【講義三日目No.3】店員さんが教えてくれない4C、みっつ目は透明度
みっつ目のCは透明度、つまりクラリティ(Clarity)です。
ジュエリー店でダイヤモンドを見られた方はこんな経験はありませんか?
「こちらが、VS1です」
「こちらが、VVS2です」
とダイヤモンドをひとつひとつ目の前に出されます。
当然、この実物のダイヤモンドを見せる前に、(ダイヤモンドをあまり知らない方には特に)4Cがどんなものかの解説があります。
その解説の後ですから、あるいは4Cの知識をある程度でも理解してのことですから、自然そのダイヤモンドを
「これがVS1のダイヤモンドか」
「これはVVS2だからVS1よりもきれいなものか」
という先入観の中でダイヤモンドを見ることになります。
しかし、待ってください。ここで仮説を立ててみましょう。前回のカラーでもお話しましたように、この透明度も人間である鑑定士が評価しています。
このVS1がもしVVS2だったとしたら・・・?
またはVVS2がVS1だったとしたら・・・?
はっきり言いますが、VS1とVVS2の違いなど肉眼では絶対に判りません。それを、「こちらのVVS2の方が輝いていてきれいですよね」なんて言う店員さんがいたら、気をつけてください。その店員さんは、ツッコミどころ満載です。
評価されたグレードがあるからそのダイヤモンドの良し悪しが決定されるわけではなく、自分の目で見て良し悪しを判断し、その後に鑑定された評価を参考にする、という順序がスマートなダイヤモンドの選び方と言えるでしょう。
しかし、ダイヤモンドに従事していないとその“良し悪し”はなかなか解りません。目の前の店員さんに聞いても彼等は「売る側の立場にある人」ですから、買う側としては公平なアドバイスを聞きたいものです。
■次回の講義は下記よりお進みください。
【講義三日目No.4】境界線が全くないクラリティ
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