッキに7割~8割の先攻勝率を叩き出していました。これに近い勝率の出し方をしていた過去のデッキが【オカルトアンダケイン】であり、この時点で調整グループ内では”実質オカルトアンダケイン”とこのデッキを呼ぶようになっていました。

 先攻3ターン目のドボンが一定の確率(しかもまずまずの確率)で起こり、先攻4ターン目であればいわずもがな。一方で後攻になると途端に相手のビッグアクションやメタカードが刺さり、《零龍》の1ドローもデメリットとして働きやすくなります。

 先攻で7~8割という高い勝率が出るからこそ、後攻で4割対面であろうと基本的には有利と言う事が出来る、そんな『先攻制圧デッキ』の1つがこの【水闇ゼーロ】と言えるでしょう。

 そして【水闇ゼーロ】の強みは【オカルトアンダケイン】がそうであったように、特定のカードに頼らないこと、ビートからコントロールまで様々なレンジでゲームメイク出来ることなどが挙げられます。

 対面次第で《闇王ゼーロ》無しでも勝てる相手があり、豊富なドローソースと高い打点形成能力で戦い方も一つではありません。

 唯一の弱点は《とこしえの超人》でしたが、【オカルトアンダケイン】が《龍装鬼オブザ08号》4枚採用でそれを乗り越えたように、このデッキでは《大蛇の鬼 ジャドク丸》で突破していきます。

 【オカルトアンダケイン】で培ったプレイノウハウ、構築ノウハウを存分に生かすことが出来るデッキで自信もあり、【火自然アポロ】以外の既存のデッキに五分以上。このデッキでいくぞ!

 と早々にデッキが決定しましたが、ここから苦しい調整データが少しずつ現れるようになっていきました。



Step2.不利対面デッキ続々登場

 GPが2週間後に迫り、ほぼ調整が終わりに近づいてきました。調整は次の段階に移行し、環境内で母数は多くないが1度は当たるかもしれないデッキ、所謂ローグデッキとの対面調整が始まりました。

 【カリヤドネ】、【旅路じーさん】、【闇自然オーラ】、【万軍投コン】等CSで入賞しているデッキと片っ端からぶつけていく段階になります。

 上記のデッキ達は所謂4ターン目にビッグアクションを起こすデッキなので軒並み有利です。逆に環境トップである【ガイアッシュ覇道】は、これらのデッキに不利がつきがちだったので、当日は4キル系デッキも見ることがあるだろうと予想していました。

 ここまでは【水闇ゼーロ】の使用を迷うような材料は何もなかったのですが、少しずつ嫌な材料が出てきます。

 まずは【ネバーループ】の登場です。5マナでループしてくるデッキなので回す前は勝てる相手だと思っていましたが、これが厳しかった。《電脳の海を彷徨うエレキギター》を張られてしまうと全ハンデスしてから1点ずつ攻めてもかなりの確率でループされてしまいます。

 プレイングを詰めれば勝率を底上げすることは出来ましたが、依然として不利対面には違いない相手でしたね。

 次に調整メンバーである25(@doald25)さんが持ってきてくれた【自然単オービーメイカー】。これも【水闇ゼーロ】の不利対面の1つでした。《とこしえの超人》が高確率で1ターン目に出され、速度も同じ。【水闇ゼーロ】側の良さを生かしにくい対面でした。

 実際GP本番でもシークレットデッキとして持ち込んでいたグループがあり、そこと自分たちとの大きな違いは《零龍》の有無です。《零龍》は【オービーメイカー】の出力を底上げしてくれるカードではありますが、こと【水闇ゼーロ】対面においては無いほうが都合が良いカードです。

 自分たちの調整グループは《零龍》無し版と回していたため、当たった瞬間ほぼ負けだと覚悟していましたが、結果的に本番で当たったとしても4割程度の勝率のある対面だったのはラッキーだったと言えるでしょう。

 この時点で【アポロ】、【ネバーループ】、【オービーメイカー】という不利対面が出てきたわけですが、これら全てに有利なデッキが1つあります。それが【ガイアッシュ覇道】です。

 また、【水闇ゼーロ】のローグデッキ対面での勝率が埋まってきたタイミングで、【ガイアッシュ覇道】の主要対面の勝率埋めも終わりました。そこで皆気付きます・・・・・【ガイアッシュ覇道】強くね??

 ただしこの時点でGP開催まで2週間を切っており、【ガイアッシュ覇道】のプレイングをグループ全体で底上げする時間はギリギリ足りるか足りないか、というところです。



Step3.最終判断

 GPまで2週間を切ったところで、自分は対【ガイアッシュ覇道】に特化した新しいデッキタイプの作成に励むようになったりもしましたが、最終的にグループ全体で【水闇ゼーロ】で行くという結論が出ました。

 その理由は以下の通り

  • 【ガイアッシュ覇道】は直前のCSでも入賞数1位、自分たちの相性表でも高い勝率が出ており、当日は1番多い。

  • 前提としてミラーは勝率50%と考えると、【水闇ゼーロ】の方が【ガイアッシュ覇道】を使用するよりも対【ガイアッシュ覇道】に勝率が出る

  • 【ガイアッシュ覇道】に有利なデッキは【水闇ゼーロ】にとってのお客様

  • 【水闇ゼーロ】の弱点だった《とこしえの超人》への対策は万全

 こうした理由から自分たちは【水闇ゼーロ】の使用に踏み切りました。勿論、【ガイアッシュ覇道】ミラーにおいて構築やプレイング等で勝率60パーセントまで持っていけるという自信があれば違う結論を出していたかもしれません。





GP2022反省点

 アドバンス部門GPは【水闇ゼーロ】を7人でシェアし、自分だけが予選上がり。この時点で敗色ムード真っ只中でしたが、何とかベスト8に行けたのは良かったです。

 この後解説するメタゲームの読み違いもあったにせよ、勝ちの目のあるメタゲームだったのですが、予選でマラかっちの風は吹きませんでした。

 主に初動事故、不利対面へのどうしようもない負けで一人また一人と敗退していきました。そういった事故や不運をそのままで終わらせない反省点を書き残しておきます。



1.メタゲームの読み違い

 まず自分たちは【ガイアッシュ覇道】が最大母数と考えていたものの、ここまで多いとは考えていませんでした。

 デッキパワーが高いのは理解していますが、前環境最強の【JO退化】に比べたら切り崩すことは出来るデッキです。もっと色んなアプローチで【ガイアッシュ覇道】に対して勝ちに来るデッキが存在すると思っていました。

 しかし実際は【ガイアッシュ覇道】が圧倒的に多く、それ故に《とこしえの超人》を使うデッキが息をしていません。そのため自分たちの構築における肝であった《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》が逆に足を引っ張る形になりました。

 《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》自体はノイズになりにくいカードですし、【自然単オービーメイカー】対面でも必須級のカードなので入れておいて問題は無かったのですが、1枠くらいは《闇王ゼーロ》起動を早めるためのカードに割いても良かったと反省しています。

 例えば《スプーン=ンプス》は5枚目の《暗黒鎧 ザロスト》であり、13枚目の初動として数えられるカードです。メタ読みをドンピシャで当てれていたなら、初動事故で負けてしまった他のメンバーが勝てていた可能性はあるでしょう。



2.習熟度が間に合わなかった

 なぜ【ガイアッシュ覇道】がここまで多いことが読めなかったかというと、一重に【ガイアッシュ覇道】への習熟度が足りていなかったからだと思います。

 自分たちは”ミラーは勝率50%”という前提のもとで作戦を立てましたが、他の参加者と意見交換をしているとミラーを意識した構築やプレイを詰めることに時間を割いている方が多くいました。

 自分たちももっと【ガイアッシュ覇道】を回していればミラーで差が出るポイントを多く知ることが出来たはずです。とはいえ【ガイアッシュ覇道】ではなく【水闇ゼーロ】を選択していたのは変わらなかったと思いますが、ミラーで差が出るならば【ガイアッシュ覇道】の使用者がもっと多いことに気付けていたと思います。

 もっと【ガイアッシュ覇道】を回してその特性への理解度が高ければ当日の母数がもっと多いと予測出来ていた。→それが出来ていればより最適な構築の【水闇ゼーロ】で勝負に挑めていた。

 簡単に言ってしまえば、練習不足が今回の自分たち調整グループの反省だと考えています。





【水闇ゼーロ】解説

 以上がGPまでの自分たち調整グループの取り組みと、その反省でした。それではここからは実際に使用した【水闇ゼーロ】の解説に入ります。




デッキリスト、採用カード解説

『【アドバンス】水闇ゼーロ』
4 x 闇参謀グラン・ギニョール
4 x 戦略のD・Hアツト
4 x 暗黒鎧 ザロスト
4 x 闇王ゼーロ
4 x 罪無 ターボ兆
4 x 知識の破壊者デストルツィオーネ
4 x 「大蛇」の鬼 ジャドク丸
3 x 龍月 ドラグ・スザーク/龍・獄・殺
3 x 新世界王の破壊/新世界秩序
3 x 戯具 ドゥゲンダ
2 x 【問2】 ノロン⤴
1 x 鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ

(外部ゾーン)
2 x 暗黒の騎士ザガーンGR
2 x 凶鬼000号 ゼロヴォイド
2 x トムライ 丙-三式
2 x オーマ 丙-二式
2 x ダラク 丙‐二式
1 x ヘルエグリゴリ-零式
1 x カット 丙-二式

4 x 時空の禁断 レッドゾーンX/終焉の覚醒者 レッドゾーンBSR
3 x 轟く覚醒 レッドゾーン・バスター/蒼き覚醒 ドギラゴンX
1 x 超時空ストームG・XX/超覚醒ラスト・ストームXX

1 x 滅亡の起源 零無/零龍
1 x 墓地の儀/零龍
1 x 復活の儀/零龍
1 x 破壊の儀/零龍
1 x 手札の儀/零龍




▶《闇王ゼーロ》から出すカード

 このデッキのメインコンセプトは闇のクリーチャー3体と手札3枚をコストに《闇王ゼーロ》を使い、早期に闇の大型クリーチャーを出すことでマウントを取る。そして相手が立て直すまでのターンにムゲンクライムや2発目の《闇王ゼーロ》で過剰打点を組んで勝つというものです。

 そのため《闇王ゼーロ》から踏み倒す大型の闇のクリーチャーの選定は重要になってくるわけですが、今回は《知識の破壊者デストルツィオーネ》と《龍月 ドラグ・スザーク》の2種類のみを採用しています。

 まず《知識の破壊者デストルツィオーネ》は《闇王ゼーロ》から踏み倒せば自分の零龍の儀全てを達成できるカードです。

  • 《復活の儀》→《闇王ゼーロ》の蘇生効果やそれまでの過程で達成。

  • 《破壊の儀》→《闇王ゼーロ》のコストで達成。

  • 《墓地の儀》→《闇王ゼーロ》を打てば墓地8枚達成は余裕。最後に残して墓地の儀カウンターも可能。

  • 《手札の儀》→全ハンデスして、相手の手札を参照して達成可能。そのため《破壊の儀》で自分の手札が1枚増えても心配なし。

 《知識の破壊者デストルツィオーネ》で手札を、《零龍》で相手の盤面を一掃出来るため、《闇王ゼーロ》を打てれば勝ちという状況を作りやすくなっています。

 また自分の手札が0枚の時にトップデックすれば除去として使える点も手札が0になりやすいこのデッキと相性が良いです。《戦略のD・Hアツト》等で引いた際にも効果が発動するため、1枚ずつドローする癖をつけてください。

 次に《龍月 ドラグ・スザーク》。こちらは下面の《龍・獄・殺》を初動として数えることが出来るためデッキの枠圧縮に繋がるほか、過剰打点を形成しやすくなり、マウントを取ったあとの溜めの動きが強くなります。

 他の出す候補とその不採用理由は以下の通りです。

  • 《ニコル・ボーラス》
    →多色がNG。《知識の破壊者デストルツィオーネ》の方が使いやすく、P侵略も出来るため強力。

  • 《∞龍 ゲンムエンペラー》
    →自分の《零龍》と相性が悪く、《龍月 ドラグ・スザーク》の方が全体的に使いやすい。採用することで【ネバーループ】には有利になるが、他の対面にはこれでないといけない理由がない。



▶初動枠

 《戦略のD・Hアツト》系が計9枚。《龍・獄・殺》が3枚で合計で12枚が初動です。前提として初動は出来る限り積むというのが基本です。

 このデッキは性質上闇文明以外のカードを採用出来ず、マナチャージ用の水もセル以外は多色カードとなります。そのため初動は多ければ多いほどデッキの安定感と爆発力が上がります。

 《闇王ゼーロ》から出すカード、墓地から出るカード等を減らしてまで初動を増やすと結果的にデッキの再現性を下げることになってしまうため、それらは減らせないと考えています。なので結果的に初動に更に割けるとすれば、《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》、《新世界王の破壊》、《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》くらいでしょう。

 ”GP2022反省点”でも語ったように、《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》を1枚《スプーン=ンプス》に振るというのは良いアプローチだったのかなと考えています。

 《戦略のD・Hアツト》系と《龍・獄・殺》のどちらでのスタートが優先なのかは”対面毎の相性、立ち回り”の項で解説していきます。

余談
 超細かい話にはなりますが、《戦略のD・Hアツト》、《戯具 ドゥゲンダ》、《【問2】 ノロン⤴》が同時に手札にある時のプレイ順も意識していました。
 任意でドローが可能な《戦略のD・Hアツト》は最初に出すのではなく、キープして他のカードからプレイし、次のターン以降に《戦略のD・Hアツト》を出してドローをしないという選択肢を残す。
 ただし、《戦略のD・Hアツト》や《【問2】 ノロン⤴》を埋めて《戯具 ドゥゲンダ》を出すようなことをしてしまうと相手に《凶鬼37号 グルル》が入ってないことが透けてしまう。
 結果的に《【問2】 ノロン⤴》から先にプレイすることが一番多く、次点で《戦略のD・Hアツト》、《戯具 ドゥゲンダ》という感じです。
 これに加えて《天使と悪魔の墳墓》ケアも勿論します。



▶墓地から出るカード

 墓地から出てくるのは《暗黒鎧 ザロスト》、《罪無 ターボ兆》、《闇参謀グラン・ギニョール》の計12枚。

 《暗黒鎧 ザロスト》、《罪無 ターボ兆》に関しては《墓地の儀》を最後に残して、相手の攻撃をブロック→《墓地の儀》を達成で零龍卍誕という動きは必修です。

 特に《闇王ゼーロ》で《知識の破壊者デストルツィオーネ》が見えず、《龍月 ドラグ・スザーク》を出した場合には《破壊の儀》で墓地の《罪無 ターボ兆》を回収し、余った1マナで手札からムゲンクライムします。

 こうすることで自分の手札を参照に《手札の儀》を達成し、《墓地の儀》を残しながらの《罪無 ターボ兆》によるブロッカー、つまりは墓地の儀カウンターの準備を整えることが可能です。


 《闇参謀グラン・ギニョール》はコマンドなのでP侵略可能、かつ、手札補充と盤面除去、時には自分の場の《龍月 ドラグ・スザーク》を使いまわすことにも使えるカードです。

 手札を増やす効果が任意効果なのも使い勝手がよく、《手札の儀》で手札が0枚になるように墓地回収をしないこともあります。

 【火単我我我】、【火闇ドルマゲドン】といった対面に対しては3ターン目に《闇参謀グラン・ギニョール》が着地すれば《闇王ゼーロ》がなくともゲームメイクが可能です。

 P侵略で自分の手札を切り、4ターン目に《手札の儀》を達成しやすくもなる点が優秀で、《闇王ゼーロ》に頼らずとも《零龍》をうまく利用してゲームメイクしていけるのはこのカードのおかげと言えるでしょう。



▶キングセル

 このデッキ唯一の水単色として扱える土地用のカードです。

 基本的には1ターン目に多色水マナをチャージし、2ターン目、3ターン目は単色をチャージしたいデッキなのですが、《新世界王の破壊》を引いているとマナ置きの自由度が増します。

 2枚引く必要性はないです。1枚あるだけで4ターン目に水マナ2枚という状況を作りやすく、かつ、ハンドキープが楽になりやすいというカードです。

 こう聞くと4枚採用しても良いのではないかと思いますが、一番の役割は《闇王ゼーロ》を打った時の《破壊の儀》達成で拾うことでも4ターン目に水マナ2枚の状況を作りやすいことです。

 4枚採用すればハンドキープが楽になるというメリットを享受しやすくはなりますが、その分デッキの枠が圧迫され積みたいカードを積めなくなります。

 3枚の採用でも引ければハンドキープが楽になるメリットは享受出来ますし、もう一つのメリットである4ターン目に水マナ2枚が作りやすいということに関しては3枚でも4枚でもそこまで変わりません。

 なので自分たちの結論としては《新世界王の破壊》は3枚で十分ですし、何なら1枚を《【問2】 ノロン⤴》等に振るのもアリだと考えています。



▶《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》

 水文明を含まない多色なので手札に来るとマナにも置けず邪魔です。手札から捨てれるタイミングがあれば捨てる、というカードですね。捨てておいて《闇王ゼーロ》を打ったタイミングの《破壊の儀》で回収します。

 ただこのカードがあることで詰め切れる対面、切り返しが出来る対面が多いのも事実です。

 詰めや切り返しに必要なカードということは、デッキをかなり掘り進めた後や、盾で受けた後に使いたいカードということなので1枚でも十分にゲームに絡ませることが可能です。

 採用枚数0と1とでは攻め込むタイミングが変わるカードなので1枚の採用を推奨します。



▶超次元ゾーン

 《時空の禁断 レッドゾーンX》はミラーや【火闇ドルマゲドン】対面で4枚使う場面があるので4枚確定です。
 《知識の破壊者デストルツィオーネ》、《闇参謀グラン・ギニョール》、《暗黒の騎士ザガーンGR》、《凶鬼000号 ゼロヴォイド》に侵略します。

 正直《蒼き覚醒 ドギラゴンX》については3枚目以降を使ったことが無いので2枚の採用でも良いですが、他に使う場面が思いつくカードがなかったのでこれにしています。《龍月 ドラグ・スザーク》からP革命チェンジしてTブレイカーとして運用します。

 《超時空ストームG・XX》は盤面に《終焉の覚醒者 レッドゾーンBSR》が立った際に、それ以降のP侵略、P革命チェンジを実質4打点として運用出来ることがあります。

 また、以下のテクニックによって即時覚醒させることも可能です。

 ターン開始時に《時空の禁断 レッドゾーンX》が2体居ることが条件。
①1体目の《時空の禁断 レッドゾーンX》のメテオバーン覚醒を処理。12コストの《終焉の覚醒者 レッドゾーンBSR》になる。
②《終焉の覚醒者 レッドゾーンBSR》ともう1体の《時空の禁断 レッドゾーンX》を進化元に《超時空ストームG・XX》を出す。
③待機させておいた《時空の禁断 レッドゾーンX》のメテオバーン覚醒を処理。既に《超時空ストームG・XX》になっているこいつがメテオバーン覚醒を引き継いでいるため、一気に《超覚醒ラスト・ストームXX》まで覚醒します。



▶GRゾーン

 《龍・獄・殺》を初動として数えるためにGRゾーンを闇で染める必要があります。闇のGRクリーチャーは選択肢が狭く、消去法で現在の12枚が決定したと言っても過言ではありません。

 GRゾーンの選定のポイントは以下の通り

  • 《龍月 ドラグ・スザーク/龍・獄・殺》から出て打点として優秀なカードかどうか
    →《暗黒の騎士ザガーンGR》、《凶鬼000号 ゼロヴォイド》、《ヘルエグリゴリ-零式》

  • そのカードにしか出来ない強い動きがあるか
    →《トムライ 丙-三式》、《オーマ 丙-二式》

  • 《龍・獄・殺》で捲れた時に強いかどうか
    →《ダラク 丙‐二式》

  • デメリットはないか

  • パワーラインは優秀か(1111以下破壊で焼かれるかどうかは1つの基準)

 例えば今回採用されている《ヘルエグリゴリ-零式》は明確なデメリットの存在するカードです。

場に《凶鬼000号 ゼロヴォイド》があればデメリットを帳消し

 しかし、《龍月 ドラグ・スザーク》で4回GRして《ヘルエグリゴリ-零式》が捲れた時、一緒に《凶鬼000号 ゼロヴォイド》が捲れる確率は46%ほどです。

 もしも捲れなかったとしても自分の1打点クリーチャーを消せば良いだけなのでそこまで気になりません。

 しかし2枚採用すると、《龍月 ドラグ・スザーク》から2体《ヘルエグリゴリ-零式》が出た場合のデメリットが目立つようになったため、1枚のみ採用しています。

 このようにデメリットが出ないようなGRの選び方が基本でした。その点《ソゲキ 丙-一式》はパワーが低く、かつ《斬隠蒼頭龍バイケン》等のマッドネスのせいでデメリットが目立つことが多いため不採用となっています。

 《ヘルエグリゴリ-零式》を1枚採用することで1枠余る形になったのですが、その枠には《カット 丙-二式》を採用しました。5マナまで溜めればGRゾーンからハンデスを任意のタイミングで飛ばすという選択肢を作れるようになっています。



 以上が採用カードの解説です。以降の有料部分ではこのデッキを回すうえで意識するポイントを解説しています。対面毎の回し方にフォーカスしていくので、より深く動きを理解していただけるかと思います。

 無料部分は終わりになりますので、ここまで読んでくださった皆様、当日応援してくださった方々、調整に手を貸してくれた友人たちに今一度感謝の言葉を述べたいと思います。ありがとうございました。

 次の大型大会は2023年の4月。そしてその前にはチャンピオンカーニバルと呼ばれる大会もあるだとか・・・・

 そこで今回以上の結果を出せるよう日々研鑽を続けていきます。それでは、今後ともフェアリーchやガチまとめ等での活動を宜しくお願い致します。



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