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ことえり【XI】箏・コンサート(2005/9/17)

奏者、田中静子✖️髙橋はるな による

コンサートでは13絃から25絃まで様々な箏が駆使され、多彩な演奏が一時間半あまり続きました。ゴジラのテーマで知られる伊福部昭氏作曲の「盆踊り」や堀井智則氏作曲の「譚章」は、日本古来の旋律をベースに現代風にアレンジされたもので、箏の音色を存分に楽しめました。一転イギリス民謡「グリーンリーブス」では25絃箏の重層的な音色がまるでケルトミュージックのようにも聞こえ、絃の数により様々な演奏バリエーションの可能性があることに感動しました。また、長沢勝俊氏の「トンコリのうた」は、サハリン(樺太)に住んでいたアイヌの人々の絃楽器“トンコリ=ton(ふたり)ko(対して)re(響かす)”を題材にしたものだそうです。各地に箏のルーツとなるような楽器が存在し、音楽には国境がないのだとあらためて感じました。


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