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ⓧkgの探査機を1Gで加減速し一番近い恒星へ行くのに、ⓨkgの燃料が必要か?

一番近い恒星は、

わたしたちから4.2光年の距離に位置する赤色矮星「プロキシマケンタウリ」(以降「プロキシマ」)は、太陽系から最も近い恒星だ。
太陽系に最も近い恒星に地球サイズの惑星を発見 - アストロアーツ (astroarts.co.jp)

以下のエネルギー保存と運動の無関係性の式を利用して表題の問題を解く。

エネルギー効率100%の燃料を使った場合

スタート時の重力質量エネルギー(E)は、
  E = m₉c² = (ⓧ + ⓨ) c² ,(ⓧ:探査機の重さ, ⓨ:燃料の重さ).
探査機から見て、2.1光年の中間点まで加速に掛かる後退時間(t₊)は、
  t₊ = (2*D / a)¹ᐟ² = (2*2.1光年/1G)¹ᐟ² ,
   = (4.2*9,460,730,472,580,800 / 9.8)¹ᐟ² ≒ 63,675,731秒 ≒ 2年 .
探査機から見て、2.1光年の中間点で後退運動(v₊)は、
  v₊ = v₀ + a t₊ = 0 + 1G*t₊ ≒ 624,022,168 (m/s) ,
時間的光理論で初期速度(v₀)は、不変光速(c)に相当するので後退光速比は、β₊ = v₊/ c = 2.0815 .
探査機が2.1光年の中間点での重力質量エネルギー(E)は、
  γ₊ = c / w₊= c / (c²+ v₊²)¹ᐟ² = 1 / (1+ β₊²)¹ᐟ² ,
  E = m₉c² = m₉γ₊²w₊² = m₉γ₊²(c²+ v₊²)  .
中間点までの加速に使った燃料により、残りの静止エネルギーが加速された重力質量エネルギー(E’)は、
  γ₋ = 1 / γ₊ = 1 / (1 - v₋²/ c²)¹ᐟ² ,
  E’ = γ₋m₉γ₊²c² = γ₊m₉c² .
中間点からの減速は、丁度逆なので、
  v₀ = v₊ - a t₊ .  
探査機が4.2光年終点で燃料を使い切った静止質量(ⓧ)は、
  E’ = γ₊m₉c² = m₉γ₊³w₊² = m₉γ₊³(c²+ v₊²) ,
  ⓧ = m₉γ₊³ = (ⓧ + ⓨ)/ (1 + β₊²)³ᐟ² .
これをスタート時の燃料の重さ(ⓨ)で解くと、
  ⓨ = ([1 + β₊²]³ᐟ² - 1)ⓧ  ≒ 11.3ⓧ (kg) .
中間点での重力質量は、
  m₉’ = (1 + β₊²)ⓧ ≒ 5.33ⓧ (kg) .

エネルギー効率10%の燃料を使った場合

100%の時は、燃料の減少がそのまま後退運動の加減速に繋がったが、10%ということは、
  ⓨ = ([1 + 10*β₊²]³ᐟ² - 1)ⓧ ≒ 294ⓧ (kg) .
中間点での重力質量は、
  m₉’ = (1 + 10*β₊²)ⓧ ≒ 44.3ⓧ (kg) .
となり、ほとんど燃料を運んでいるような話になる。

ツィオルコフスキーの公式

まとめ

加速の時は残りのエネルギーに加速された運動エネルギーが残るけれど、減速の時は消費したエネルギーが全部減るので、減速の方が消費率が大きいのは発見です。

エネルギー効率 地球→→→中間点→→→4.2光年終点
100%:(12.3ⓧ)→加速→(5.33ⓧ)→減速→(1ⓧ)
10% :(295ⓧ)→加速→(44.3ⓧ)→減速→(1ⓧ)

あと相対時間では、絶対時間と違ってエネルギーは絶対量ではないし、もともと運動エネルギーは絶対量でないため、座標変換は観測基準系(observational reference frame)の切り替え(相対レート変換)に限定される。

その観測基準系に対する後退量(ガリレイ不変量を光速に足す量)は、相対運動のエネルギー計算に使えると言う話でした。

ガリレイ変換自身は、絶対静止座標系の概念とは無関係である。
ガリレイ変換 - Wikipedia

だから相対速度を以下のように分ける話ではく、観測系を自由において、エネルギーや運動量を本質にした方が良い。

ニュートン力学では、宇宙における絶対静止座標系が存在しないので、あらゆる速度は常にその時々の観測者から見た相対速度である。

相対性理論によれば、真空中での光の相対速度は、観測者の速度に依らず常に一定であるhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E5%AF%BE%E9%80%9F%E5%BA%A6


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