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【講義一日目No.1】ダイヤモンドを判断する最終要素とは

ダイヤモンドは、周知の通り奥が深いものであります。天然の産物であり、その希少性ゆえ、例えば大きさから考えると、これ程高価なものはないと言えるでしょう。

しかも、ダントツに、です。

その為、このダイヤモンドを扱う人間、会社、市場といった背景にさまざまな仕組みや裏社会があるのも事実です。しかし、本連載ではそういった背景を追求してゆくものではありません。

では、その世界一高価なダイヤモンドをどうやって選ぶのか。

一言で言えば、「自分の感覚」だと考えます。

これが、私の行き着いた結論であり、今後も変わることはないと考えています。しかし、これだけでは机上の空論になってしまいますので、より具体的な選び方順序は後述していきたいと思います。

ダイヤモンドの世界年間産出量を近年の数字で例えば1億5千万キャラットとします。言い換えると30トンで、ざっとこの半分ものダイヤモンドが工業用として使用されます。これはつまり汚いダイヤモンドであり、言わば“宝石用の試験”に落ちたようなものです。

工業用のダイヤモンドは世界一「硬い」その特性を利用して高硬度材料や難削材料の研削、研磨をはじめとする加工に使われます。例えば、トンネルを掘っていくのもこのダイヤモンドカッターであり、世界一硬いダイヤモンドをカットするのもダイヤモンドで研磨していくのです。

話がそれましたがともかく、産出量の半分が工業用として使われ、宝石用の試験に受かった優秀なダイヤモンドも、カットされ削り取られるのが大半で、結局5トン程度になってしまいます。このトラック1台分の量を世界中の人々が分け合っているのです。

何千万年~何億年もかけて奇跡的に火山の噴火によって地球の表面に現れ、現れた中でもこれだけ“希少”である特性の上、さらには天然の産物であるがため、よく言われるように宝石(今で言えばダイヤモンド)は正に「一期一会の出逢い」であると言えそうです。

こういったダイヤモンドでありますから、最終的には自分の唯一無二の「感覚」が正しい判断だと考えるのです。


■次回の講義は下記よりお進みください。

【講義一日目No.2】選ぶ際の材料

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