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法律って読むの難しいんだよって話

こんにちはこんばんわエスです。一度書いたものが消えて萎えてますが、似た文章をもう一度書きます。

今回は法律は読むの難しいって話です。条文だけ見たら簡単そうに見えるのですが、あれは本当に法律の知識がないときついんですよ。マジで。

前置きはここまでにして、本題に入ります。実際の法律を扱った方が説明もしやすいので、みんなが知ってる刑法199条を参考に説明します。いきなり風営法19条とか23条扱ってもわからない人が絶対にいますからね。

ひろ〇き氏のあれ、何だったんでしょうね?大方愉快犯だとは思いますが。


刑法199条っていきなり言われてもパッとしない人が多数でしょう。でも条文を見たらなんのことかわかるはずです。


人を殺した者は,死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。


はい、殺人罪のことですね。これは流石にわかるでしょう。まずこれを解説する前に軽く前提知識だけ説明します。

読点までの分(人を殺した者は)を法律要件、それ以降(死刑又は~)を法律効果と言います。法律要件に書かれていることを満たしたら、法律効果が発揮されます。条文は刑法に限らず日本の法律はみなこの形式で書かれています。ここでは法律要件について説明します。法律効果は今回説明を省きます。そこまでいくと文字数が膨大になるし、今回言いたいことは法律要件で収まるんで

刑法199条を考える際にまずこの2つを考えます。


1.人の定義について

2.殺すとは?

1.人の定義について


1についてまずは説明します。人の定義について考えなければなりません。これを読んでる方々はもちろん人ですが、例えば胎児(母親のお腹にいる子)だったり、死体は人の定義に入るか?などよくマスコミに取り上げられるのはこの曖昧な部分なのです。

特に最高裁判所の判決が出る時は、その判決が他の下級裁判所(高裁、地裁、家裁、簡易裁判所)の判決とは違い、法律に匹敵するほどの効力があるので注目されがちなんです。

そしてその判例をもとに、後から起きた類似の裁判でこのような判決が最高裁で出ているぞ!!って事を高裁や地裁などが判決にあたって参考にするんです。最高裁判所以外は下級裁判所と言われるくらいですから当然ですよね。下級裁判所が最高裁の判決を覆すのは例外中の例外です。


余談ですが司法試験って論文式の問題は六法全書持込できるんですよ。じゃあそこで何が問われるかってなると過去の裁判例や国会答弁での解釈をもとに判決をする問題が出るんですよ。これを把握してなければいけないんですよね。ちなみに短答式は持込できません。

まさにこの余談で語った部分が法律素人と専門家の大きな壁なんですよね。それも膨大な情報量があるのでそこの感性と言いますか、その辺の差異は必ず生まれます。持ってる情報の非対称性が生まれてますからね。


裁判のうまい弁護士は、勝ち目の薄い裁判で最高裁まで裁判を持ち込まないです。大体高裁で止めます。先ほど述べた通り最高裁の判決は法律並みに効力を発揮しますからね。


殺すとは?


話がそれましたが、次に2の説明です。殺すことについて考えます。

現行法では、殺意を持って殺したら成立することになっています。殺したら門答無用で殺人罪ってわけじゃないんですよね。

ちなみに殺意がないが殺してしまった場合は過失致死になります。死刑執行など公務の場合は無論罪に問われません。では殺意がないものの例を取り上げます。

自動車や自転車を運転していて、飛び出してきた歩行者をたまたま引いたら死んでしまった

医者が患者を病から救おうとしたが、手術ミスや手術中の急な容態変化で死んでしまった

などですね。裁判で弁護側は殺人罪を避けて過失致死にするためによく精神状態が狂ってて正常な判断ができなかったなど普通の人がみたら「無理があるだろ…」って論理を展開したりします。


死について


実は殺人罪ってこれにまだ考える要素が残っているんですよ。それはについてです。かなり盲点なんですが、死にも色々議論されるべきものがあるんですよ。

結論を先に言うと、脳死や植物状態は死に入るか否かですね。脳死は自力復活の見通しがないため、基本は死に分類されます。しかし植物状態は自力復活あるんです。でも動かないんです。難しいんですよねこれが。


簡単にですがここまで刑法199条を例に説明してきました。法律についてさっぱりわからんって人でも読みやすいように一部簡略化したりしてます。ご了承ください。


そうそう、最後に一つ豆知識を言いますが、死を判定するのは医者なんですよ。なので裏を返せば白骨化して誰がどう見ても死んでるだろって状態でも医者が死亡って判断しない限りそれは白骨化した重体ってなるんですよ。

白骨化した重体ってなかなかなパワーワードですよね。


本当にどうでもいい知識を残してとりあえずここまでとします。ありがとうございました。

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